水野誠一の発言 (経済産業委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○水野誠一君 ありがとうございました。
 今回の予算を見てまいりましても、各省が環境問題への対応とか環境型社会へ向けてという見出しをみんな掲げているということで、例えば、国土交通省では、埋立処分場の不足問題に対応して海面処分場の整備に百三十四億円あるいは交通需要マネジメント実験に七億、ディーゼル微粒子除去装置の普及に一億、あるいは農水省では、食品リサイクルのための技術開発に四十七億、森林資源循環利用プロジェクトに十七億、また環境省では、廃棄物処理施設整備に千七百億、PCB対策の補助金として二十億、環境型社会形成に向けた廃棄物の研究推進に九億といったふうにいろいろな項目で環境関連の予算が出てきております。
 経済産業省もさまざまな施策についてのパブリックコメントなどをなさっておりますので、この縦割り行政の障害、これを何とかしてほしいという声を環境政策についても恐らく耳にされているんではないかと思うのであります。
 例えば、たまたま手元に東京都商工指導所のつくった「環境・リサイクルビジネスの事業化戦略」という調査報告書がございますが、この中には、事業者側の声として、リサイクルできる商品を開発しても省庁ごとの規制や補助を受けるための条件がばらばらなためにスムーズな商品開発ができず、できるとしてもコスト高になると。これはさっき大臣が御指摘になった、つまりコスト高というところの原因は意外とこういうところにあるかもしれないという気もします。それから、国も地方も環境問題、特に補助金についての窓口の一本化を図ってほしい、あるいは省庁再編をするからには従来の縦割り行政を排し企業活動がしやすい形態にしていただきたい、こういったコメントが事実いろいろ出てまいります。
 私が最近ちょっと経験したことでも、元新日鉄の研究者だった方が、ごみ処理の焼融炉、つまり焼き溶かす炉の開発のベンチャーを始めたと。これは、二千度以上の高温でごみを焼くことによって水と資源物質に完全に分解してリサイクルできるというすぐれた技術、これの実験炉までは頑張ってつくったんだけれども、実証炉段階になってどうしても支援が必要だということで通産省に御相談をしてみた。ところが、こういう技術は厚生省の分野だということで厚生省に回され、厚生省ではなかなかこの技術が理解していただけなかったということで、私もその後のてんまつをちらっとこの前聞きましたら、結局、アメリカの研究機関に相談をしたところが、アメリカの国防省系の研究所が、これはおもしろい、そのかわり特許をよこせということで、結局アメリカにこの技術開発は持っていかれてしまったようなんです。
 この手の話は、最近話題になりました青色ダイオードあるいは紫色レーザービームの開発をした四国の徳島の中小企業におられた中村先生という方がいらした。中村さんは結局日本ではどこも支援の手が伸びずに、あるいは就職の口が見つからずにアメリカ・カリフォルニア大学に教授として招かれたと、こういう話もありまして、やはりこれは、私は、日本のこういう技術の支援あるいは開発の中では目ききがいないとなかなかそういうものを拾って育てていくということができないんじゃないだろうかなと、そんな感じをしております。
 今ITに関しては、非常にIT革命というにしきの御旗のもとで予算がつく、つきやすいということで、逆に無理とかむだとか、そういうものがあるんじゃないか、かなりむだがあるんじゃないかという疑問が既にいろいろ指摘されているわけでありますが、十三年度予算の概算要求が出たころの報道にも、環境技術開発についてはこれまでばらばらに実施してきた開発支援が十分に機能していないという反省から、民間企業の技術力や研究開発に詳しい通産省と環境汚染現場の実態を知る環境庁が協力して効率的な技術開発をねらうといった記事なども拝見をしました。これは大変いいなと思ってその記事を拝見していたわけでありますが、これは具体的にどんなことをお考えになっているのか。
 各省連携した効率的な支援策が欠かせないのはもちろんのことなんですが、経済産業省としては、企業の研究開発とその実用化の推進という観点から、政府内でも最も積極的にイニシアチブを発揮していただいていいんじゃないか。さっきのごみの焼融炉の話じゃありませんが、それは厚生省のお仕事ですというのではなくて、むしろ通産省がリードして厚生省も巻き込んでその開発に当たっていくというふうな、そのリーダーシップを大いに発揮されてもいいんじゃないかという気がするんですが、その辺は、この新しい体制ではいかがなものなんでしょうか。

発言情報

speech_id: 115114080X00420010327_145

発言者: 水野誠一

speaker_id: 844

日付: 2001-03-27

院: 参議院

会議名: 経済産業委員会