武部勤の発言 (農林水産委員会)

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○国務大臣(武部勤君) 最初に、さきの参議院選挙におきまして委員長を初め新たに当選されました委員各位に祝意を申し上げ、当委員会におきますいよいよの御活躍をお祈り申し上げますとともに、私どもに対しましても適切な御指導、御鞭撻を賜りますようにお願いを申し上げたいと存じます。
 さらに、このたびの牛海綿状脳症、いわゆる狂牛病と言われておりますが、これを疑う牛の発生以来、国民の皆さん方が大きな不安の中で、所管する農林水産省の責任者として委員各位にも一言おわびを申し上げなければならないと、かように存じております。
 この対応に当たりましては、後ほどいろいろ御議論があろうと思います。その際に、現状に至るまでの経緯その他、率直にお答えさせていただきたいと、かように存じておりますが、いろいろ不手際がございました。そのことによって国民の間に一層の不安を助長するという、そういう状況にありますことを深く反省している次第でございます。
 私ども、遠藤本部長を中心に万全を期してまいりたいと存じますが、私自身も先頭に立って、全力を尽くして本問題の解決に当たってまいりたいと、かように存じております。委員各位の御鞭撻と御指導を心からお願い申し上げたいと存じます。
 次に、本議題であります牛海綿状脳症を疑う牛の確認と緊急対策について御説明申し上げたいと存じます。
 まず、確認の経緯についてであります。
 去る八月六日、千葉県白井市の酪農家で飼育されていた乳用牛一頭が起立不能を呈していたため、独立行政法人動物衛生研究所がプリオニクステストを実施し、陰性が確認されましたが、その後行われた病理組織学的検査及び免疫組織化学的検査により、九月十日、BSE感染を示唆する結果が得られました。
 このため、直ちに農林水産省に遠藤副大臣を本部長とする対策本部を設置するとともに、既設の牛海綿状脳症に関する技術検討会に加え、防疫措置の徹底を図るための助言をいただく牛海綿状脳症防疫委員会を設置しました。翌十一日の技術検討会の助言により、確定診断を行うため、当該牛の材料と国内の検査結果を英国獣医研究所に送付いたしました。
 次に、BSEに係る緊急対策の実施であります。
 今回の事態を踏まえ、厚生労働省と農林水産省が連携してBSE検査の拡充・迅速化等以下の対策を講ずることにより、今後は疑わしい牛が食用としても飼料原料としても屠畜場から出ていくことがなくなるよう措置することとしております。
 一に、家畜保健衛生所による農場段階における出荷予定牛のサーベイランスの強化であります。
 二に、BSEの新たな検査体制が整うまでの間、計画的な出荷の取り組みを支援するものであります。
 三に、今回の事態により経営維持が困難となる卸売業者等の関連事業者に対し緊急融資を行うものであります。
 四に、屠畜場の円滑な運営を確保するため、引き取りが困難となっている肉骨粉を隔離し焼却する場合に支援を行うものであります。
 五に、疑似患畜と関連のある牛について自主的にBSE検査を行い、焼却する場合に支援を行うものであります。
 六に、BSEの正しい知識の普及と国産牛肉等の安全性PRの実施であります。
 これらの対策を機動的に講ずることにより、今回の事態の影響をできるだけ回避しつつ、一刻も早い原因の究明に努めてまいる所存であります。
 次に、今回の原因の究明と防疫体制の一層の強化についてであります。
 今回、千葉県下で確認された当該牛の導入経路や飼料の給与状況等についての疫学調査を実施することといたしました。また、全国のすべての牛約四百五十万頭の飼養農家約十四万戸に対して、約五千八百名の家畜防疫員による立入調査を九月十二日から三十日までの間に緊急に実施するとともに、飼料安全法に基づき、牛の飼料を製造するすべての飼料工場百四十二工場を対象に、肉骨粉等の混入防止対策の実施状況等についての立入検査を九月十二日から二十五日までの間に緊急に行うこととしました。これらの調査や検査につきましては、現在も引き続き進めているところです。
 さらに、肉骨粉等を牛用の飼料に使用してはならないことを法的に義務化するため、九月十八日、飼料の成分規格等に関する省令の一部を改正を行いました。
 次に、当該牛に係る肉骨粉についてであります。
 九月十四日、当該牛に係る肉骨粉が茨城県下及び徳島県下に所在することが判明したことから、十五日及び十六日に、関係県と連携して当該牛が屠畜された千葉県下の屠畜場の関係者からの聞き取り調査等を行うとともに、茨城県下及び徳島県下の事業場に対し立入調査を実施しました。
 さらに、九月十七日及び十八日に、徳島県下の事業場及びここから当該肉骨粉を購入していた飼料メーカーに対して立入調査を実施し、在庫数量や出荷先等について追跡調査をいたしました。
 この結果、当該牛に係る肉骨粉及びその混入のおそれが否定できない肉骨粉と飼料が、茨城県下及び徳島県下の事業場と徳島県下の飼料メーカーにそれぞれ所在することが判明しました。この飼料の用途は、豚、鶏、養魚用でありました。これらの肉骨粉と飼料については、当該牛に係る肉骨粉が混入しているおそれは極めて少ないものの、完全には否定し得ないことから、念のため、家畜防疫員の指示により焼却される予定であります。
 今後とも、消費者を初め食品製造・流通業者等に対しても正確な情報を迅速に提供することによって国民の皆様の不安が解消されるよう最大限の努力を尽くし、万全の措置を講じていく所存であります。

発言情報

speech_id: 115215007X00120010920_005

発言者: 武部勤

speaker_id: 7886

日付: 2001-09-20

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会