宮澤喜一の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(宮澤喜一君) 御指摘のような措置を今回も改善をすることにお願いしておるわけでございますけれども、この問題がお互いの注目を浴びましたのは、殊に都市部における土地が高騰いたしましたために、中小企業が持っております土地、事業用の土地でございますが、これが相続税のたびに非常な高い評価を受けて、それによって事業の承継が難しくなるという、そういう問題であったわけでございます。
そのことは既に過去の問題になりかかっておりますが、評価を毎年ずっと小さくしてまいりまして、ただいまおっしゃいました四百平方メートルということになりますと恐らく八割ぐらいの減価になる、二割だけが課税の対象になるということまでまいりました。したがいまして、土地が原因で都市部の中小企業の承継が脅かされるという問題はかなり実質的に解消されてまいっていると見ますけれども、実は問題だと思いますのは、農業につきましては、もう相続する人間がばらばらにならずに業として相続することが事実上慣習になってまいりましたが、中小企業の場合には、相続人がたくさんいますときに一人だけが相続するということは事実上困難である場合がある。殊に土地等の財産がかなりのものでございますので、長子ばかりでなく、それ以外の家族が事業の承継をしないにしても相続財産を分け取りたいという、当然のことでございますけれども、そういう家族内の問題がございまして、農地と違って財産が一括して事業として相続されるということが非常に難しいという事情が現実にございます。
これは現実の問題であって、そうしてはいけないというわけにはまいりませんし、しかしみんなでばらばらにすれば企業の相続が難しいということでございますから、その辺も考えました上で、もう一度土地の評価を下げて、そして何とかしてその事業の承継が可能になるようにというふうに、税法上でも工夫しておりますし、相続税でもそれは配慮をいたしておるところでございますが、やはり農業と違ってそういうところに一つの問題があるということを痛感いたしております。