高橋令則の発言 (国際問題に関する調査会)
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○高橋令則君 自由党の高橋でございます。
意見を申し上げたいと思います。
今日の国際社会では、いかなる国も一国だけで自国の安全と繁栄を守ることは不可能だと思います。また、いかなる国も世界の混乱から完全にみずからを隔離することはできません。そして、一国だけで国際社会の混乱を収拾することも不可能だと私は思います。
世界の安全と繁栄は各国の協力なくして維持できず、また世界の安全と繁栄がなければ各国のそれぞれの安全と繁栄も保障されることはできない、私はそう思います。このような世界に私どもは住んでいると、こういうふうに思います。
冷戦構造の終えんによって、世界は混乱と激変が続いておりますが、今なお危機的状況にあると思います。この危機的状況を切り抜けて、新たな秩序をつくり出すために、国際的に正統性を与えることができるのは、これは国連以外にはないと思っております。
国家間の地球規模の問題、すなわち環境破壊、それから内戦、難民の大量流出、エイズ、その他の感染症、資源・エネルギーの枯渇の取り組みと協力を推進するためには、国連と国連関係の機関以外にはないと思います。
もとより国連は、創立のいきさつから今日までの活動を振り返ってみますと、大きな問題が次々と発生し、かつ消化できない問題をも多く抱えてきました。国連憲章の目的に沿ってこの機能を十分果たしてきたとは言いがたく、そのために必要な国連改革もほとんど見るべき成果もなく、しかも先送りの連続であったと思います。
冷戦時代の国連は米ソ覇権の争いの場でもありました。国連は東西両陣営の上に浮いた存在であったと思います。これが、ポスト冷戦の時代に入って状況が一変しました。米ソ対立の時代のような重大な対立が見られなくなってきました。その結果、国連は必要な安全保障政策を積極的に取り組んでいくことができるような状況になってきています。
国連は、創立以来、今回初めて国際政治における安全保障のとりでとしての基本的な条件を備えることが可能となってきました。国連憲章の掲げる目的を積極的に推進し、かつ、これを実現するために国連改革がこれまで以上に必要となっています。国連にとって大変革の時代に差しかかっているのでございます。
国連を改革し、二十一世紀における役割を果たすための条件については、国連の課題と我が国が果たすべき役割に関する調査、これは平成十一年四月の参議院の調査室の委託によるものですけれども、この報告書の百八十ページ以下に記述されていますが、この中身を見てみますと、これは横田東大教授の話でございますけれども、指摘されたこれらの七点の条件は、私は同感できると思っています。これらの条件に沿って、国連改革を現実的に実行するためには、これを推進し、積極的に実現すべきであります。日本は他のどこの国にも増してこれを追求し、努力しなければならないと思っています。
第一に、国連を改革し、より強化することであります。
現在の国連機関は第二次大戦後の世界秩序を構築するために戦勝国がつくったものでございます。当然ながら、戦勝国の利益を確保する仕組みとなっています。安全保障理事会の拒否権、戦勝国のみの常任理事国制度が最たるものでございます。新しい秩序が模索されている今日、このような国連機構を早急に見直す必要があり、日本は国連改革に積極的に参画すべきであります。
第二としては、唯一の超大国であるアメリカが積極的に国連の舞台を活用し、国連と一体となって活動するようにすることであります。
アメリカを孤立主義に追い込んでいってはならないと思います。理想は、アメリカが徹頭徹尾、国連とともに活動をすべきであります。そして、日本は国連を中心としたアメリカの平和維持活動に積極的に協力します。そして、そうすることによって、日本はアメリカ重視政策と国連中心主義を矛盾なく両立させることができます。
このように、国連を改革し、国連にアメリカがより積極的にかかわるように働きかけることに成功すれば、日本は新しい世界秩序の基礎に大きく貢献することができたというふうに私は考えています。
第三に、国連改革を推進し、アメリカが国連中心の世界秩序の中核となるように働きかけることに加えて、日本自身が国際社会に積極的に貢献していくために安保理常任理事国入りを目指すべきであります。
第四としては、核の国連管理についてであります。
世界の唯一の被爆国である日本が最初にまず世界に主張すべきことは、核軍縮の促進であります。かつ、ポスト冷戦の今日、この実現可能性が一層高まってきています。
まず、核兵器の削減であり、最終的には国連の管理下に置くことであります。日本は積極的に各国に働きかけ、これに努力し、国連に対する報告制度を確立し、また日本やドイツなど高度技術の保有国をも対象とした国際監視制度を設置すべきであります。
第五に、国連待機軍をつくることでございます。
個別の国々の自衛権を行使することによって平和を保つという時代は過ぎました。国際的な安全保障、いわゆる国連による集団安全保障ですけれども、国連を中心とする平和維持以外に、平和を守り、平和を担保する道はないと思っています。
そのために、経過的には各国がそれぞれの負担で国連に部隊を提供し、常備軍を編成し、紛争の拡大を防ぎ、必要に応じて迅速適切な対応ができるようにしておく、そしてこれに日本も参加すべきだと思っております。
以上でございます。