武部勤の発言 (農林水産委員会)
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○国務大臣(武部勤君) 土地改良事業につきましては、私、先般、諫早の干拓事業も見てまいりましたし、また隣の佐賀県の空港周辺の、あの平らな整備された圃場ではちょうど麦の収穫期でありまして、この後、二毛作、三毛作までつくれるんだというようなことを地元の方に伺ってまいりましたけれども、今にして思えば隔世の感があるなという感じを強くするのでございます。
戦後の食糧難時代の食糧増産、また昭和三十六年制定の農業基本法に基づく農業生産性の向上や農業生産の選択的拡大、さらには構造政策の推進などによりまして、時代のニーズに的確に対応して事業を今日まで実施してきたと。周辺、さまざまな環境変化がございましたけれども、土地改良事業の果たしてきた今日までの役割というものは本当に大変大きな成果を得てきたと、このように感じているところでございます。
また、今後の展開方向についてでございますが、今先生御指摘のとおり、食料・農業・農村基本法の四つの基本理念の実現や基本計画に基づきます食料自給率目標の達成に向けまして事業の重点化を図ることにしているのでございますけれども、地域の特性に応じまして、麦、大豆等の生産振興に資する水田の汎用化、畑作地域の産地形成に資する畑地かんがい施設等の整備、食料供給の基盤であります基幹的水利施設の整備、更新などについても環境と調和する、そういう配慮をしつつ推進していくべきだと、かように考えている所存でございますが、とりわけ最後のお話にありましたように、私は農村の果たすべき役割というものは非常に大きく変わってきていると、こう思います。
これまでにも考えの一端を申し述べてまいりましたけれども、都市と農村というのは対立するものではありませんで、日本の国土はカリフォルニア州よりも小さいというところでありますので、都市と農山漁村というものは相対立するものではなく、融合し共生するという、そういう関係にあると、こう思います。今までは生産第一だったかもしれませんが、その生産環境というものを、都市住民の皆さん方のあこがれというものにも十二分にこたえていく、そして新しい農村コミュニティーというものを創造していくというような観点からも、今後の土地改良事業のあり方というものを真剣に考えていくべきだと、かように考えている次第でございます。