武部勤の発言 (農林水産委員会)
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○国務大臣(武部勤君) まず最初に、私どもの大先輩であり、森林・林業の問題につきましては最も造詣が深く、またこれまで大変な御功績を尽くされた井上先生に改めて深く敬意を表します。私も政治家になりましてからこの方十五年間、先生のそばで党の部会等を通じて御指導いただいたことを感謝申し上げたいと思います。
ただいま井上先生から御指摘ございましたが、現行林業基本法というものは、当時の旺盛な木材需要に対応した国産材の供給を図ることができるように、林業総生産の増大を図るとともに、林業従事者の経済的、社会的地位の向上を図ることを目標としてまいりました。振り返ってみますと、あの敗戦のどん底から立ち上がって経済復興を遂げられ、今日このような発展を遂げてきた我が国でございますが、それこそ森林・林業の存在というものは非常に大きいものがありましたし、現行林業基本法なくして今日の発展を考えることはできなかったのではないかと、かように考える次第でございます。
こうした林業基本法に基づく施策を通じまして、我が国の森林の四割を占める一千万ヘクタールに及ぶ人工林が造成されたわけでございまして、森林資源の計画的な整備が進められてきたバックボーンとして林業基本法があったと、かように認識している次第でございます。
しかし、材価の低迷等によりまして、林業の採算性の悪化という、そういう問題に直面いたしました。森林所有者の経営意欲が減退し、人工林を中心とする手入れの行き届かない森林が増加するという、そういう問題が生じてきているわけでございます。
他方、私どもは、森と海は命のふるさと、こう申し上げておりますけれども、ようやくにしてといいますか、森林に対する国民の要請は、木材生産を中心としたものから、森林の有する水資源の涵養あるいは国土や環境の保全などの多面的な機能の発揮ということへの要請がふえてまいりました。そういう変化をもとに、このため、林業基本法を改正し、森林の有する多面的機能の持続的発揮と林業の持続的かつ健全な発展と林産物の供給、利用の促進をポイントとして政策の再構築を図るということで今回の新しい基本法提出ということに相なった次第でございます。