平沼赳夫の発言 (経済産業委員会)
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○平沼国務大臣 まず、私が昨年の十一月の先生の御質問に対して答弁をさせていただいて、住友銀行の小倉正恒さんの話を出させていただいた、そのことを覚えていていただいて大変ありがたいと思っておるんですけれども、御指摘のとおり、あのときも答弁で言わせていただきました。
我が国の金融機関というのは、土地等の物的担保を重視する傾向が非常に強いわけでありまして、中小企業者の有する新規性の高い技術力でありますとか、あるいはその企業の将来性、さらに信用リスク等の的確な評価に基づく融資等が十分に行われてこなかったわけです。そして、中小零細企業というのは、言うまでもなく、担保となる資産というのを十分に有していないわけでありまして、それゆえにバブル崩壊後、担保価値がさなきだに一貫して下落している現状の中で大変厳しい状況に置かれて、資金繰りにもそれがもろに影響を与えている、私はそのとおりだと思っています。
そこで、そうした実情というものは、特に平成十年に貸し渋りというのは物すごい状況になったわけでありまして、そういう中で、先ほど言った特別保証制度の創設をさせていただきましたけれども、少なくとも政府系金融機関においては、多様な中小企業の資金調達ニーズにおこたえをするために、担保に乏しくとも高い技術力等を有しており成長が見込まれる中小企業、そういうものに対して、新株引受権つき社債、ワラント債など資金供給の円滑化を図るための施策を充実してまいりました。これは成長新事業育成特別融資、中小公庫でございますけれども、実績としては、今、八十三件、六十一億九千二百万でございまして、このうち、今申したワラント債、そういった新株引受権つき社債、これに関しては十二件、五億八千百万、こういうような実績が出ております。
また、経済的、社会的環境の変化により事業活動に支障を生じる中小企業に対しては、担保提供が困難な場合も少なくない、このように考えられることから、政府系金融機関においては、一時的な業況悪化あるいは自然災害、取引先金融機関の取引状況の悪化や関連企業の倒産といった非常時においても、貸付額の一定割合については担保を免除する、こういう貸付制度を、先般、秋の経済対策で整備をさせていただきました。
もちろん、これらの融資制度以外においても、政府系金融機関においては、中小企業の事業内容に着目した融資を行うべきことはもちろんでありまして、昨年の秋以来、実際の出先にはそういう形をとって、そして親身になって御相談に乗る、こういうことを私は督励しているわけでございます。
それから、二つ目の御質問でございますけれども、これは委員御承知のとおり、ことしの一月十九日から三月二日まで三十七都道府県におきまして、現状、そういう貸し渋りを含めてどういう状況になっているか、こういうことで中小企業庁の幹部を今申しました三十七都道府県に派遣いたしまして、そして各地域の、これは都銀から始まって地銀、第二地銀、それから信用金庫、信用組合、それから政府系金融機関、こういったところで実際にヒアリングを行って金融情勢の把握をいたしました。
これによりまして明らかになったことは、中小企業の資金需要というのは、こういう状況の中で概して弱いということがわかりました。設備投資は、企業の自己資金の範囲内で行われる。結局、ある意味では萎縮してしまっているという事実がありまして、範囲内で行われている状況にある。それに対して、民間金融機関は、業績の比較的よい中小企業には積極的にお金を貸しましょう、こういう融資姿勢に転じている、しかし一方においては、芳しくない企業についてはより条件を厳しくする、こういうようなことで二極化になっている、こういう傾向がはっきりいたしました。
また、信用金庫、信用組合を初めとして、今御指摘の、非常に遺憾なことでありますけれども、金融検査の取り扱いが中小企業向け融資に及ぼす影響、検査が厳しいからなかなか応じてくれない、そういう現場の声も強くなってくる、そういう懸念の声が上がっているということもこの調査の実態で明らかになりまして、私どもとしては、残念なことだと思っております。やはり政府系金融機関というのは、そういうためにもお役に立っていかなければいけない、このように思っております。