田中直紀の発言 (農林水産委員会)

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○副大臣(田中直紀君) 武部大臣が午後から出席ということで、私、そしてまた大臣政務官、水産庁長官からお答えをさせていただきたいと思います。
 岸先生からの多岐にわたる御質問でありますので、それぞれお話を申し上げたいと思いますが、基本法あるいは関連法の制定に伴いまして具体的な施策はいかに行われるか。参考人の皆さん方の現場の声も伺いまして、大変困難な水産環境にある、早急に施策を講じるべきだと、こういう真剣なお話も私は委員として拝聴させていただいたわけでございます。
 御存じのとおり、水産基本法第二条におきましては、水産物の安定供給の確保を図る、また第三条におきまして、水産業の健全なる発展をするということで理念をうたっておるところでございます。四条から八条におきましては、国あるいは地方自治体の責務を述べられておりますし、また水産業者の皆さん方の努力、あるいは消費者の皆さん方の役割というものも基本法の中にうたわれておるわけでありますから、国民的な課題として早急に対策を講じるということになるわけでございます。
 したがいまして、委員から御指摘のあります、資源の管理をして守り育てる漁業の推進を図っていく、あるいは意欲と能力を持つ担い手の育成確保、そしてまた消費者ニーズに即した水産物の供給体制の整備を図っていく、あるいは漁港、漁場等の水産基盤の一体的な整備、さらに都市と漁村の交流の促進等、具体的な施策を、国としても、あるいは地方自治体の皆さん方にも御協力をいただいてしっかりとした方針を、基本計画を提示させていただいて、農業でも食料自給率の向上というものが果たされるわけでありますが、その中にあっても水産物の自給率の向上も大切な課題でありますので、漁業生産量の目標を提示いたしまして、各般にわたって関係者の皆さん方に御協力、御努力をいただこうという手はずになっておることを御理解いただきたいと思います。
 その中で、資源管理が大変重要であるという御指摘でございます。
 今回、漁業法あるいは海洋資源管理法、いわゆるTAC法におきまして資源管理の枠組みが整いますので、したがいまして、関連法案も含めて、基本法と相まってしっかりした資源管理をしていきたいというふうに思いますし、漁業者の皆さん方にも御協力をいただきまして、TAC法に加えて、いわゆる漁獲努力目標といいますか、操業の態様だとか操業日数の問題も含めて御協力をいただき、また御相談をいただいてしっかりした資源の管理を、TAEという新しい制度も設けたわけでありますから、多くの魚種が資源管理の対象としてしっかりとした魚価の安定を図りながら操業ができるような、そういう対応をしていきたいと思っております。
 また、栽培漁業についてのお話がございました。
 つくり育てる漁業は大変重要な分野でございまして、国といたしましても栽培センター、試験場をしっかりと確立をいたしまして、新たな栽培漁業の可能性を切り開いていただいて、そして地域の皆さん方にも放流をしていただきながら、水産業の発展の一助にしていただければありがたいと思っております。
 それから、内水面のお話がございました。
 六百六十万トンのうち、生産量といたしましては十三万四千トンの水産業としての貢献があるわけでありますが、漁業のみならず、地域のレクリエーション等を通じたいわゆる都市との交流ということで地域の活性化に大変貢献をいたしておりますし、また自然環境の保全に寄与するわけでありますので、大変重要な役割を果たしておるというふうに認識をいたしております。したがいまして、内水面の漁業振興におきましても、基本法の十六条で、国は環境との調和を配慮しながら増殖、養殖の推進を図っていく、こういう分野の中で内水面の漁業も地域の活性化のために果たしていく役割は非常に大きいわけでありますので、力を入れていきたいと思っております。
 最近、生態系、ビオトープというような分野の研究が大変進んでおるわけでありまして、水産業におきましても環境との調和というものが大変重要であるというふうにうたわれております。したがいまして、私は、内水面のいわゆる対策の中にやはり進めて、生態系の研究をして、そしてまた、いわゆる水産業全体の中の、いかに環境との調和を図っていくかというような分野をこの分野で手がけながら広範囲に活用ができるような、そういう体制を私自身は組んでいくべきではないかというふうに思っておりますし、そういう面では、身近な皆さん方に楽しんでいただくようなこともあるわけでありますので、しっかりと漁業者とあるいは遊漁者の皆さん方とのすみ分けといいますか、共存共栄の環境をつくり出すのがこれからの重要なことではないかというふうに認識をいたしております。
 それから、担い手の確保でございます。
 統計上からいいますと、いわゆる収入は一般のレベルに比べてそんなに低くない、そういう面では九割あるいは九割五分の収入が得られてきておるわけでありますが、しかし、大変そういう面では安定した収入というものが若い方々にとかく不安なものになる。あるいは、漁業を営む、実際にやるということになりますと、いろいろな技術があるわけでありますから、後継者になられる方々にしっかりやはり後押しをしていくということが大事ではないかと思っておりますし、さらなる多くの皆さん方が漁業を初め水産業に携わっていただくという環境をしっかりとつくっていきたい、こういうふうに思っています。
 最後になりますけれども、あと、大臣政務官あるいは水産庁長官からも補足をしていただきたいと思いますが、とかく水産業と国民の理解という問題がございます。
 私は、食料・農業・農村基本法の対応の中で消費者の皆さん方にいろいろと御意見を伺いまして、私も私的諮問機関ということでこれからの食料及び農業、農村に対する消費者の御意見を伺ったわけでありまして、最近、原産地表示等の、そういう面では特産品というものが非常に浸透してきておるという中で、やはり若い方々が食及び農業、漁業に対する触れ合いが非常に少ない。やはり、小中学校において総合学習が始まるわけでありますから、この伝統ある第一次産業に大いに若いときから、子供のときから触れてもらう、そしてその認識を深めてもらうということが大きな課題ではないか。食農教育を小中学生のその課題の中にしっかりと織り込んでいただいて、そして、国民の食料として大事である水産業が我が国の伝統の産業として地域に根差していかなければいけない状況であるということを、さらなる認識を深めてもらうということが重要ではないかというふうに思っております。
 大体網羅したと思いますが、大臣政務官と長官に補足をしていただきます。
 ありがとうございました。

発言情報

speech_id: 115115007X01920010619_006

発言者: 田中直紀

speaker_id: 11731

日付: 2001-06-19

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会