農林水産委員会
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会
会議録情報#0
平成十三年六月二十一日(木曜日)
午後二時開会
─────────────
委員の異動
六月二十日
辞任 補欠選任
大野つや子君 森田 次夫君
六月二十一日
辞任 補欠選任
金田 勝年君 成瀬 守重君
櫻井 充君 広中和歌子君
羽田雄一郎君 堀 利和君
渡辺 孝男君 益田 洋介君
林 紀子君 笠井 亮君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 太田 豊秋君
理 事
岸 宏一君
森下 博之君
郡司 彰君
谷林 正昭君
委 員
井上 吉夫君
岩永 浩美君
国井 正幸君
田中 直紀君
成瀬 守重君
森田 次夫君
広中和歌子君
堀 利和君
益田 洋介君
山下 栄一君
笠井 亮君
須藤美也子君
谷本 巍君
衆議院議員
農林水産委員長 堀込 征雄君
国務大臣
農林水産大臣 武部 勤君
副大臣
農林水産副大臣 田中 直紀君
大臣政務官
農林水産大臣政
務官 国井 正幸君
事務局側
常任委員会専門
員 山田 榮司君
政府参考人
農林水産省生産
局長 小林 芳雄君
林野庁長官 中須 勇雄君
─────────────
本日の会議に付した案件
○水産基本法案(内閣提出、衆議院送付)
○海洋生物資源の保存及び管理に関する法律の一
部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○漁業法等の一部を改正する法律案(内閣提出、
衆議院送付)
○漁港法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
○政府参考人の出席要求に関する件
○林業基本法の一部を改正する法律案(内閣提出
、衆議院送付)
○林業経営基盤の強化等の促進のための資金の融
通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
○森林法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
議院送付)
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この発言だけを見る →午後二時開会
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委員の異動
六月二十日
辞任 補欠選任
大野つや子君 森田 次夫君
六月二十一日
辞任 補欠選任
金田 勝年君 成瀬 守重君
櫻井 充君 広中和歌子君
羽田雄一郎君 堀 利和君
渡辺 孝男君 益田 洋介君
林 紀子君 笠井 亮君
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出席者は左のとおり。
委員長 太田 豊秋君
理 事
岸 宏一君
森下 博之君
郡司 彰君
谷林 正昭君
委 員
井上 吉夫君
岩永 浩美君
国井 正幸君
田中 直紀君
成瀬 守重君
森田 次夫君
広中和歌子君
堀 利和君
益田 洋介君
山下 栄一君
笠井 亮君
須藤美也子君
谷本 巍君
衆議院議員
農林水産委員長 堀込 征雄君
国務大臣
農林水産大臣 武部 勤君
副大臣
農林水産副大臣 田中 直紀君
大臣政務官
農林水産大臣政
務官 国井 正幸君
事務局側
常任委員会専門
員 山田 榮司君
政府参考人
農林水産省生産
局長 小林 芳雄君
林野庁長官 中須 勇雄君
─────────────
本日の会議に付した案件
○水産基本法案(内閣提出、衆議院送付)
○海洋生物資源の保存及び管理に関する法律の一
部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○漁業法等の一部を改正する法律案(内閣提出、
衆議院送付)
○漁港法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
○政府参考人の出席要求に関する件
○林業基本法の一部を改正する法律案(内閣提出
、衆議院送付)
○林業経営基盤の強化等の促進のための資金の融
通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
○森林法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
議院送付)
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太
太田豊秋#1
○委員長(太田豊秋君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨二十日、大野つや子さんが委員を辞任され、その補欠として森田次夫君が選任されました。
また、本日、櫻井充君、林紀子さん、金田勝年君、羽田雄一郎君及び渡辺孝男君が委員を辞任され、その補欠として広中和歌子さん、笠井亮君、成瀬守重君、堀利和君及び益田洋介君が選任されました。
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この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨二十日、大野つや子さんが委員を辞任され、その補欠として森田次夫君が選任されました。
また、本日、櫻井充君、林紀子さん、金田勝年君、羽田雄一郎君及び渡辺孝男君が委員を辞任され、その補欠として広中和歌子さん、笠井亮君、成瀬守重君、堀利和君及び益田洋介君が選任されました。
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太
太田豊秋#2
○委員長(太田豊秋君) 水産基本法案、海洋生物資源の保存及び管理に関する法律の一部を改正する法律案、漁業法等の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題といたします。
三案に対する質疑は前回終局いたしておりますので、これより討論に入ります。
御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
この発言だけを見る →三案に対する質疑は前回終局いたしておりますので、これより討論に入ります。
御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
須
須藤美也子#3
○須藤美也子君 私は、日本共産党を代表して、三案のうち漁業法等の一部を改正する法律案に対して反対討論を行います。
反対の理由の第一は、指定漁業の承継に関する規制緩和には大きな問題があるからです。これは、条件次第では大規模な漁業会社による漁業の再編、支配につながるものであり、また、資源管理より利益優先になりがちな外部企業の参入を排除できず、漁業者にとって利益になる方向とは言えません。承継自由化を盛り込むより、現在の漁業経営への支援策こそ強化すべきであります。
第二の理由は、定置網漁業権免許の見直しに関する問題であります。
一人一議決を要件とする団体経営の上位優先を変更し株式会社まで上位に加えることは、前浜の資源を公平に分配するという民主的立場の後退にほかなりません。また、機械的にみなし法人規程を削除し、いわゆる人格なき社団の優先順位を引き下げることは、関係漁村に混乱をもたらすことが明らかです。企業化、株式会社化の方向は、利益の上がる漁場において外部資本の支配力を強め、零細な漁業者への切り捨てにつながりかねません。
本法案には、賛成できる当然の措置もありますが、ただいま申し上げました理由で反対するものです。
最後に、水産基本法等の制定に当たって重要なことは、開発優先、市場原理優先の政治を転換し、基本法の積極的な条項を豊かな施策にしていくことを強く申し添えて、漁業法等の一部を改正する法律案に対する反対討論といたします。
この発言だけを見る →反対の理由の第一は、指定漁業の承継に関する規制緩和には大きな問題があるからです。これは、条件次第では大規模な漁業会社による漁業の再編、支配につながるものであり、また、資源管理より利益優先になりがちな外部企業の参入を排除できず、漁業者にとって利益になる方向とは言えません。承継自由化を盛り込むより、現在の漁業経営への支援策こそ強化すべきであります。
第二の理由は、定置網漁業権免許の見直しに関する問題であります。
一人一議決を要件とする団体経営の上位優先を変更し株式会社まで上位に加えることは、前浜の資源を公平に分配するという民主的立場の後退にほかなりません。また、機械的にみなし法人規程を削除し、いわゆる人格なき社団の優先順位を引き下げることは、関係漁村に混乱をもたらすことが明らかです。企業化、株式会社化の方向は、利益の上がる漁場において外部資本の支配力を強め、零細な漁業者への切り捨てにつながりかねません。
本法案には、賛成できる当然の措置もありますが、ただいま申し上げました理由で反対するものです。
最後に、水産基本法等の制定に当たって重要なことは、開発優先、市場原理優先の政治を転換し、基本法の積極的な条項を豊かな施策にしていくことを強く申し添えて、漁業法等の一部を改正する法律案に対する反対討論といたします。
太
太田豊秋#4
○委員長(太田豊秋君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
これより採決に入ります。
まず、水産基本法案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
この発言だけを見る →これより採決に入ります。
まず、水産基本法案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
太
太田豊秋#5
○委員長(太田豊秋君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、海洋生物資源の保存及び管理に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
この発言だけを見る →次に、海洋生物資源の保存及び管理に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
太
太田豊秋#6
○委員長(太田豊秋君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、漁業法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
この発言だけを見る →次に、漁業法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
太
太田豊秋#7
○委員長(太田豊秋君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
太
太
堀
堀込征雄#10
○衆議院議員(堀込征雄君) ただいま議題となりました漁港法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。
我が国水産業の基盤である漁港及び漁場につきましては、これまで別々の制度に基づき、計画的に整備を進めてまいりました。
しかしながら、水産業の健全な発展や水産物の供給の安定を図るといった課題に的確に対応するとともに、漁村の振興に資するため、漁港及び漁場を水産資源の増殖から漁獲、陸揚げ、加工流通までの一貫した水産物供給システムとしてとらえ、総合的、統一的に整備を進めることができる制度とすることが必要となっております。
また、地方分権の推進を図る観点から、地方公共団体が主体的に事業を展開し、地域のニーズに迅速かつ的確にこたえられる制度へ転換するとともに、近年の公共事業に対する批判や環境問題への関心の高まりにこたえるため、事業の透明性と客観性の確保、効率的な事業の実施、環境との調和の確保を図る必要があります。
このような状況に対処し、漁港及び漁場を総合的かつ計画的に整備するため、本案を提案する次第であります。
次に、本案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、題名を「漁港漁場整備法」に改めるとともに、「環境との調和に配慮」、「水産物の供給の安定」及び「豊かで住みよい漁村の振興に資すること」を目的規定に明記することとしております。
第二に、漁港及び漁場の整備に係る事業を一体として漁港漁場整備事業と位置づけることとし、農林水産大臣は、漁港漁場整備事業の推進に関する基本方針を定めるとともに、漁港漁場整備事業に関する長期計画の案を作成し閣議決定することとしております。その際、水産政策審議会の意見を聞くこととしておりますが、審議会の審議は公開で行うものとし、審議に用いられた資料は公表することとしております。
第三に、地方公共団体等が特定漁港漁場整備事業を施行しようとする場合には、基本方針に基づいて事業計画を定め、公表することとし、その際には、関係地方公共団体及び関係漁港管理者と協議するとともに、事業計画の案を二十日間公衆の縦覧に供し、広く住民からも意見を聞くこととしております。
第四に、特定漁港漁場整備事業を廃止し、または停止しようとするときは、関係地方公共団体及び関係漁港管理者と協議するとともに、廃止または停止の理由等を公表することとしております。
以上が本案の提案の趣旨及び内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに可決くださいますようお願い申し上げます。
この発言だけを見る →我が国水産業の基盤である漁港及び漁場につきましては、これまで別々の制度に基づき、計画的に整備を進めてまいりました。
しかしながら、水産業の健全な発展や水産物の供給の安定を図るといった課題に的確に対応するとともに、漁村の振興に資するため、漁港及び漁場を水産資源の増殖から漁獲、陸揚げ、加工流通までの一貫した水産物供給システムとしてとらえ、総合的、統一的に整備を進めることができる制度とすることが必要となっております。
また、地方分権の推進を図る観点から、地方公共団体が主体的に事業を展開し、地域のニーズに迅速かつ的確にこたえられる制度へ転換するとともに、近年の公共事業に対する批判や環境問題への関心の高まりにこたえるため、事業の透明性と客観性の確保、効率的な事業の実施、環境との調和の確保を図る必要があります。
このような状況に対処し、漁港及び漁場を総合的かつ計画的に整備するため、本案を提案する次第であります。
次に、本案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、題名を「漁港漁場整備法」に改めるとともに、「環境との調和に配慮」、「水産物の供給の安定」及び「豊かで住みよい漁村の振興に資すること」を目的規定に明記することとしております。
第二に、漁港及び漁場の整備に係る事業を一体として漁港漁場整備事業と位置づけることとし、農林水産大臣は、漁港漁場整備事業の推進に関する基本方針を定めるとともに、漁港漁場整備事業に関する長期計画の案を作成し閣議決定することとしております。その際、水産政策審議会の意見を聞くこととしておりますが、審議会の審議は公開で行うものとし、審議に用いられた資料は公表することとしております。
第三に、地方公共団体等が特定漁港漁場整備事業を施行しようとする場合には、基本方針に基づいて事業計画を定め、公表することとし、その際には、関係地方公共団体及び関係漁港管理者と協議するとともに、事業計画の案を二十日間公衆の縦覧に供し、広く住民からも意見を聞くこととしております。
第四に、特定漁港漁場整備事業を廃止し、または停止しようとするときは、関係地方公共団体及び関係漁港管理者と協議するとともに、廃止または停止の理由等を公表することとしております。
以上が本案の提案の趣旨及び内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに可決くださいますようお願い申し上げます。
太
太田豊秋#11
○委員長(太田豊秋君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
漁港法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
この発言だけを見る →これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
漁港法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
太
太田豊秋#12
○委員長(太田豊秋君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
太
太
太田豊秋#14
○委員長(太田豊秋君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
林業基本法の一部を改正する法律案、林業経営基盤の強化等の促進のための資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案、森林法の一部を改正する法律案、以上三案の審査のため、本日の委員会に農林水産省生産局長小林芳雄君及び林野庁長官中須勇雄君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →林業基本法の一部を改正する法律案、林業経営基盤の強化等の促進のための資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案、森林法の一部を改正する法律案、以上三案の審査のため、本日の委員会に農林水産省生産局長小林芳雄君及び林野庁長官中須勇雄君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
太
太
太田豊秋#16
○委員長(太田豊秋君) 林業基本法の一部を改正する法律案、林業経営基盤の強化等の促進のための資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案、森林法の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題といたします。
三案につきましては既に趣旨説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →三案につきましては既に趣旨説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
井
井上吉夫#17
○井上吉夫君 ちょっと体の調子が悪いので、座ったまま質問することを許していただきたいと思います。
今回の林野三法、この厳しい林業情勢の中にありますから、このままではどうにもならぬよというのが林業関係者の一致した意見だと思います。したがって、できるだけ早くみんなが安心して、国民全部が山を育てることの大事さを強調していかなければならないというぐあいに考えておりますので、これまでにいろいろ御検討いただきました経過も含めて、従来の林業基本法の一部を改正する基本法について、従来の林業基本法、その成果をどういうぐあいに評価されて、そして特にこの機会にこういう点を改正しなければならないというぐあいに考えたか、その点をかいつまんで説明してください。
この発言だけを見る →今回の林野三法、この厳しい林業情勢の中にありますから、このままではどうにもならぬよというのが林業関係者の一致した意見だと思います。したがって、できるだけ早くみんなが安心して、国民全部が山を育てることの大事さを強調していかなければならないというぐあいに考えておりますので、これまでにいろいろ御検討いただきました経過も含めて、従来の林業基本法の一部を改正する基本法について、従来の林業基本法、その成果をどういうぐあいに評価されて、そして特にこの機会にこういう点を改正しなければならないというぐあいに考えたか、その点をかいつまんで説明してください。
武
武部勤#18
○国務大臣(武部勤君) まず最初に、私どもの大先輩であり、森林・林業の問題につきましては最も造詣が深く、またこれまで大変な御功績を尽くされた井上先生に改めて深く敬意を表します。私も政治家になりましてからこの方十五年間、先生のそばで党の部会等を通じて御指導いただいたことを感謝申し上げたいと思います。
ただいま井上先生から御指摘ございましたが、現行林業基本法というものは、当時の旺盛な木材需要に対応した国産材の供給を図ることができるように、林業総生産の増大を図るとともに、林業従事者の経済的、社会的地位の向上を図ることを目標としてまいりました。振り返ってみますと、あの敗戦のどん底から立ち上がって経済復興を遂げられ、今日このような発展を遂げてきた我が国でございますが、それこそ森林・林業の存在というものは非常に大きいものがありましたし、現行林業基本法なくして今日の発展を考えることはできなかったのではないかと、かように考える次第でございます。
こうした林業基本法に基づく施策を通じまして、我が国の森林の四割を占める一千万ヘクタールに及ぶ人工林が造成されたわけでございまして、森林資源の計画的な整備が進められてきたバックボーンとして林業基本法があったと、かように認識している次第でございます。
しかし、材価の低迷等によりまして、林業の採算性の悪化という、そういう問題に直面いたしました。森林所有者の経営意欲が減退し、人工林を中心とする手入れの行き届かない森林が増加するという、そういう問題が生じてきているわけでございます。
他方、私どもは、森と海は命のふるさと、こう申し上げておりますけれども、ようやくにしてといいますか、森林に対する国民の要請は、木材生産を中心としたものから、森林の有する水資源の涵養あるいは国土や環境の保全などの多面的な機能の発揮ということへの要請がふえてまいりました。そういう変化をもとに、このため、林業基本法を改正し、森林の有する多面的機能の持続的発揮と林業の持続的かつ健全な発展と林産物の供給、利用の促進をポイントとして政策の再構築を図るということで今回の新しい基本法提出ということに相なった次第でございます。
この発言だけを見る →ただいま井上先生から御指摘ございましたが、現行林業基本法というものは、当時の旺盛な木材需要に対応した国産材の供給を図ることができるように、林業総生産の増大を図るとともに、林業従事者の経済的、社会的地位の向上を図ることを目標としてまいりました。振り返ってみますと、あの敗戦のどん底から立ち上がって経済復興を遂げられ、今日このような発展を遂げてきた我が国でございますが、それこそ森林・林業の存在というものは非常に大きいものがありましたし、現行林業基本法なくして今日の発展を考えることはできなかったのではないかと、かように考える次第でございます。
こうした林業基本法に基づく施策を通じまして、我が国の森林の四割を占める一千万ヘクタールに及ぶ人工林が造成されたわけでございまして、森林資源の計画的な整備が進められてきたバックボーンとして林業基本法があったと、かように認識している次第でございます。
しかし、材価の低迷等によりまして、林業の採算性の悪化という、そういう問題に直面いたしました。森林所有者の経営意欲が減退し、人工林を中心とする手入れの行き届かない森林が増加するという、そういう問題が生じてきているわけでございます。
他方、私どもは、森と海は命のふるさと、こう申し上げておりますけれども、ようやくにしてといいますか、森林に対する国民の要請は、木材生産を中心としたものから、森林の有する水資源の涵養あるいは国土や環境の保全などの多面的な機能の発揮ということへの要請がふえてまいりました。そういう変化をもとに、このため、林業基本法を改正し、森林の有する多面的機能の持続的発揮と林業の持続的かつ健全な発展と林産物の供給、利用の促進をポイントとして政策の再構築を図るということで今回の新しい基本法提出ということに相なった次第でございます。
井
井上吉夫#19
○井上吉夫君 昭和二十年代といえば、戦い敗れた日本、どうやって昔のような暮らしになることができるかと、みんな一生懸命頑張ったころでした。そのころは、林業というのは余り暮らしの足しになるわけじゃありませんから、まずは食べるものの方が優先するのは当然のことだったと思うんです。
しかし、それが今の一千万町歩に及ぶ人工林ができ上がったというのは、ある意味では私は日本における林政、その当時はやっぱりいいことをいろいろやってくれたなと。その中でも人工造林についての補助、大体、計算された金額の四割程度という計算に立っていましたけれども、実際上は四割にはちょっと、実勢価格には足りないなという程度ではありましたが、少なくとも苗木代はほとんど補助金で賄えるという状態でした。そのことが非常に幸いして、ほかに余り金になる仕事もないものだから、山に熱心な人たちは一生懸命造林をしたんです。なぜかといえば、外材の輸入というのはほとんどありませんでしたから、ほとんど国産材で賄うという時代。したがって、若干ながら戦時中の育った木として残った部分は割といい値段で売れていた、そうしてその程度がちょうど需給が見合っているという関係もありまして、価格はいい、そして先々はまた楽しみだということなどがありまして、林業というのはかなり熱心に林家の取り組む対象になったと私は思っています。
そこで、私がどういうかかわりで林業に熱心に取り組むようになったかといいますと、実は昭和三十年の三月六日に私は父を亡くしました。そのときに、父と一緒に農業をやりあるいは林業をやっているさなかは余り山には熱心でありませんでしたけれども、父が亡くなった後、山を全部調べてみると、たまたま二町歩余り、二ヘクタール余りのヒノキの四十二、三年生の美林を残してくれました。それは今の国道三百二十八号線沿いの非常に出し場のいいところでしたので、いい値段でみんな欲しがったわけです。もちろん、一遍に切るようなことはいたしません。何本かずつ切れば、大概、林業につぎ込むだけの経費は出るなというときでした。したがって、この山がある間に、ほかにもう一つ十ヘクタールぐらいの雑竹林がありましたので、その雑竹林をきれいに人工林に切りかえる、これがおやじが残してくれた山に対する恩返しだと思って、実はその年から一年に二町ずつ五年間、人工造林への切りかえをやろうというのが私の造林との取り組みの第一番目でありました。
五年と決めたのは、五年間は下刈りをずっと続けます。一年目は二町歩ですけれども、二年目は四町歩、三年目は六町歩というぐあいになりますので、やっと五年間で下刈りの手間が一応抜けるということを第一段階の私の植林との取り組みとして、それは予定どおりやりました。
そのことが私を、その後、昭和三十六年に、いずみ森林組合というのが、町村ごとにありました大川内、出水、米ノ津、三つの森林組合が合併した初代組合長にみんなが決めてくれたきっかけだと思うんです。あいつは熱心な、少し、若い者がなかなか関心を持たない山の仕事にようまあそんな気になったなということが、経済的な計算が余り強くなかったことかもしれませんが、熱心に取り組んだんです。自来、今日まで、実は私はいずみ森林組合の組合長をそのまま続けております。そして、昭和五十年からは県の連合会長も続けているというのは、それは私が議員になったからというのではなくて、自分でずっと山を育てることにもう本当に、山気違いと言われるほど熱心に取り組んだから自然にやっぱりそうなったのかなと今思うんです。
ちょうどそのころは人夫賃が四百円でした。四百円の人夫賃。そして立木は、立木価格で処分をしたときに、一立方の杉、ヒノキを処分いたしますと大体十人か十一人、人夫賃が支払いができたんです。ところが、今、その同じ一立方の立木で何人雇えるかといえば〇・七人ぐらい、一人も雇えません。倍率でいえば、そのころの十五分の一というのが今の材価の現況かということがおわかりいただけたと思います。
話の中に数字を入れましたので正確には受け取りにくい点があったかもしれませんが、事ほどさように林業というのが、言葉にずっと書き並べてあるのを一読するよりも、実際上の林業というのはほとんど計算に乗らない、これをやれといったってやる人間がおるものかというのが今の現状であります。
ということの理由の一つは、途中で、昭和三十八年から外材が自由化されて、たまたまそのころに林業基本法もでき上がったわけですけれども、だんだん外材が材として港に着くものですから、買い手はそれを利用しながらどんどん林産活動を、製材その他の活動をやる、その方が便利だと。私どもの近くの山で伐出して製材所に持っていくだけの経費よりも割安で、アメリカやカナダや、あるいはちょうどそのころは南方材が主流でしたけれども、どんどん入ってきたという歴史をたどっております。
そして、そのことは何を言われるかといえば、日本という国は、ほかの仕事でどんどん稼いで、金さえ出せばどこの木もどんどん切って世界じゅうの山を荒らす元凶だと、ろくなことは言われぬ。そして、そのことが林家のために若干でもプラスになるかといえば、逆に材価をどんどん低落させるということで、林家も悪口を言われる。そして、日本全体として、日本人というのはもう金さえ出せばどんどん世界じゅうに罪をばらまくと言われる。その原因であることを、お互い絶えずそのことに関係のある立場の人はしょっちゅう悪口を言われている。おれたちは悪いことはしていないはずなのにということは多かったと思うんです。
経過が長くなりましたけれども、事ほどさような状況の中で今日を迎えておりますから、今何をもって私どもはこのことをもとに戻す、若干でももとに戻していけるかという方策として物を考えなければならないなというぐあいに考えるわけであります。
少し話が長くなりましたが、そこで、今度の改正のポイントを一体どこに置くのかということについては、林野庁長官から細部の説明を一通り聞かせていただければありがたいなと思うんです。
その前にもう一つ加えるならば、現在日本じゅうで使う年間の木材使用量の八割は外材です。二割しか国内材は使っていない。ところが、材はないのかといえば、今の木材の成長は、年間の成長量だけ切れば、自給率は五割ぐらいになるはずです。したがって、そのたまる部分というのが、蓄積がどんどんふえるかといえば、木がうまく売れないものだから、手入れ不足のために間伐が進まないという悪循環の中にあるという、そういう相関関係を含めながら、林野庁長官も水産庁長官から移られたばかりですけれども、この前来お話をしてみますと、極めて的確にこれらの状況は承知しておられましたので、このことについて長官からお答えをいただきたい。
この発言だけを見る →しかし、それが今の一千万町歩に及ぶ人工林ができ上がったというのは、ある意味では私は日本における林政、その当時はやっぱりいいことをいろいろやってくれたなと。その中でも人工造林についての補助、大体、計算された金額の四割程度という計算に立っていましたけれども、実際上は四割にはちょっと、実勢価格には足りないなという程度ではありましたが、少なくとも苗木代はほとんど補助金で賄えるという状態でした。そのことが非常に幸いして、ほかに余り金になる仕事もないものだから、山に熱心な人たちは一生懸命造林をしたんです。なぜかといえば、外材の輸入というのはほとんどありませんでしたから、ほとんど国産材で賄うという時代。したがって、若干ながら戦時中の育った木として残った部分は割といい値段で売れていた、そうしてその程度がちょうど需給が見合っているという関係もありまして、価格はいい、そして先々はまた楽しみだということなどがありまして、林業というのはかなり熱心に林家の取り組む対象になったと私は思っています。
そこで、私がどういうかかわりで林業に熱心に取り組むようになったかといいますと、実は昭和三十年の三月六日に私は父を亡くしました。そのときに、父と一緒に農業をやりあるいは林業をやっているさなかは余り山には熱心でありませんでしたけれども、父が亡くなった後、山を全部調べてみると、たまたま二町歩余り、二ヘクタール余りのヒノキの四十二、三年生の美林を残してくれました。それは今の国道三百二十八号線沿いの非常に出し場のいいところでしたので、いい値段でみんな欲しがったわけです。もちろん、一遍に切るようなことはいたしません。何本かずつ切れば、大概、林業につぎ込むだけの経費は出るなというときでした。したがって、この山がある間に、ほかにもう一つ十ヘクタールぐらいの雑竹林がありましたので、その雑竹林をきれいに人工林に切りかえる、これがおやじが残してくれた山に対する恩返しだと思って、実はその年から一年に二町ずつ五年間、人工造林への切りかえをやろうというのが私の造林との取り組みの第一番目でありました。
五年と決めたのは、五年間は下刈りをずっと続けます。一年目は二町歩ですけれども、二年目は四町歩、三年目は六町歩というぐあいになりますので、やっと五年間で下刈りの手間が一応抜けるということを第一段階の私の植林との取り組みとして、それは予定どおりやりました。
そのことが私を、その後、昭和三十六年に、いずみ森林組合というのが、町村ごとにありました大川内、出水、米ノ津、三つの森林組合が合併した初代組合長にみんなが決めてくれたきっかけだと思うんです。あいつは熱心な、少し、若い者がなかなか関心を持たない山の仕事にようまあそんな気になったなということが、経済的な計算が余り強くなかったことかもしれませんが、熱心に取り組んだんです。自来、今日まで、実は私はいずみ森林組合の組合長をそのまま続けております。そして、昭和五十年からは県の連合会長も続けているというのは、それは私が議員になったからというのではなくて、自分でずっと山を育てることにもう本当に、山気違いと言われるほど熱心に取り組んだから自然にやっぱりそうなったのかなと今思うんです。
ちょうどそのころは人夫賃が四百円でした。四百円の人夫賃。そして立木は、立木価格で処分をしたときに、一立方の杉、ヒノキを処分いたしますと大体十人か十一人、人夫賃が支払いができたんです。ところが、今、その同じ一立方の立木で何人雇えるかといえば〇・七人ぐらい、一人も雇えません。倍率でいえば、そのころの十五分の一というのが今の材価の現況かということがおわかりいただけたと思います。
話の中に数字を入れましたので正確には受け取りにくい点があったかもしれませんが、事ほどさように林業というのが、言葉にずっと書き並べてあるのを一読するよりも、実際上の林業というのはほとんど計算に乗らない、これをやれといったってやる人間がおるものかというのが今の現状であります。
ということの理由の一つは、途中で、昭和三十八年から外材が自由化されて、たまたまそのころに林業基本法もでき上がったわけですけれども、だんだん外材が材として港に着くものですから、買い手はそれを利用しながらどんどん林産活動を、製材その他の活動をやる、その方が便利だと。私どもの近くの山で伐出して製材所に持っていくだけの経費よりも割安で、アメリカやカナダや、あるいはちょうどそのころは南方材が主流でしたけれども、どんどん入ってきたという歴史をたどっております。
そして、そのことは何を言われるかといえば、日本という国は、ほかの仕事でどんどん稼いで、金さえ出せばどこの木もどんどん切って世界じゅうの山を荒らす元凶だと、ろくなことは言われぬ。そして、そのことが林家のために若干でもプラスになるかといえば、逆に材価をどんどん低落させるということで、林家も悪口を言われる。そして、日本全体として、日本人というのはもう金さえ出せばどんどん世界じゅうに罪をばらまくと言われる。その原因であることを、お互い絶えずそのことに関係のある立場の人はしょっちゅう悪口を言われている。おれたちは悪いことはしていないはずなのにということは多かったと思うんです。
経過が長くなりましたけれども、事ほどさような状況の中で今日を迎えておりますから、今何をもって私どもはこのことをもとに戻す、若干でももとに戻していけるかという方策として物を考えなければならないなというぐあいに考えるわけであります。
少し話が長くなりましたが、そこで、今度の改正のポイントを一体どこに置くのかということについては、林野庁長官から細部の説明を一通り聞かせていただければありがたいなと思うんです。
その前にもう一つ加えるならば、現在日本じゅうで使う年間の木材使用量の八割は外材です。二割しか国内材は使っていない。ところが、材はないのかといえば、今の木材の成長は、年間の成長量だけ切れば、自給率は五割ぐらいになるはずです。したがって、そのたまる部分というのが、蓄積がどんどんふえるかといえば、木がうまく売れないものだから、手入れ不足のために間伐が進まないという悪循環の中にあるという、そういう相関関係を含めながら、林野庁長官も水産庁長官から移られたばかりですけれども、この前来お話をしてみますと、極めて的確にこれらの状況は承知しておられましたので、このことについて長官からお答えをいただきたい。
中
太
中
中須勇雄#22
○政府参考人(中須勇雄君) 今回の林業基本法の改正のポイントにつきましては、大臣から御説明を基本的な点について申し上げたわけでございますが、何よりもまず森林・林業行政の最大の重点というものを、森林の有する多面的機能を持続的に発揮していく、この点にやはり置くべきであると。そして、それと同時に、その森林の有する多面的機能を発揮していく上で林業というものが大変重要な役割を果たしている、この林業の健全な発展を図る、そのためにはまた、林産物の供給とか利用の促進を図らなければならない、これを政策の最大のポイントにして組み立てていくべきだと、こういうふうに宣言をするというか、その点が一番のポイントだろうと思います。
そして、この考え方に立った上で、新しい基本法におきましては、森林・林業基本計画という制度を設けまして、ある程度長期にわたって、ただいま申しましたような基本的な考え方のもとに、我が国の森林あるいは林業の姿をどう考えていくか、そして、そのためにはそれぞれ関係者がどういう課題を持っているかということを明らかにした上で、具体的な施策の方向を明らかにする、それを検証しながら、大変厳しい状況にある我が国の森林・林業の将来を切り開いていこうと、こういうことであります。
その際、施策につきましてはこの新しい基本法においても大きく三つに分けているわけでありますが、多面的機能を発揮するための森林の整備保全ということと、それから林業の健全な発展、そして林産物の供給、利用の促進と、こういうことを柱にして、それぞれ主要な施策を掲げると、こういうような形をとっているわけであります。
先生からお話ございましたように、今我が国は大体一年間で木材の利用量というのは一億立方メートルをやや切る状態であります。そのうち八千万立方メートルが外国からの輸入材、二千万を今若干切っておりますが、千八百万から千九百万というものが国産の木材と、こういうことで、自給率でいえば二〇%を切っていると、こういう状態にあります。
一方、戦後大変な今先生のお話にございました御努力の中で、大きな人工林というものが今育ってきているわけであります。ただ、まだ林齢でいえばいわゆる九齢級というんでしょうか、四十五年生以下のものがまだ八割を占めるというふうな状況でありまして、毎年約八千万立米の森林蓄積が増大しているというふうに言われておりますが、これはまだ蓄積途上でございまして、これを一挙に切るということにはなかなかできない、そういう状況にございまして、私ども、今の段階では間伐に力を入れていかなければならない。良好で多面的な機能を果たす森林を育成する上で間伐は欠かすことができないわけでありまして、そこに今政策の力点を置いてこれから進めてまいりたいと、こんなふうに思っているという状況でございます。
この発言だけを見る →そして、この考え方に立った上で、新しい基本法におきましては、森林・林業基本計画という制度を設けまして、ある程度長期にわたって、ただいま申しましたような基本的な考え方のもとに、我が国の森林あるいは林業の姿をどう考えていくか、そして、そのためにはそれぞれ関係者がどういう課題を持っているかということを明らかにした上で、具体的な施策の方向を明らかにする、それを検証しながら、大変厳しい状況にある我が国の森林・林業の将来を切り開いていこうと、こういうことであります。
その際、施策につきましてはこの新しい基本法においても大きく三つに分けているわけでありますが、多面的機能を発揮するための森林の整備保全ということと、それから林業の健全な発展、そして林産物の供給、利用の促進と、こういうことを柱にして、それぞれ主要な施策を掲げると、こういうような形をとっているわけであります。
先生からお話ございましたように、今我が国は大体一年間で木材の利用量というのは一億立方メートルをやや切る状態であります。そのうち八千万立方メートルが外国からの輸入材、二千万を今若干切っておりますが、千八百万から千九百万というものが国産の木材と、こういうことで、自給率でいえば二〇%を切っていると、こういう状態にあります。
一方、戦後大変な今先生のお話にございました御努力の中で、大きな人工林というものが今育ってきているわけであります。ただ、まだ林齢でいえばいわゆる九齢級というんでしょうか、四十五年生以下のものがまだ八割を占めるというふうな状況でありまして、毎年約八千万立米の森林蓄積が増大しているというふうに言われておりますが、これはまだ蓄積途上でございまして、これを一挙に切るということにはなかなかできない、そういう状況にございまして、私ども、今の段階では間伐に力を入れていかなければならない。良好で多面的な機能を果たす森林を育成する上で間伐は欠かすことができないわけでありまして、そこに今政策の力点を置いてこれから進めてまいりたいと、こんなふうに思っているという状況でございます。
井
井上吉夫#23
○井上吉夫君 今の御説明のような問題の把握の仕方でよろしいと思いますが、問題は、そのことについて幾つかの問題がありますが、余り枝葉には入りません。
ただ、従来から、戦後の造林では適正伐期齢級というのを大体杉が四十年から四十五年、ヒノキがそれにプラス五年ぐらいの四十五年ぐらいを適伐期というぐあいに言い続けてきて、大体、分収林とかなんとかいうものの契約年限も大体四十五年とか五十年、そこまででした。ところが、今そういう山を主伐しても、幾らか伐採費を出しても金は残りますが、後、山を造林して五、六年手入れをすればもう全部資金はなくなってしまうんですよ。だから、四十年生の山が五、六年たってみたら、ちょうど五年生の金にも全くならぬ山と入れかわるだけのことである、それほど厳しいという相対関係をお互いしっかりつかんでいれば、対策もそれに見合った形になっていく。
その前に、適正伐期齢級等の樹齢をどういうぐあいに置きかえるかということについても、早急に私は、これから先、目標年次等を決めていく場合の基本になりますから、私なりの感覚でいえば、少なくとも十年ぐらい延ばした年限、五十年とかできれば六十年ぐらいを適当な主伐の伐期齢級とした方が、いろんな計画が全部整合性がとれるというぐあいに考えますので、これは検討してください。すぐの答えは要りませんから、しっかりと検討していただきたいと思うんです。
それと同時に、基本法の検討の過程でいろいろ御議論になりました対策の中の、私は、一番林業そのものとかかわりのある、今これがそのまま完全に実行することが第一の、幾つかの項目の中で、必要だなと思うのは緊急間伐です。
間伐の緊急対策を、これから、平成十二年から五年間で百五十万ヘクタール緊急間伐対策をやろうと計画を立てておられます。林野の計画を受けて、各県も各市町村もそれに向けて一生懸命頑張っているというのが私は実情だと思います。成績のいいところもあれば、余り芳しくないところもある。その中で、やっぱり成績の上がっているところは、国や県の補助に上乗せの補助金を当該市町村が見ているところは成績がかなり上がっています。そのことをどういうぐあいに、国、県の経費のほかに市町村にもお願いするかということは、かなり大きな政治的課題として、これは長官だけでなくて武部大臣も、いい事例を全国調べ上げて、そしていろんなところへ知らせることによって、みんな、やっぱりこれはいいな、上乗せが必要だなということが相当大きく波及して成績が、この百五十万ヘクタールの緊急間伐が間違いなく成功すれば後の仕事にもずっと影響していくと思いますので、このことについて御所見もいただきたいんです。
ちなみに、私の町の出水市は、ヘクタール四万円、何か補助の上乗せをやっているものですから、山主の持ち出し分というのがほとんどなしで間伐ができるという状況になっているものですから、間伐がある程度進んでいるという事例の一つとして参考にしていただきたいと思いますが、そういう取り組みについてどういうぐあいにやったらいいかなという構想があれば、長官からこれもお答えいただきたい。
この発言だけを見る →ただ、従来から、戦後の造林では適正伐期齢級というのを大体杉が四十年から四十五年、ヒノキがそれにプラス五年ぐらいの四十五年ぐらいを適伐期というぐあいに言い続けてきて、大体、分収林とかなんとかいうものの契約年限も大体四十五年とか五十年、そこまででした。ところが、今そういう山を主伐しても、幾らか伐採費を出しても金は残りますが、後、山を造林して五、六年手入れをすればもう全部資金はなくなってしまうんですよ。だから、四十年生の山が五、六年たってみたら、ちょうど五年生の金にも全くならぬ山と入れかわるだけのことである、それほど厳しいという相対関係をお互いしっかりつかんでいれば、対策もそれに見合った形になっていく。
その前に、適正伐期齢級等の樹齢をどういうぐあいに置きかえるかということについても、早急に私は、これから先、目標年次等を決めていく場合の基本になりますから、私なりの感覚でいえば、少なくとも十年ぐらい延ばした年限、五十年とかできれば六十年ぐらいを適当な主伐の伐期齢級とした方が、いろんな計画が全部整合性がとれるというぐあいに考えますので、これは検討してください。すぐの答えは要りませんから、しっかりと検討していただきたいと思うんです。
それと同時に、基本法の検討の過程でいろいろ御議論になりました対策の中の、私は、一番林業そのものとかかわりのある、今これがそのまま完全に実行することが第一の、幾つかの項目の中で、必要だなと思うのは緊急間伐です。
間伐の緊急対策を、これから、平成十二年から五年間で百五十万ヘクタール緊急間伐対策をやろうと計画を立てておられます。林野の計画を受けて、各県も各市町村もそれに向けて一生懸命頑張っているというのが私は実情だと思います。成績のいいところもあれば、余り芳しくないところもある。その中で、やっぱり成績の上がっているところは、国や県の補助に上乗せの補助金を当該市町村が見ているところは成績がかなり上がっています。そのことをどういうぐあいに、国、県の経費のほかに市町村にもお願いするかということは、かなり大きな政治的課題として、これは長官だけでなくて武部大臣も、いい事例を全国調べ上げて、そしていろんなところへ知らせることによって、みんな、やっぱりこれはいいな、上乗せが必要だなということが相当大きく波及して成績が、この百五十万ヘクタールの緊急間伐が間違いなく成功すれば後の仕事にもずっと影響していくと思いますので、このことについて御所見もいただきたいんです。
ちなみに、私の町の出水市は、ヘクタール四万円、何か補助の上乗せをやっているものですから、山主の持ち出し分というのがほとんどなしで間伐ができるという状況になっているものですから、間伐がある程度進んでいるという事例の一つとして参考にしていただきたいと思いますが、そういう取り組みについてどういうぐあいにやったらいいかなという構想があれば、長官からこれもお答えいただきたい。
中
中須勇雄#24
○政府参考人(中須勇雄君) ただいま御指摘ございましたとおり、間伐対策がおくれているということで、緊急にこれに取り組まなければならないということで、昨年度から五カ年計画で緊急間伐五カ年計画を進めているところであります。
この中におきましては、具体的に市町村と森林所有者の間で協定を結んでいただいて、できるだけ団地化して、団地的な施業によって間伐を進めていく。そういう場合には、先ほどもお話も若干出ましたが、九齢級の木まで間伐をするのをその助成対象にしましょうと、こういうようなことで、その場合に高い助成水準を適用する、実質的な補助水準を七二%まで引き上げる、そういうようなことを通じてこれに取り組んでいる、こういうことが第一点目でございます。
それから、この緊急間伐というのは、単に木を切るということにとどまらずに、その切った木をどういうふうに利用をしていくのか、あるいは間伐実施に必要な林道とか作業道をどう計画的に整備を進めていくのか、あるいは機械を導入していくのか、そういう総合的な対策として取り組まなければならないということで、それらを総合対策として組み上げて今年度の予算で申し上げまして、五百億円の予算を計上して総合対策として取り組んでいる、こういうことでございます。十二年度の実績は約三十万ヘクタール、これは百五十万ヘクタールの五分の一ということで達成ができたというふうに考えております。今年度、今、各県と今年度の目標について話し合いというか協議を進めているところであります。
ところで、そういう一環として、今お話が出ましたように、県とか市町村がそれぞれ独自の立場で、ただいま申しました国、県の助成という基本に上乗せの助成をする、あるいは間伐材を利用していくという面で独自の助成措置を講ずる、こういうような例が幾つかございます。
私どもの大臣の地元の北海道でいえば、間伐に際して市町村が一定額を補助する場合に、道がさらにその二分の一を補助するということで、実質補助率をさらに上げていくというふうなことに取り組んでおられますし、鹿児島県でいいますと、ちょっと今私の持っている資料に出水のお話は出ておりませんが、財部等でもやっぱり反当たり四万円、五万円というような形で上乗せの助成を行う、こういう市町村が、そのほか広島とか福岡、岡山、高知等でも取り組まれている。そういうふうな形で、やっぱり各地域の実情に応じて、そういう県、市町村の上乗せ助成等が行われることが全体をスムーズに動かす上で大変大きな力になっている、こういうふうに思っております。
なお、これに関しましては、林野庁と総務省、国土交通省との連携によります、御承知の森林・山村対策ということで、間伐の推進等について地方財源措置が講じられているわけでありまして、そういうものの活用を図るということを含めて、こういった各地域での取り組みを私どももできる限り集めて、またそれを各地方に発信をしていく。そしてまた、先ほど申しました地方財源措置の活用を図る、そういうことを含めて努力をしていきたい、こういうふうに考えております。
この発言だけを見る →この中におきましては、具体的に市町村と森林所有者の間で協定を結んでいただいて、できるだけ団地化して、団地的な施業によって間伐を進めていく。そういう場合には、先ほどもお話も若干出ましたが、九齢級の木まで間伐をするのをその助成対象にしましょうと、こういうようなことで、その場合に高い助成水準を適用する、実質的な補助水準を七二%まで引き上げる、そういうようなことを通じてこれに取り組んでいる、こういうことが第一点目でございます。
それから、この緊急間伐というのは、単に木を切るということにとどまらずに、その切った木をどういうふうに利用をしていくのか、あるいは間伐実施に必要な林道とか作業道をどう計画的に整備を進めていくのか、あるいは機械を導入していくのか、そういう総合的な対策として取り組まなければならないということで、それらを総合対策として組み上げて今年度の予算で申し上げまして、五百億円の予算を計上して総合対策として取り組んでいる、こういうことでございます。十二年度の実績は約三十万ヘクタール、これは百五十万ヘクタールの五分の一ということで達成ができたというふうに考えております。今年度、今、各県と今年度の目標について話し合いというか協議を進めているところであります。
ところで、そういう一環として、今お話が出ましたように、県とか市町村がそれぞれ独自の立場で、ただいま申しました国、県の助成という基本に上乗せの助成をする、あるいは間伐材を利用していくという面で独自の助成措置を講ずる、こういうような例が幾つかございます。
私どもの大臣の地元の北海道でいえば、間伐に際して市町村が一定額を補助する場合に、道がさらにその二分の一を補助するということで、実質補助率をさらに上げていくというふうなことに取り組んでおられますし、鹿児島県でいいますと、ちょっと今私の持っている資料に出水のお話は出ておりませんが、財部等でもやっぱり反当たり四万円、五万円というような形で上乗せの助成を行う、こういう市町村が、そのほか広島とか福岡、岡山、高知等でも取り組まれている。そういうふうな形で、やっぱり各地域の実情に応じて、そういう県、市町村の上乗せ助成等が行われることが全体をスムーズに動かす上で大変大きな力になっている、こういうふうに思っております。
なお、これに関しましては、林野庁と総務省、国土交通省との連携によります、御承知の森林・山村対策ということで、間伐の推進等について地方財源措置が講じられているわけでありまして、そういうものの活用を図るということを含めて、こういった各地域での取り組みを私どももできる限り集めて、またそれを各地方に発信をしていく。そしてまた、先ほど申しました地方財源措置の活用を図る、そういうことを含めて努力をしていきたい、こういうふうに考えております。
井
井上吉夫#25
○井上吉夫君 それと同時に、うまくそれが使われるということが非常に大事です。
私の県でもそうですが、幾つかの県でよくやってくれると思うんですが、県の土木あたりが非常に力を入れて、河川ののり面の工事だとか、あるいは道路ののりだとかにどんどん使ってくれているのが、私のところでは、周辺の森林組合と一緒になって間伐材を全部私のところで集めてリースでやっているんですが、鹿児島県では三カ所それをリース事業を通じてやらせています。これは丸棒加工工場という、丸棒をつくって、それでいろんな使い方もやっています。
だから、どんどん心配なく処理ができますと、この事業というのは林家にとってもプラスならば、県の土木行政の点でも非常にプラス、森林組合もこれで事業が安定するということで、これまた林家自体が力を入れてやってもらっているものの一環ですが、ぜひ今申し上げましたようなことをさらに拡張しながらやってください。
同時に、林業全体に言えることでありますが、間伐材だけでなくて小径木であれ何であれ、木材産業の振興というのに非常に大きな項目を置いて推進しようとしておられる。これは、木が売れれば山も潤う、全く相互の連携関係にありますから、売り手と買い手というわけじゃないので、このことに大きく項目を立てておられることを評価したいと思います。さらに、そういうものも組み合わせてぜひやってください。
あとは、今度は仕事をやる労務体制であります。
残念ながら、全国の森林組合というのはほとんど大部分が弱小森林組合でありますから、年金を含める雇用体制というものがまだなかなかに整っておりません。この後心配なのは、やっぱりこの仕事を続けてくれる人間を確保するという、人間の問題というのが極めて大きな項目になっていきますので、そのことについては雇用体制を年金その他を含めてしっかりと打ち立てていただきたい。
同時に、現代で山の管理等をやる能力のある、意欲のあるところは何かといえば公社公団です。もう個人ではほとんど手をつける人はおりません。したがって、公社公団が計画している事業というものの実際上の引受手は森林組合であり、森林組合と協調関係をとっている素材のグループ、そういうものが全部賄ってくれているというのが現況でありますから、この機会に私は、公社公団がやっている事業というものについてはそういう位置づけをしっかりと把握しながら、緑資源公団や林業公社の役割というのを正当に評価しながらやっていただきたいし、林業労働者の確保についても今申し上げましたようなことでぜひお願いをしたいと思います。
最後に、大臣に特にお願いを申し上げますが、私はこの国会開会中に、ちょっとの時間でしたけれども神奈川県に参りました。そして、神奈川県が、必ずしも林業県の先進県ではありませんけれども、水源林の造成等について非常に県を挙げて県費を、あるいは横浜にありますいろんな企業あたりから募金を求めたりしながら、できるだけ多くの人たちが山の評価を高めて、そしてこのことで山の大事さというのをさらに伸ばしていこうではないかということと取り組んでおられました。
必ずしも神奈川だけではないかとも思いますが、今申し上げましたような事例は、途中で私が意見として申し上げたように、できるだけいい事例はこれから先、全国に広げてこれを推進するということをぜひお願いしたい。したがって、国民の理解と協力を得るということについての大臣の所信を、神奈川には行かれたかどうかわかりませんけれども、今申し上げましたようなことで、このことは税制その他これから先検討しなければならぬことがたくさんありますが、そういうものと結んでいきます。
御意見をお伺いして、質問を終わります。
この発言だけを見る →私の県でもそうですが、幾つかの県でよくやってくれると思うんですが、県の土木あたりが非常に力を入れて、河川ののり面の工事だとか、あるいは道路ののりだとかにどんどん使ってくれているのが、私のところでは、周辺の森林組合と一緒になって間伐材を全部私のところで集めてリースでやっているんですが、鹿児島県では三カ所それをリース事業を通じてやらせています。これは丸棒加工工場という、丸棒をつくって、それでいろんな使い方もやっています。
だから、どんどん心配なく処理ができますと、この事業というのは林家にとってもプラスならば、県の土木行政の点でも非常にプラス、森林組合もこれで事業が安定するということで、これまた林家自体が力を入れてやってもらっているものの一環ですが、ぜひ今申し上げましたようなことをさらに拡張しながらやってください。
同時に、林業全体に言えることでありますが、間伐材だけでなくて小径木であれ何であれ、木材産業の振興というのに非常に大きな項目を置いて推進しようとしておられる。これは、木が売れれば山も潤う、全く相互の連携関係にありますから、売り手と買い手というわけじゃないので、このことに大きく項目を立てておられることを評価したいと思います。さらに、そういうものも組み合わせてぜひやってください。
あとは、今度は仕事をやる労務体制であります。
残念ながら、全国の森林組合というのはほとんど大部分が弱小森林組合でありますから、年金を含める雇用体制というものがまだなかなかに整っておりません。この後心配なのは、やっぱりこの仕事を続けてくれる人間を確保するという、人間の問題というのが極めて大きな項目になっていきますので、そのことについては雇用体制を年金その他を含めてしっかりと打ち立てていただきたい。
同時に、現代で山の管理等をやる能力のある、意欲のあるところは何かといえば公社公団です。もう個人ではほとんど手をつける人はおりません。したがって、公社公団が計画している事業というものの実際上の引受手は森林組合であり、森林組合と協調関係をとっている素材のグループ、そういうものが全部賄ってくれているというのが現況でありますから、この機会に私は、公社公団がやっている事業というものについてはそういう位置づけをしっかりと把握しながら、緑資源公団や林業公社の役割というのを正当に評価しながらやっていただきたいし、林業労働者の確保についても今申し上げましたようなことでぜひお願いをしたいと思います。
最後に、大臣に特にお願いを申し上げますが、私はこの国会開会中に、ちょっとの時間でしたけれども神奈川県に参りました。そして、神奈川県が、必ずしも林業県の先進県ではありませんけれども、水源林の造成等について非常に県を挙げて県費を、あるいは横浜にありますいろんな企業あたりから募金を求めたりしながら、できるだけ多くの人たちが山の評価を高めて、そしてこのことで山の大事さというのをさらに伸ばしていこうではないかということと取り組んでおられました。
必ずしも神奈川だけではないかとも思いますが、今申し上げましたような事例は、途中で私が意見として申し上げたように、できるだけいい事例はこれから先、全国に広げてこれを推進するということをぜひお願いしたい。したがって、国民の理解と協力を得るということについての大臣の所信を、神奈川には行かれたかどうかわかりませんけれども、今申し上げましたようなことで、このことは税制その他これから先検討しなければならぬことがたくさんありますが、そういうものと結んでいきます。
御意見をお伺いして、質問を終わります。
武
武部勤#26
○国務大臣(武部勤君) 井上先生からさまざまな観点から御指導をいただきまして、拳々服膺しながら今後しっかり対応してまいりたいと思います。
また、今先生から森林の公益的機能の発揮に向けて森林の整備、保全の事業を推進するとともに、ボランティア活動や水源の森づくり等の取り組みを国民の理解のもとに強力に推進すべきだ、こういうようなお話がございました。
林政改革大綱におきましても、先生御案内のとおり、環境税や地方公共団体における法定外目的税に関する検討状況や過去の経緯を踏まえた森林の公益的機能について国民の理解を得つつ、その発揮のための社会的コスト、この負担のあり方等について検討を行うということになっているわけでございます。このようなことから、昨年の十一月に森林整備に関する新たな国民支援の推進手法に関する研究会というものを林野庁に立ち上げまして、幅広い観点から森林整備のための新たな推進方策や社会的コストの負担のあり方について研究、検討を行っているところでございます。
森林というものは、これはもう国民のかけがえのない資産であります。さような意味で、国民の合意のもとに今後森林・林業基本法の制定に基づきまして、この推進に財源の問題も含めて真剣に取り組んでまいりたい、かように存じます。
この発言だけを見る →また、今先生から森林の公益的機能の発揮に向けて森林の整備、保全の事業を推進するとともに、ボランティア活動や水源の森づくり等の取り組みを国民の理解のもとに強力に推進すべきだ、こういうようなお話がございました。
林政改革大綱におきましても、先生御案内のとおり、環境税や地方公共団体における法定外目的税に関する検討状況や過去の経緯を踏まえた森林の公益的機能について国民の理解を得つつ、その発揮のための社会的コスト、この負担のあり方等について検討を行うということになっているわけでございます。このようなことから、昨年の十一月に森林整備に関する新たな国民支援の推進手法に関する研究会というものを林野庁に立ち上げまして、幅広い観点から森林整備のための新たな推進方策や社会的コストの負担のあり方について研究、検討を行っているところでございます。
森林というものは、これはもう国民のかけがえのない資産であります。さような意味で、国民の合意のもとに今後森林・林業基本法の制定に基づきまして、この推進に財源の問題も含めて真剣に取り組んでまいりたい、かように存じます。
井
森
森下博之#28
○森下博之君 自由民主党の森下博之でございます。
今国会は大きな法律案がメジロ押しでございましたし、総仕上げの林業基本法までやっとたどり着いた感があるわけであります。私は、この議席をいただきまして三年になるわけでありますが、ずっと農林水産委員会に籍を置かせていただきました。一年目には食料・農業・農村基本法について、また先日は水産基本法について質問をさせていただきました。そして、きょうは基本法のフィナーレを飾るにふさわしい森林・林業基本法について質問をさせていただくわけであります。
我が国は、御案内のように、国土の七割が森林で占められておりますし、世界有数の森林国と言ってもいいと思うわけであります。私の地元高知県も森林率が八四%という全国屈指の森林県であるわけであります。そこで私は、このような世界に誇る森林資源をいかに保全していくか、またそのために林業をいかに振興させていくか、そういった観点から質問をさせていただきたいと思います。
まず、林業の基本政策の見直しについてであります。
現行基本法は三十九年に制定をされたわけであります。制定時には七割あった木材の自給率というものが二割を切ってしまうという状況の中で、林業あるいは林業経営をめぐる情勢は悪化の一途をたどっておるわけであります。
私は、林業がこのような厳しい現実に立ち至った最大の要因は何かということになりますと、やはり安い外材がどんどん輸入された、それに国産材が太刀打ちをすることができなかった、このことを挙げざるを得ないと思うわけであります。外材の輸入は、木材の需要が拡大をしている時期に不足分を補うということで自由化がされたと聞いておるわけであります。しかし、この木材の需要は、四十年代後半まで拡大を続けましたものの、それ以降は減少傾向になりまして、国産材の供給量は減少を続けておるわけであります。
こうして見ますと、木材の完全自由化については私は見通しが甘かったのではないか、あるいは政策判断の時点で油断があったのではないかと考えざるを得ないわけであります。木材の自給率が二割を割り込むに至った現状において、今さら入ってきたものを突っ返すわけにもまいりませんし、日本の林業を壊滅させることは断じてできないわけであります。
私は、政策の誤りを率直に認めて、済んだことはともかくとしまして、今後は我が国の森林・林業の再生の道を大胆かつ強力に推進していかなくてはならないと思うわけであります。
まず、大臣の御見解を承ります。
この発言だけを見る →今国会は大きな法律案がメジロ押しでございましたし、総仕上げの林業基本法までやっとたどり着いた感があるわけであります。私は、この議席をいただきまして三年になるわけでありますが、ずっと農林水産委員会に籍を置かせていただきました。一年目には食料・農業・農村基本法について、また先日は水産基本法について質問をさせていただきました。そして、きょうは基本法のフィナーレを飾るにふさわしい森林・林業基本法について質問をさせていただくわけであります。
我が国は、御案内のように、国土の七割が森林で占められておりますし、世界有数の森林国と言ってもいいと思うわけであります。私の地元高知県も森林率が八四%という全国屈指の森林県であるわけであります。そこで私は、このような世界に誇る森林資源をいかに保全していくか、またそのために林業をいかに振興させていくか、そういった観点から質問をさせていただきたいと思います。
まず、林業の基本政策の見直しについてであります。
現行基本法は三十九年に制定をされたわけであります。制定時には七割あった木材の自給率というものが二割を切ってしまうという状況の中で、林業あるいは林業経営をめぐる情勢は悪化の一途をたどっておるわけであります。
私は、林業がこのような厳しい現実に立ち至った最大の要因は何かということになりますと、やはり安い外材がどんどん輸入された、それに国産材が太刀打ちをすることができなかった、このことを挙げざるを得ないと思うわけであります。外材の輸入は、木材の需要が拡大をしている時期に不足分を補うということで自由化がされたと聞いておるわけであります。しかし、この木材の需要は、四十年代後半まで拡大を続けましたものの、それ以降は減少傾向になりまして、国産材の供給量は減少を続けておるわけであります。
こうして見ますと、木材の完全自由化については私は見通しが甘かったのではないか、あるいは政策判断の時点で油断があったのではないかと考えざるを得ないわけであります。木材の自給率が二割を割り込むに至った現状において、今さら入ってきたものを突っ返すわけにもまいりませんし、日本の林業を壊滅させることは断じてできないわけであります。
私は、政策の誤りを率直に認めて、済んだことはともかくとしまして、今後は我が国の森林・林業の再生の道を大胆かつ強力に推進していかなくてはならないと思うわけであります。
まず、大臣の御見解を承ります。
武
武部勤#29
○国務大臣(武部勤君) 先ほども井上先生の御質問でお答えいたしましたが、戦後の社会の復興の過程で旺盛な木材需要というものがあったがゆえに、それとともに日本の林業は発展してきた、かように思います。しかし、国内需要にこたえるためにはどうしても木材貿易の自由化というものが、同時に為替相場というものも影響いたしまして、日本における厳しい林業の現状という要因になっている、かように理解しております。
このような森林・林業の状況を打破して森林・林業の再生を図っていくためにはどうしていくかということについては、木材生産を主体としてきた政策から、森林の多面的機能の持続的発揮を図ることを目的とした政策転換が迫られるということで、今回の新法におきましても、森林の多面的機能の発揮と同時に、林業の持続的かつ健全な発展と林産物の利用の促進ということを基本理念として政策の再構築を図ることにした次第でございます。
同時に、井上先生の御指摘のように、一千万ヘクタールの人工林という蓄積もございます。当面はそういう形で国民の理解と協力を求めつつ、次なる時代に向けてまた展望を開いていきたい、かように存じます。
この発言だけを見る →このような森林・林業の状況を打破して森林・林業の再生を図っていくためにはどうしていくかということについては、木材生産を主体としてきた政策から、森林の多面的機能の持続的発揮を図ることを目的とした政策転換が迫られるということで、今回の新法におきましても、森林の多面的機能の発揮と同時に、林業の持続的かつ健全な発展と林産物の利用の促進ということを基本理念として政策の再構築を図ることにした次第でございます。
同時に、井上先生の御指摘のように、一千万ヘクタールの人工林という蓄積もございます。当面はそういう形で国民の理解と協力を求めつつ、次なる時代に向けてまた展望を開いていきたい、かように存じます。