阪田雅裕の発言 (憲法調査会)
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○参考人(阪田雅裕君) 少し言いわけから先にさせていただきますと、内閣法制局は、先ほど申し上げましたようにいろんな法律問題について御意見を申し上げるというようなことをやっておりますけれども、我が国は法律が御案内のように二千本程度ございます。それらがどのように日々運用されているのか、既に要らなくなった部分があるのか、あるいは今ではむしろ邪魔になっているようなものがあるのかというようなこと、それを法制局が逐一チェックできるということではとてもないわけであります。
したがいまして、各省からいろんな現にある法律あるいは新しくつくろうとしている法律について御相談があれば、それに対していろんな意見を申し上げるというような立場でありますから、らい予防法の存在を知らなかったとは申しませんけれども、それが今どのように運用されていて、また、今やもう早急に廃止されるべき状態であるような法律であるということについての知見といいますか知識みたいなものを全く私どもは持ち合わせ得ない。これは体制として、そういうふうに向こうから御相談があれば持ち得る状態になるわけですけれども、ない限り持ち合わせ得ないものであるということを御理解いただきたいと思います。
それから、今御指摘の官房長官談話にあった三権分立云々の部分ですけれども、そこはちょっと私ども関与しておりませんので余り確たることは申し上げかねるわけでありますが、たしか最高裁の判例では、国会というのは個々の国民に対して直接責任を負うということではなくて、非常にいろんな意見のある国民の意見をいわば集約して、それを大きな目で国会の場で立法というような形で実現していくという責任を負っている機関であるということを前提にいたしまして、したがって立法について違法であると言われるためには、ちょっと言葉は正確に覚えていないんですが、明白に憲法の規定に故意に違反するというような場合はともかくというような言い方で違法性、違法であるという場合を局限していると思うのですね。
それに対しまして、今回の熊本地裁のハンセン病訴訟の判決は、この最高裁のかつての判決とは相当違う、むしろ非常に広く立法の不作為という場面をとらまえている。そこを多分、立法権と司法権が別々の権能としてそれぞれ機能しているという憲法の前提に反するのではないかというような意識で問題を指摘されたものだというふうに承知しております。