小泉親司の発言 (外交防衛委員会)

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○小泉親司君 コーヒー協定と日ロ文化交流協定及び税関手続に関する協定の三条約については賛成です。
 日ロ文化交流協定に関連しまして、領土問題と、それに関連する漁業問題について質問をさせていただきます。十分という限られた時間ですので、少しまとめて質問いたしますので、お答え願いたいというふうに思います。
 一昨日、私も根室市に参りまして、旧島民の皆さん、住民の皆さんとこの領土問題についていろいろ懇談をしてまいりました。やはり多くの皆さんが、この問題というのは、一日も早く領土問題の解決を図りたいという非常に悲願を込められた言葉が次々と寄せられてまいりまして、一体いつになったら解決するんだという本当に焦燥感も非常に漂っているという状況だというふうに思います。
 私たちは、この領土問題の解決というのは、そもそも旧ソ連のスターリンがカイロ宣言の領土不拡大の方針に反して奪い取った領土でありまして、このスターリンの大国主義的な誤りを正して、日本の歴史的な領土である歯舞、色丹及び国後、択捉を初めとする全千島の返還を求めることが大変重要だというふうに考えております。政府は四島返還という立場ですが、私たちはまず北海道の一部である歯舞、色丹の二島の返還を早期に実現すること、そして必要ならば友好協力に限った中間条約を結んで、平和条約については最終的に領土問題が解決した時点で結ぶという段階的な解決も図られる必要があるんではないかというふうに考えております。
 田中外務大臣は、所信表明で、日ソの領土問題について、イルクーツク首脳会談までに得られた成果をしっかり引き継ぐというふうにされている。そこで、私、このイルクーツク声明について幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 今回の声明では、一九五六年の日ソ共同宣言を基本的な法的文書であるということを確認したと明記しております。政府はこれが成果だというふうに大変宣伝をしておられますが、そもそも日ソ共同宣言というのは日ソ両国で批准された文書であって、政府はこのことは国会でも繰り返し表明されていることであります。じゃ、なぜ今回の首脳会談でこの日ソ共同宣言を基本的な法的文書としてわざわざ確認する必要があったのか、これが第一の質問で、欧州局長にお答え願いたいと思います。
 第二の質問は、日ソ共同宣言は九項で、ソ連は歯舞、色丹を日本国に引き渡すことに同意するとして、ただし、これらの諸島は日ソ間に平和条約が締結された後に引き渡されるというふうにしている。つまり、平和条約締結前には歯舞、色丹は返らないというようなニュアンスなんですが、私たちは、先ほど申し上げましたように、歯舞、色丹は北海道の一部と考えております。政府もそう説明してきた。そうであるなら、当然、平和条約前に歯舞、色丹の返還をするということも必要だというふうに考えますが、日本政府は平和条約の前の返還という道を閉ざしてしまうのかどうなのか、この点、外務大臣にはっきりとお答え願いたいと思います。
 第三の問題は、プーチン大統領は、日ロ首脳会談の後の記者会見で、今後の交渉について、いわゆる先ほど申し上げました九項について、統一した解釈には追加的な作業が必要だというふうに記者会見で言っておられる。となると、この日ソ共同宣言の九項の解釈を変えるということを言っておられるわけで、これをどう変えるのか。
 例えば、五六年の日ソ共同宣言では、松本全権大使は、ソ連は歯舞、色丹のみは平和条約が締結された際には返還するけれども、国後、択捉はどうしても返還できないという態度を堅持して譲らなかったんだ、こういうふうに答弁しておるわけで、一体ロシアはこの解釈においてどのようにしているのか。私たちは、歯舞、色丹の二島先行論が今まことしやかに議論されているけれども、やはりこのような歯舞、色丹の返還だけで国境を画定する平和条約締結は絶対あっちゃならないというふうに考えております。その点、外務大臣にも欧州局長にもお尋ねしたい。
 最後に、この領土問題は二〇〇〇年までに国境を画定する平和条約を結ぶというクラスノヤルスク合意での目標が設定されたわけですが、これがほごにされて新たな見通しが立っていない、大変私は厳しい局面にあるというふうに思います。イルクーツクの声明は、歯舞、色丹の早期返還に道を閉ざすと同時に、国後、択捉の施政権を事実上放棄するに等しかったいわゆる川奈会談での一方的な譲歩の提案だけ残ったという幾つかの問題点が残っているというふうに思います。
 私たちは、今後の交渉では、やはりこの立場を継承するのじゃなくて、ヤルタ秘密協定を初め、スターリンの誤りを是正するという日本の大義を示して交渉すべきだというふうに考えておりますが、田中外務大臣は、領土問題の交渉を含むいわゆる平和交渉を具体的にどのようにこれから進めようと考えておるのか、日本政府としてどのような立場を示すべきだというふうに考えておるのか。
 以上四点、お答え願いたいというふうに思います。

発言情報

speech_id: 115113950X01520010612_013

発言者: 小泉親司

speaker_id: 29210

日付: 2001-06-12

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会