中野寛成の発言 (外務委員会)

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○中野(寛)委員 外交交渉というのは言葉言葉の一つに大変重大な意味があると思いますし、私は外務大臣のように英語遣いではありませんけれども、しかしながら、例えば先般、ブッシュ大統領が北東アジア問題について触れた演説が発表されましたが、そういうことについても、人によっては、訳文だけ読んだんではだめだ、原文を読めばその原文の言葉遣いのあやの一つ一つに実に重大な意味があると私の友人は解説してくれましたけれども、そういうときにはむしろ言葉遣いの解釈の仕方によってまた日米で違う場合もあります。必ずしもそのことをそのまま伝えることが正確に相手の意図を伝えたことにならないということも十分に認識をしていただきたいと思います。大臣の言われるフェース・ツー・フェースは結構ですけれども、本当はハート・ツー・ハートでないといけないのだろうというふうに思うのです。
 さてそこで、私は幾つかの問題についてお尋ねをいたしますが、訪米の際の会談の中のことについて幾つかお尋ねをしたいと思います。
 ミサイル防衛構想について、理解をするという従来からの政府見解を田中外務大臣が米国に伝えたことが大々的に報道されるような状況がありました。しかし、この程度の、すなわち政府見解を改めてそのまま米国に伝えたことが大々的に報道されるということ自体が、言うならば田中外務大臣の特異性をあらわした現象であったというふうに思うんですね。
 そして、しかもその実効性、でき上がるのがどのくらいかかるかという御質問をされたそうです。そして、相手はお答えにならなかった。むしろ明快にはお答えにならなかった。
 私は、これこそ愚問だと思っています。ミサイル防衛構想というのは、アメリカがブッシュ政権のもとで新しい外交、防衛戦略を立てた中で、それをいろいろな国々と話をする、持ちかける、それぞれの国の反応を見る、そのことが既に抑止力を発揮し始めているわけです。どのくらいかかるかという具体的な、事務的なことではなくて、むしろ、将来にわたってアメリカが一歩踏み出そうとしているその新しい戦略について、日本が理解をするというだけではなくて、日本ならこうしたい、それを受けて日本はこう受けとめていきたい、今回中谷さんが訪米をされて幾らか踏み込んだ発言をされているようでありますが、そういうことがなければならないわけです。
 しかし、残念ながら外務大臣はそこまでまいりませんでした。訪米されたこと自体が一種の首脳会談の前の地ならしだというふうにおっしゃったと思います。これは大臣が直接地ならしとおっしゃったように聞いておりますが、私も地ならしとして行くべきだと六月一日のここでの質問で申し上げました。
 最初は、何だ、こんな、地ならしにもなっていないと思ったのですが、よくよく考えたら地ならしに行ったんですね、やはり。というのは、それまでいろいろな問題を起こして、疑心暗鬼、いわゆる日米関係にいろいろなものを起こしたので、それを払拭しに行ったわけですね。新しい段取りは島田晴雄さんがやるんでしょうか、それともこの前行った与党三党幹事長がやったんでしょうか、岡崎さんがやるんでしょうか。結局、この前行ったあのニュースやあなたの会見を見る限り、あなたは間違いなく、それまでのいろいろなトラブったことや誤解を招いたことの払拭、すなわち地ならしに行ったにすぎなかった。
 たまたま、ライスさんと会談をされているときにブッシュ大統領とかチェイニー副大統領が顔をのぞかせた。日本の新しい外務大臣はどんな人かな、もうすぐ首脳会談をやるんだからそのときはよろしくとやはり言っておこうか。よくホワイトハウスの使う手ですよね。私たちもそういう形で時の大統領にお会いしたことがありますよ、お父さんのときでしたけれども。お父さんというのはブッシュ大統領のお父さんのときでしたけれども、そういうことはよくあります。しかし、私は、大変あなたを厚遇したとなっておりますが、アメリカらしいなと思いましたよ、アメリカというのはそういう外交戦術というのは大変たけている国だと思いますから。
 しかし、例えばパウエルさんが最後に言った言葉、あなた方は日本の最良の友人は米国であるということをいつも忘れずにいるべきだ、そうあなたにくぎを刺した。また、アメリカ国務省のバウチャー報道官が、会談後の記者会見で、会談の最良の要約はこの言葉に尽きると。あなたたちは地ならしに行き、パウエルさんはあなたにくぎを刺した、実はそれだけだったのではないのかと思えてならないのです。
 むしろ、私は、そういう自覚を持たれることが今後の日米関係を再構築していく上においてあなたの自覚として必要なことではないか、そこからすべてが始まるのだ、こういう認識をこそ持つべきだと思いますが、どうお考えですか。

発言情報

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発言者: 中野寛成

speaker_id: 16312

日付: 2001-06-27

院: 衆議院

会議名: 外務委員会