横畠裕介の発言 (憲法調査会)
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○参考人(横畠裕介君) 司法の分野についてお答えいたします。
まず、国民主権と司法というお尋ねでございましたけれども、御指摘のとおり司法と申しますのは、国会や政府のようないわゆる政治部門が基本的には多数決原理によって主権者である国民の意思を国政に反映させようとするものとはやや趣を異にいたしまして、やはり個別の事件における法適用を通じて、少数者の権利保護などを含みます法の支配あるいは法による正義を実現するということにその本質的な役割があると言われております。
そのため、憲法におきましては、裁判官の独立を厚く保障するほか、いわゆる司法権の独立を確保するということに特段の配慮をするとともに、さらに違憲立法審査権も与えているという状況にございます。
もとより、裁判官は憲法及び法律に拘束されるものでありますけれども、さらに国民主権の観点から司法権のいわゆる正統性を担保するための制度といたしまして、内閣による裁判官の任命、最高裁判所裁判官の国民審査、さらには国会による弾劾裁判の制度といったようなものを設けているものと理解しております。
さらに、いわゆる国民の司法参加の点でございますけれども、現在、種々の場面で議論が行われているものと承知しております。司法と国民の関係をより密接なものにするという観点で、非常に意義があるものと理解しております。
なお、憲法は、御指摘のように国民に裁判を受ける権利を保障するとともに、裁判所については基本的に、先ほども申し上げたような趣旨から独立性が保障され、中立、公正性が担保された法律の専門家である裁判官というものを基本的に想定しているというふうにも見えることから、学説上は若干見解が分かれております。したがいまして、そのような国民参加の制度を具体的に設計する段階におきましては、やはりその参加の態様でありますとか与える権限等について詰めた検討が必要ではなかろうかと考えております。