町村信孝の発言 (文教科学委員会)

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○国務大臣(町村信孝君) 阿南委員にお答えをいたします。若干私見にわたる部分があるかもしれませんが、お許しをいただきたいと存じます。
 文部科学省では、ゆとりの中で充実した学校生活を送れるようにということで、学習指導要領は昭和五十二年からそういう方向で逐次指導要領を改訂をしてくるということでやってまいりました。その中で、これはもとより勉強を否定するという意味でないことは当然のことなんでありますけれども、ややもすると、ゆとりと緩みがごっちゃになりまして、きっちりと基礎、基本を身につけなくても、それもゆとりのうちでいいんだと、誤った受けとめられ方をしてきた面が率直に言ってあるんだろうと、こう思っております。
 ただ、私が考えますのは、たまたまこれは前の文部大臣のとき、ある学校現場に行きましたら、衆議院は三百の小選挙区と二百の比例の選挙区があって、この三百、二百、五百というのはよく試験に出るから覚えるんだよと一生懸命先生が力説しているんですね。こんなことを覚えなくていいと私は率直に言って思ったんです。そんなの、だって現実に二百が百八十にもう変わっているわけですよね。事ほどさように、そんなことで、ある瞬間覚えていても一年二年たてばそんなのすぐ陳腐化してしまうような、そんな知識を断片的に頭の中に暗記させること、私はそれは別に学力でも何でもないと思っております。
 そういう意味で、余り細々したことを頭にたたき込む、それも基礎、基本にかかわる部分は必要だと思いますが、そういうちょっと瑣末な部分が多いという意味で私は学習指導要領を少しく簡素化し、大綱化するということはそれはそれで間違っていなかったと思います。
 ただ、現実どういう、皆さんが学力低下ということをその結果大変心配をしておられます。いろいろな調査があるのでありますが、国際比較をしてみると、あるいは同じような質問で過去と最近のを比べてみると、そんなに著しく下がっているということではないという統計もあります。いや、そうでないというまた調査結果も最近の新聞などには出ておりますが。
 しかし、問題は、やっぱり数学とか理科が、わかっているけれども嫌いだとか、そういう職業につきたくないという比率が日本は非常に高いという問題、あるいは平成十年に文部省がやった学校教育に関する意識調査では、授業がよくわかる、大体わかるという子供の比率が小学校で七割、中学校で五割、高校で三割という、いわゆる七五三と言われる、ある意味では恐るべき現象がやっぱりあるのだろうと思います。
 したがって、私ども今回の学習指導要領、そして今回の法律改正の中で、やはり子供の一人一人に着目してきめ細やかに指導をしていく、そしてきっちりと基礎、基本はもう確実に身につける。そしてその上に立って、学習指導要領というのは、今回改めてその性格を明確にさせてもらいましたが、それは要するに最低限の基準だと。それから超えて早くどんどん進みたい、理解できる子供には、小学校三年ならば三年を超えて四年、五年、中学、やりたければそれはどんどんやらせて構わないのであって、三年生だからこれしかやってはいけないという、別に上限を定めたものでも何でもないわけであります。
 そこがまさに個に応じた指導というのをこれから可能にしていくということの大切さではないだろうか、こう思っておりまして、そういう意味から、今回の法律改正もできるだけ個に応じた指導ができるようにということで、少人数指導といったようなこと、あるいは基礎学力の向上、きめ細やかな学習指導の充実を図ろうという今回の法改正に考え方として結びついているというふうに御理解をいただければありがたいと思います。

発言情報

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発言者: 町村信孝

speaker_id: 34906

日付: 2001-03-27

院: 参議院

会議名: 文教科学委員会