原田勝広の発言 (国際問題に関する調査会)

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○参考人(原田勝広君) 途上国の常任理事国入りにつきましては非常に難しい問題がありまして、つまり、日本、ドイツは多分すんなりいくと思いますけれども、各国によって、例えばアフリカの場合は、アジア、中南米、アフリカと一議席ずつ想定していますけれども、エジプト、南ア、ナイジェリアという強力な候補国がありまして、これは三カ国ローテーションで一議席持っていて中で回してもらうというような方法とか、各地域によって事情が違うのでとりあえず地域を決めて一議席として、あとは中でいろんな形、一カ国に固まればいいと思うんですけれども、その各地域の事情によって選んでいただくというのが一番すんなりいくのではないかなというふうに考えています。
 それから、アメリカですけれども、アメリカは非常に国連との距離のとり方が変わってきたと思います。
 当初は、当時ブッシュ、お父さんの方ですけれども、国連に九二年に来て演説したときは、非常にそれまでとは違って国連と協力したいというニュアンスをかなり出してきまして、その後クリントン大統領にかわりまして、彼も、選挙演説中に二人ともすごく国連ににじり寄ってきたと申しますか、非常に当時国連ブームだったものですから、これに乗ることが自分の選挙戦に有利みたいな雰囲気がありまして、クリントン候補もかなり積極的に国連に、私の記憶では緊急展開部隊を派遣してもいいというようなことをたしか公約していたような記憶があります。
 それで、当選後もその公約を実行すべく大統領令、たしか一三号だったと思うんですけれども用意しまして、部隊も派遣する、積極的に協力する、場合によっては指揮権も国連に渡してもいいというようなところまで内容を詰めたんですけれども、議会のヘルムズさんなど反対派からとんでもないという声が出て、中でもんでいるうちにソマリアとかボスニアのいわゆる平和執行部隊失敗の話がありまして、そこから国内世論を受けて急に遠ざかっていきまして、だんだん本音が出てきたといいますか、やはり国益のために国連を利用するんだというスタンスがだんだん強くなってきたんではないかと思います。その流れでいくと、今度のブッシュさんの姿勢もかなり国連とは遠いものであろうと。
 ユーゴの空爆に関しましては、私も国際法違反だと思うんですけれども、やっぱりアメリカのスタンスが、国益に沿う場合は利用するけれどもそうじゃない場合は避けると。これは、ある意味で国連というのが、先ほど申し上げましたけれども、非常に欠陥の多い組織なんですね。ですから、これを出すとどこかの国が拒否権を使ってしまう、それでいいのか。つまり、そこで人権無視の行動が行われている場合に、そこでストップしてしまってアメリカの責任が果たせるかなということを議論したと思うんですね。ですから、アメリカはもちろん突出していますけれども、少なくとも同盟国の中での合意というものを前提として行ったと。その理由は、国連がこういう点については十分機能しないおそれがあるということの懸念があったんだと思います。
 ですから、結論としましては、例えば憲章にこうあるからこうであるという議論は、一応理論的にもっともなように聞こえますけれども、国連というのはそれ以上に政治の場であるということでありまして、人権を守る、そのために何かするという前提があれば、国益あるいは世界の共通益のためにそういうことは十分に起こり得ると。それが国際法に従って正しいかどうかというのはまた別の問題で、それは今後一致すべきものであるというふうに多くの方は考えているので、それを何とか融合させたい、させるべきだと思いますけれども、それをもって日本が常任理事国に参加しないということは全く話は別であるというふうに思います。

発言情報

speech_id: 115114308X00120010214_022

発言者: 原田勝広

speaker_id: 16214

日付: 2001-02-14

院: 参議院

会議名: 国際問題に関する調査会