小林節の発言 (憲法調査会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○参考人(小林節君) 二院制の価値は、たまたま旧憲法以来建物が二つあるとか、憲法に残したからとかいうことではなくて、私はあると思うんです。
とても次元の違う話をしますけれども、例えば男と女が結婚しようと思ったとき、頭に血が上って一瞬思うわけですね、約束するわけです。ふっと、帰ってきて、あれでよかったのかなというようなこと。つまり、二度考えてみるということは人生いろんなところで重大なわけでありまして、つまりこの国会というのは国権の最高機関ですから、最高権力を行使して何かをどんと決めちゃう。場合によっては、それによって条件はまったら人権剥奪の事実関係も出てくるわけですね。
ですから、セカンドゲスというやつでありまして、衆議院で決めて、ちょっと待てよと。全く同じ内容を別の人々が、しかも代表のされ方が違うし、違った角度から出てきた民意でもう一度考えてみるということはとても大事なことだと思うんです。そういう点で見ると、よく二院制があるのはそのコストがもったいないとかいう議論はありますけれども、そのコストに見合うだけの意義がそもそもあると私は思います。
それから、議院内閣制と首相公選制が両立するか。これは、何というかしら、比較政治学的にパターンがあってAコースとBコースしかありませんよというのではないわけでありまして、例えば権力分立だって対立型があれば協調型があるように、バリエーションをつけて、つまり首相だけは公選するけれども、それに対して議会が不信任で動きをとめるという組み合わせも私はあり得ると思うんです。
ただ、首相公選である以上、これは準大統領制だから、議会が、つまり国民から選ばれた、直接選ばれた首相を議会が地位に手を出すなんということはあり得ないという選択肢もあると思うんです、準大統領型で。だけれども、議会も国民から選ばれているわけですから、つまり選び方が違う以上、同じ民意を切り口を変えることによって、これだけ複雑な自由な社会ですから、民意はいろいろあって当たり前なわけですから、じゃ縦切りの民意で選ばれた総理を横切りの民意、民意をまんじゅうに例えますと、横切りの民意で選ばれた議会がちょっと牽制をしてみるというような組み合わせも僕はあると思うんです。それはまさに先生方が新しい憲法をもしお書きになるならそのときにいろいろ御議論なすって決めれる、つまりどっちかと決まったものではないということを申し上げたいと思います。
以上でございます。