平沼赳夫の発言 (経済産業委員会)
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○国務大臣(平沼赳夫君) 私の閣議後の記者会見の発言等をインターネット等を通じて足立先生には精査をしていただいて、大変ありがたいことだと思っております。
私は、バブル崩壊後、日本の経済というのは非常に御承知のように停滞したことは事実だと思っています。しかし、いろいろな形で努力をした結果、ようやく企業の収益性やあるいは設備投資の面で顕著にあらわれてきまして、回復の基調に入ってきたことは事実だったと思っています。そういう意味では、例えば経済成長率がプラスに転じて、この最後の四半期のまだデータは出ておりませんけれども、それがたとえマイナス〇・八であっても一・二は達成できる、そういう一つの回復基調にあるということは私は事実だったと思っているんです。
しかし、一つは、予算委員会等で宮澤財務大臣も繰り返し言っておられましたけれども、やはりその後に来るGDPの六〇%を占める個人消費に火がつかない。これはいろいろ、先行き少子高齢化を迎える、あるいは環境制約がある、そういった先行き不透明感で個人消費に火がつかない。そこへもってきて、非常に九〇年代好況であったアメリカの経済というものが減速状況になってきて、それにつれて貿易輸出立国の日本の輸出にも陰りが見えてきた。
そしてもう一つは、これは月例経済報告でも緩やかなデフレ、こういう認識を新たに出しましたけれども、その一つの根拠というのは、消費者物価というのが二年連続下落をした、いわゆる消費者物価がマイナスだ、こういう形でありまして、戦後、世界の先進国を調べてみますと、先進国の中で二年連続消費者物価が下落したという事例はない。ですから、やはり緩やかなデフレ傾向に入ってきた、このまま放置しておくと非常に厳しい状況になる、そういう認識も私は持っておりまして、あちこちで言わせていただいています。
ただ、先ほどもちょっと触れましたけれども、やはり経済成長のネックになっている、そういったいろいろな経済の構造改革でございますとか、あるいは不良債権の処理の問題でございますとか、こういったことをやはり避けて通れないという形で取り組む。そして、産業新生の基本行動計画のもとで具体的に今作業も進んでまいりました。また、不良債権処理についても、金融庁と我々と財務省と連携をして、とにかく不良債権処理について、あくまでも民間の責任でありますけれども、政府がどういう形でうまくサポートできるか、そういうことを模索しようということで、私ども経済産業省といたしましては、産業再生法というものを使いながら、しかし中小企業者に対してはセーフティーネットを構築しながらそういう体制も構築をしていこう、こういう形で今そういうネックになっていることも一つ一つ着実に解決をしていく。
そういう前提に立って、私は、日本経済というのは今非常にマイナスの面しか強調されないけれども、しかしやはり世界に比べて、余り経済評論家もマスコミの人たちも言わないけれども、非常に力強い面もあるのではないか。
例えば、個人のいわゆる資産というものが千四百兆近くあるような国もありませんし、また外貨の準備高も圧倒的に世界の中で大きいし、さらには貿易収支も常に黒字だし、また一億二千六百万人になんなんとする国民、均質で非常にポテンシャリティーの高い国民、またさらには、私どもとしては、こういう環境問題ですとか、いわゆる老齢化の問題なんというのを、逆に負と言われていたことを成長のエンジンに変えていけば、やっぱりきちっとやることをやればこの国の経済というものはまだまだ大きく飛躍する余地がある。それをするために、今ちょっと景気はそういう中で足踏みになりましたけれども、デフレ傾向を克服し適切な措置をしていけば、必ずポテンシャリティーからいって私は二十一世紀、日本の経済が安定的軌道に乗って、そして国民生活の向上が図れる、こういうことも可能だと。
そういうことで、私はいろいろな機会でそういうことを申し上げているところでございまして、私の足元の経済に対する認識とこれからの日本の経済に対する一つの認識というのは以上のとおりでございます。