植草一秀の発言 (予算委員会公聴会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○植草公述人 まず、金融政策について三点申し上げたいと思います。
 まず重要な点は、金融政策が持っておりますシグナル効果とかあるいはアナウンスメント効果の重要性ということであります。
 今回、アメリカが公定歩合を、一月三日と四日と二日連続で下げ、また月内にもう一度下げる、こういう行動をとっておりますけれども、やはり市場の半歩先を行って果断に行動する、こういう政策の演出効果を重視した対応というのが重要だと思います。
 日本のゼロ金利解除につきましては、ゼロ金利の状態におきますと短資会社の経営が非常に圧迫される、これがゼロ金利解除の大きな理由であったということを聞いておりますけれども、もしそういうことを判断するのであれば、これは九九年二月にゼロ金利を実施する前に考えるべきことであります。ゼロ金利を実施した上で、昨年夏の段階でこれを解除したわけですが、当時は物価も下落しておりましたし、資産価格の下落も進行しております。さらに、バランスシート不況で倒れそうな企業もたくさん存在している、景気もまだ不安定。この時点において、果たしてゼロ金利解除というのは本当に正しい選択であったのかどうか。演出効果ということも含めた総括あるいは評価ということが重要だと思います。
 それから二番目に、実際にこれから金融緩和政策の効果をいかに引き出していくかという点でありますが、現在、マネーサプライの伸びが非常に低い、そうした中で物価の下落傾向が進行しております。この状況に歯どめをかけるということが必要だと私は思いますけれども、マネーサプライを増加させるために、日本銀行として必要な金融緩和措置、金利の引き下げですとかあるいは買いオペの増額といったことは必要だと思います。
 ただ、現時点では、民間の資金需要が非常に停滞している状況でありますので、仮に、これは専門用語ですけれども、ベースマネーを供給しましてもマネーサプライの増加につながらない可能性が高い、このように思います。したがいまして、金融政策はこういう時点ではなかなか効果を発揮しにくいので、金融緩和政策を進めると同時に、民間の資金需要が生まれてくるような景気の改善方向を引き出す政策、これが必要だというふうに思います。
 それから、資産価格の下落についてでありますが、やはり基本は経済の先行きに対する見通しを改善させる、これが、株価におきましても、地価におきましても、価格下落に歯どめをかける施策だと思います。
 ただ、強いて一つ申しますと、やはり不動産の取引を活発化させるために、不動産の取引コストの低下、そのための税制等の検討といったような措置が非常に重要ではないかというふうに考えております。
 以上でございます。

発言情報

speech_id: 115105262X00120010227_025

発言者: 植草一秀

speaker_id: 26006

日付: 2001-02-27

院: 衆議院

会議名: 予算委員会公聴会