外務委員会

2001-06-15 衆議院 全199発言

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会議録情報#0
平成十三年六月十五日(金曜日)
    午前九時三十三分開議
 出席委員
   委員長 土肥 隆一君
   理事 河野 太郎君 理事 下村 博文君
   理事 鈴木 宗男君 理事 米田 建三君
   理事 安住  淳君 理事 桑原  豊君
   理事 上田  勇君 理事 土田 龍司君
      池田 行彦君    小島 敏男君
      高村 正彦君    桜田 義孝君
      下地 幹郎君    虎島 和夫君
      中本 太衛君    原田 義昭君
      宮澤 洋一君    望月 義夫君
      山口 泰明君    伊藤 英成君
      菅  直人君    木下  厚君
      首藤 信彦君    中野 寛成君
      細野 豪志君    丸谷 佳織君
      赤嶺 政賢君    東門美津子君
    …………………………………
   外務大臣         田中眞紀子君
   外務副大臣        植竹 繁雄君
   環境副大臣        風間  昶君
   外務大臣政務官      丸谷 佳織君
   外務大臣政務官      小島 敏男君
   外務大臣政務官      山口 泰明君
   政府参考人
   (防衛施設庁長官)    伊藤 康成君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   飯村  豊君
   政府参考人
   (外務省アジア大洋州局長
   )            槙田 邦彦君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    藤崎 一郎君
   外務委員会専門員     黒川 祐次君
    —————————————
委員の異動
六月十五日
 辞任         補欠選任
  前田 雄吉君     菅  直人君
同日
 辞任         補欠選任
  菅  直人君     前田 雄吉君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国際情勢に関する件

     ————◇—————
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土肥隆一#1
○土肥委員長 これより会議を開きます。
 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として、委員伊藤英成君の質疑に際し、外務省大臣官房長飯村豊君の出席を、委員土田龍司君の質疑に際し、外務省アジア大洋州局長槙田邦彦君の出席を、委員赤嶺政賢君の質疑に際し、外務省北米局長藤崎一郎君及び防衛施設庁長官伊藤康成君の出席を、また、委員東門美津子君の質疑に際し、外務省大臣官房長飯村豊君の出席を求め、それぞれ説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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土肥隆一#2
○土肥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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土肥隆一#3
○土肥委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。菅直人君。
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菅直人#4
○菅(直)委員 田中眞紀子外務大臣、大変注目の中、連日の質疑を受けておられて御苦労さまです。
 きょうは、訪米を直前にして、地球温暖化の問題を中心に大臣と少し議論をしておきたいと思いますが、その意味で百年単位、千年単位の問題ですけれども、その問題に入る前に、一、二点だけちょっと確認をしておきたいと思います。大臣、いいですか。
 五月の十四日の予算委員会で、私の方から、外務省の機密費が官房機密費の方に上納されているという指摘に対して、調査をされると答弁をされました。そうですね、田中眞紀子大臣、私に。翌日になって辻元議員に、いや、役所に聞いたらそんなものはないということだったという余り田中大臣らしくないことを言われました。きちっとした返事をまだいただいていませんので、私が予算委員会で質問したときに約束された外交機密費の上納問題について、調査の過程がどうなっているのか、さらには、どの時期までにきちっと国会に報告をしていただけるのか、そのことをまず答弁いただきたいと思います。
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田中眞紀子#5
○田中国務大臣 前回のお尋ねに対する、上納金に関するお答えでございますけれども、これは、関係者によく伺いましたけれども、歴代の総理大臣、外務大臣、そして官房長官、まあ総理大臣全員じゃございませんけれども、からは、上納はなかったというお答えをいただいておりますので、そういうふうに結論づけざるを得ません。
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菅直人#6
○菅(直)委員 本当にこれは田中眞紀子外務大臣らしくないですね。調査というのは、外務省の予算がどう執行されたかを調査されればわかるはずです。私もいろいろな経験者に聞きましたが、上納の可能性があるということを言われた方もあります。しかし、それは大臣としては、予算を調べればわかるわけですよ。外務省の外交機密費が何に使用されたかということを調べればわかるんであって、人に聞いてみたらこんな話だったからよかったなんというのは調査の中には入りません。ちゃんと答えてください。
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田中眞紀子#7
○田中国務大臣 恐縮ですけれども、先ほどの答えのとおりでございます。
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菅直人#8
○菅(直)委員 そういう答弁しかできないところが、我々は田中眞紀子さんを応援したくてももう一つ大丈夫かなと思ってしまうところなんですね。
 ではもう一つ、これは後、同僚議員がやるようですが、いろいろな資料要求が委員会として出ていると聞いております。いろいろな会談について、田中大臣は自分の真意とは違った形で報道されているというような指摘を大分あちこちでされています。それならば余計に会談録を提出されればいいし、また、国会は国権の最高機関として、内閣は国会に連帯した責任を持っているわけですから、国会質疑に必要なものは当然出すべきであって、それを隠すのであれば、結局は、私もいろいろな厚生省のことでやりましたけれども、官僚の資料隠しと全く同じじゃないですか。それに手をかすようなことを田中大臣はやられているわけですか。
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田中眞紀子#9
○田中国務大臣 薬害エイズのときは、厚生大臣におなりになったばかりのときに、確かに私の会館にお出かけくださってお話をした経緯も、多分、菅先生、御記憶力よくていらっしゃるから覚えていらっしゃると思いますけれども、私は、ああいうふうないわゆる官僚隠し、エイズの問題、大変御尽力なさって、見事だと思って感服もいたしておりますけれども、そういう官僚による情報の秘匿、これは決してよろしいと思っておりません。
 したがって、私が、現在、きょうはここにおられませんが、議員仲間と一緒に、まさしく外務大臣を拝命する間際まで、今もう法案はでき上がっているんですが、この法案も、官僚による情報の秘匿、それによって政治がミスリードされた場合、特に幹部公務員の情報秘匿についての法律を議員立法でやっているぐらいでございますから、その私の政治家としての姿勢を見ていただいてもおわかりのとおり、私も、今おっしゃっていることは当たらないと思います。はっきり申しますと、官僚による情報秘匿があってはならないと思っています。
 ところが、次に、質問に対するお答えをいたしますと、今回のケースは、オーストラリアにいたしましても、イタリアにしても、ドイツも、すべての外務大臣が、日本で報道されているようなことは私たちの会談の事実とは違っていると。コンプリートファブリケーションという言葉を使っている国もあります。虚偽でありますとか、虚構であるとか、うそであるという訳ですね。それほど強い抗議をしてくだすっている。それは一対一じゃないんです。一人の外務大臣に対して複数のスタッフがいて、通訳がいて、こちらも同じ状況で話をしていて、複数で確認しているものと違っているということをおっしゃっているわけですから、会議録を出す出さないというふうにおっしゃっているようなケースとはまた違います。そして、外交というものは相手があるものですから、一方的に相手が何しゃべった、しゃべらないということは、信頼関係を損なうものでございますから、お出しできない、こういう理由でございます。逆に言うと、相手の国の外務大臣が言っていることをすべて拒否しろということなんでしょうか。私はそういう御趣旨でないというふうに理解しておりますが。
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菅直人#10
○菅(直)委員 どうも外務大臣は、外国の大臣とか他の人の発言をよく引用されるのですけれども、私が言っているのは、内閣として国会に対して連帯して責任を持っておられるということなんです。官僚はあくまで内閣の中の専門的な知識を持つ人たちであって、もちろん、彼らが必要な資料を秘匿することは許されませんが、大臣も同じでありまして、大臣も、国会が必要とする情報についてはきちんと国会に説明する義務があるわけでありまして、他の国の大臣が何を言ったなんということを聞いているわけじゃありません。このことは後ほど同僚議員が話をすると思いますので、よく憲法六十六条を見て、内閣は連帯して国会に責任を負っているんだ、そのことの中で今後の答弁はいただきたいと思っております。きょうはメーンのテーマがありますので、この程度にさせていただきます。
 いよいよあすですか、アメリカに向かわれるそうでありますが、今、日米間あるいは世界の中で最も大きな案件は、一つは、ブッシュ大統領の提案しているミサイル防衛構想、そしてもう一つは、京都議定書を中心としたいわゆる地球温暖化を防止するための枠組みが果たしてこのままうまく機能するのか、それともアメリカの反対で崩れてしまうのかというぎりぎりのところにあるわけであります。大臣はアメリカではパウエル国務長官にもお会いになるそうでありますから、これは、アメリカでも担当は国務長官と環境関係の大臣と聞いております。
 そこで、先日のクエスチョンタイムで、ワシントン・ポストに田中眞紀子大臣が大臣就任前に意見広告を連名で出されたという指摘を我が党鳩山代表がいたしましたが、まず事実確認だけしておきたいと思います。これは、田中眞紀子さんの自分の意思でこれに加わられたわけですね。
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田中眞紀子#11
○田中国務大臣 本論の京都議定書に対する紙がございますけれども、これに触れる前に、大事なポイントですからはっきり申し上げます、導入部での話ですけれども。
 外国の外務大臣という枢要な地位におられる方の発言を信頼するということは外交の基本だというふうに思いますので、それをすべて否定してかかるような発言は、ちょっと私は、やはり日本の国会の中でされるのはいかがなものかというふうに思っておりますので、そこをまず申し上げて、この京都議定書に対する私たちの紙、意見広告を出しましたので、これに対するお返事は、もちろんいたしました。
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菅直人#12
○菅(直)委員 いや、だから、事実だということですね。(田中国務大臣「もちろん」と呼ぶ)
 前の問題は余りぶり返しませんが、私は、日本の大臣として国会に対して説明責任があるんじゃないですかと申し上げているので、外国の大臣が言われたことについて、私がそれを否定も肯定もしておりません。ちゃんと聞いて話をしてください。ですから、日本の外務大臣として国会に説明する義務があるのかないのかを聞いたのであって、私たちからいえば、こういう問題になっているところの会談録は当然この委員会に出すべきだということを申し上げたので、話をずらさないでください、田中眞紀子大臣。
 話をもとに戻します。
 そこで、ブッシュ大統領は既に、この京都議定書の構造に対して致命的な欠陥があるという認識を示されております。また、昨日、スウェーデンのイエーテボリで行われた米国とEU首脳との会談でも、この問題では完全に決裂をした。つまりは、既にアメリカはこの京都議定書に戻る可能性はなくなったとこの二つのことから私は判断しますが、大臣はいかがお考えですか。
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田中眞紀子#13
○田中国務大臣 これも実際にお目にかかってお話も聞いてみたいと思っておりますし、私がアメリカ側と話をしたい幾つかのイシューがございますけれども、そのうちの大事な柱の一つになるというふうに私は思っております。
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菅直人#14
○菅(直)委員 ですから、見通しを聞いているんです。私は具体的に申し上げました。六月十二日のブッシュ大統領の声明によって京都の枠組みは致命的な欠陥があるという指摘が既にある、また、EUとの首脳会談でもこの問題では合意ができなかった、そういう中ではアメリカはもはやこの枠組みに戻る可能性はないんではないか、それに対する見通しをお聞きしているんです。
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田中眞紀子#15
○田中国務大臣 ですから、もう一回私は申し上げますけれども、アメリカにお目にかかったときに、どういうようなやりとりであったのかということも伺ってみたいと思いますが、それに加えて申し上げるならば、それぞれの国にそれぞれの立場というものがありまして、それを尊重しながらよい方向に進めていくというのが外交努力でありまして、そこに外交の難しさもだいご味もあると思いますので、そういうことを踏まえまして事を進めていかなければならない、日本には日本の立場ももちろんございますが、そういうことでございます。
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菅直人#16
○菅(直)委員 この条約、京都議定書はアメリカも調印をいたしております。批准がされておりません。
 お手元にグラフがあるかどうかわかりませんが、これはたしか外務省が出したグラフです。削減義務を負ういわゆる先進国でありますけれども、その中で、総排出量の五五%を占める国々が批准をした場合、及び国数もありますけれども、国数は十分でしょうから、その総量が五五%を超えた場合にこの京都議定書が発効するということは、大臣、もちろん御存じですね。イエス、ノーでいいですからどうぞ。
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田中眞紀子#17
○田中国務大臣 これが今いただいた書類でございますね。はい、合っていると思いますが。
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菅直人#18
○菅(直)委員 いや、合っているじゃなくて、京都議定書が発効する条件は、先進国等の総排出量が五五%を超えたときというのが条件になっている、そのことはそういうことでよろしいですね。
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田中眞紀子#19
○田中国務大臣 はい、結構でございます。
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菅直人#20
○菅(直)委員 よく聞いていてくださいよ、私の質問を。
 そうすると、五五%になるにはどうなればいいか。EUとロシアと日本を合わせると五〇%に達するわけであります。逆に、アメリカと日本がともに反対すれば、ともに批准しなければ、それだけで四四・八%、つまりほぼ四五%ということは、逆に言えば、それ以外の国々がすべて批准しても大変厳しくなる。今言われていますように、オーストラリアとかカナダをアメリカが巻き込めば、事実上日本がキャスティングを握る立場になるわけであります。しかも日本は京都議定書の議長国でありまして、私は、この問題は日本自身の批准をするかどうかにかかってきている。簡単に言えば、日本が批准すれば、ヨーロッパやロシアを含めてこの条約は発効する、そう思いますけれども、見通しとして大臣はどう思われていますか。
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田中眞紀子#21
○田中国務大臣 おっしゃるとおりでございまして、おっしゃっている数字も合っていると思いますし、おっしゃっている中身も正しいと思っております。
 ですから、そういうようなことをすべて勘案しながら、日本はこのことについて非常にナーバスで、そしてアラートでなければいけないわけでして、現に、お尋ね以上のことを申し上げますと、ASEMの会議におきましてもこういうことについて随分イシューとして取り上げられまして、そして、たまたまASEMというのは、御案内のとおり、ヨーロッパの外務大臣とアジアの外務大臣で、アメリカが中に入っていない会議です。でありますけれども、今くだすったCO2排出量が三六・八%というこのアメリカの数字、それから、先ほどおっしゃった日本とアメリカを足せば四四・八%にもなってしまうということはもちろん私たちの方も計算してわかっておりますし、アメリカというものの排出量が極めて大きいということ、それから経済的にも規模が大きいということを踏まえて、ヨーロッパの外務大臣やアジアの外務大臣が大変このことには、いろいろな活発な意見の交換もありましたので、委員がおっしゃっておられる意味はよくわかっておりますし、これは大変大事なイシューだというふうに思っております。それを踏まえてアメリカ政府に対して日本も発言をいたしたい。しないなんて言っておりませんから。
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菅直人#22
○菅(直)委員 これに関しての四月十八日と十九日の参議院と衆議院の国会決議はよく御存じですか、中身は。
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田中眞紀子#23
○田中国務大臣 はい。理解いたしておりますが。
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菅直人#24
○菅(直)委員 この中では、参議院の決議では「政府は率先して批准し、」とあります。衆議院の決議では「我が国は早期に批准し、」とあります。つまり、アメリカが批准をする、しないにかかわらず、「率先して」という意味は、先立ってということであります。「早期に」というのも、もちろん早くということであります。そう考えますと、政府としては、あるいは大臣としては、当然、国会決議があるわけですから、この方針でいかれるんですね。
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田中眞紀子#25
○田中国務大臣 私もそのように考えております。ですけれども、やはりアメリカという国を無視して進むことが果たしていいかどうかという議論もございますから、ですから、環境庁を中心でございますけれども、最後の最後までアメリカにも働きかけて、そして少しでも最終的に世界じゅうが納得するような形に外交努力を続けていくということが基本的なスタンスでございます。粘り強く、アメリカに対しても世界じゅうが働きかけていく。しかも、京都でこの議定書ができ上がった、議長国でございますから、日本の発言力、日本の影響力は世界じゅうが見ているということは当然でございます。
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菅直人#26
○菅(直)委員 この問題は、大臣は理解されているかどうかわかりませんが、どういう構造になっているか。つまり、我が国が批准をすれば、ヨーロッパ、ロシアと一緒になれば、これが発効する可能性が高い。逆に言えば、アメリカはこの問題で孤立をするわけです。
 世界はどう見ているかというと、アメリカは孤立を恐れて、カナダやオーストラリアを巻き込むだけでは数が足りませんから、日本政府に対して、アメリカが批准しない以上は日本も批准しないように。アメリカが批准しないでも、日本が批准してしまえば発効してしまう。発効するということは、国際社会の中でアメリカは孤立することになります。
 これは、きょうはミサイル防衛問題は別の委員に任せますけれども、ミサイル防衛問題でも、NATOの多くの国は慎重論であります。そうすると、ブッシュ大統領就任以来、最も大きな外交案件であるミサイル防衛構想も、同盟国からも理解が薄い。そして、クリントン大統領のときにゴア議定書とまで言われるような形で決めたこの案に対して、ブッシュ大統領が離脱を表明したことによって世界じゅうからアメリカが孤立をする、こういう可能性を持った状況に来ているんです。
 そのときに日本が、いや、アメリカの様子を見てから考えます、アメリカが批准するかどうかが一番重要なんです、こういうふうに言っていれば、ああ何だ、日本の本音は、結局のところはアメリカが圧力をかけたものに屈して、みずから京都で議長を務めたにもかかわらず、その枠組みが壊れるのを、いわば共同正犯か従犯かは別として、認める気だなと。中には、今通産省が名前が変わりましたけれども、経済産業省などは、場合によっては、日本が壊したと言われなければ、アメリカが壊したと言ってくれるんだったら、壊れてもまあ仕方ないじゃないか、いいじゃないかと思っている節さえあるという指摘もあります。
 ですから、今の大臣の答弁は、わかって言われているのか、わかっていないのか、わかりませんが、つまり、現時点では、日本が批准するということが、アメリカに対して、この枠組みに戻ってくる最も効果的な手段である。以前ならもっと話をしてよかったんです。既に致命的に欠陥があるとまで言い、EUとの首脳会議でも事実上全く決裂状態にある中で、これ以上アメリカが批准するのを待つという姿勢は、結果的には日本は批准できないということになりますから、そのことは国会決議とも反する行動でありますので、そのことの認識を問うているわけです。いかがですか。
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田中眞紀子#27
○田中国務大臣 この批准のタイムリミットというのはないわけですけれども、スーナー・ザ・ベターでございます。これが基本にありまして、それから、それでは、基本的に小泉内閣が大変高い支持率をもらっているのは何かといいますと、今までのような意思決定の方法とか、それから、対米だけではありません、今までのような手法、外交も含めて内政、社会保障制度もそうです、財政再建もそうです、そういう手法をもうやめてほしい、もっと独自の新しいスタイルを確立してやってほしい、こういう国民の皆様の期待の声が八〇%以上の支持率を持っています。そして、その覚悟がある内閣のメンバーがそろっているんですね。
 すなわち、何を言いたいかと申しますと、アメリカからもっと私たちも、アメリカからだけではありません、世界と等距離で、日本が自立した、独立したしっかりとした政策を打ち出せる内閣なんですよ。ですから、アメリカ追随というふうに委員がおっしゃっている方が、何かかつてのステレオタイプの冷戦構造のころの対立構造で、日本はアメリカ追随かと思っていらっしゃるかと思いますが、既に時代がもう変わっているんですよ。変わっています、今現在。ですから、アメリカに対しても——いや、これからですよ。まだ二カ月たっていないんですから、焦らないことですよ。
 ですから、それよりももっと建設的に、アメリカまでも巻き込んで一緒に建設的にやっていきたい、そういう努力を日本は一番できるんですよ。しなければならないんです。おっしゃったこの資料、菅先生が下すったのを見ても、三六・八%もCO2の排出量のある国をおいて、京都でやったから、私たちはヨーロッパとやればもういいでしょう、そういう話じゃないんですよ。
 やはり、アメリカも一緒に巻き込んで建設的に、世界じゅうが、アメリカの国民の方も、そしてヨーロッパやアジアやみんな、地球市民としてよくなるようにかじを切っていこうというのがこの小泉内閣ですし、そういうメッセージを発信し、それぞれ、社会保障におきましても、財政再建におきましても、この外交におきましても、私たちは前を向いて、世界にメッセージを主導的に発信していくんです。
 ですから、先ほど来おっしゃっているアメリカの新聞に出したこの意見広告も、半分は民主党の先生方が共鳴なすったんですよ。我々六人と、それから先生方の議員さんです。古川先生にしろ五十嵐先生にしろ、荒井先生、前原先生、ぜひやろうといって、このペーパーをつくってくださったのは古川先生の事務所ですから、いいことを一緒にやるわけです。ですから、一緒にいいことをやりましょう。そういうことをぜひもう一回、原点を確認なさっていただけますか。
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菅直人#28
○菅(直)委員 これは、ハンセンの控訴断念と構造がよく似ているんです。私たち民主党を含む野党は、もう判決が出た時点から控訴は断念すべきだと言って、最後、総理が決断されたことは評価します。私たちがこの批准をすべきだということを主張し、国会の意思としても早期批准、率先批准を決めたんです。
 ですから、眞紀子さん、もちろん国民の皆さんにわかりやすく言われるのは大いに結構ですが、私たちはもう少し専門的な立場で、国会という場で議論しているんですから、私が質問していることに、あなたは頭のいい人だから、きちんと対応して答えてください。
 今眞紀子さんが言われたことは一つとして反対じゃありませんよ。それを実現するために、つまり、大木前長官も行かれましたが、いろいろな方が行かれてぜひ戻ってきてくださいとやった。EUも一生懸命やった。しかし、ブッシュ大統領は既に致命的欠陥があると言い、そしてその姿勢はEUとの首脳会談でも変わらなかった。私が見るところ、アメリカが姿勢を変えることは今のままではあり得ないだろう。それは、田中眞紀子さんがパウエルさんと話をされてやられれば大したものですが、そう簡単ではないと思う。
 そこで、力学が必要なんです。物理学の力学です。つまり、五五%の排出量を持つ国々が賛成すれば、批准すれば、発効するんですよ。確かにアメリカは外れますから、アメリカは自由にやれるというけれども、自由にやれるというかわりに、ほとんどの国々がこれに賛成する中で、世界じゅうから孤立をするという、最もアメリカが恐れる構造、形になるんですよ。アメリカ国内でも物すごくそれに対して反発が出るはずですよ。
 つまりは、最も効果的にこの条約にアメリカを引き戻すには、端的に言えば日本がまず批准することじゃないですかということを問うているのに、あなたが答えているのは一般論で、一生懸命話しています。そんなことはわかっていますよ。私たちの六名がそれに入っていることももちろんですし、まさに私たちの意思がそのワシントン・ポストにも入っているわけです。
 しかし、今あなたは外務大臣ですから、今度は外務大臣として、政府の一員としてその立場で、つまり、パウエルさん、あなた方、ぜひ戻ってください、しかし、もし戻ってきてもらえないでも、国会決議もありますから、我が国は批准をしますよ、今度ボンで行われるこの京都議定書の中身を詰める協議の中で、かなり我が国にとっては受け入れやすい提案もプロンク議長から出ておりますから、そういうことを踏まえれば、我が国はそのボンの中でまとまれば批准しますよ、そうなるとアメリカは孤立するんじゃないですか、今のうちに考え直したらどうですかと、まさに先ほど一般論で言われたことを具体的に言うべきではないかということで、きょう、わざわざ私は、アメリカに出かける前にこの場に立たせていただいたんです。どうですか。
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田中眞紀子#29
○田中国務大臣 まさしくそうでございまして、要するに、日本で私が今度外務大臣という要職につかせていただきましたので、今まで個人で、民主党さんの議員さん六人さんと、それから私たち自民党六人であのような意見広告を出しましたけれども、今度は外務大臣としてしっかりと物を言えるわけでございますから、今委員がおっしゃったようなスタンスで、むしろ、余りペシミスティックにならずに、それから余り否定的にならずに、もっと建設的に、そしていい方向に持っていく、ポジティブエナジーと私は思っておりますけれども、そういう前向きのエネルギーを出して、そしてアメリカにもそういうような考え方にしてもらう、なってもらえる。
 しかし、あのブッシュ政権もまだ誕生して日が短いと存じますから、やはりいろいろな方の意見も聞かなければいけないし、今回欧州に行かれて、帰ってこられて、また問題点の整理をして体勢を立て直すという時間も必要だと思います。したがって、その中でまた日本の立場、それからほかのアジアの国々の声も私はASEMで聞いてきておりますから、それらも加えて、アメリカも一緒に批准をしましょうという建設的な努力を最後の最後まで続けたいというふうに思います。
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