武部勤の発言 (農林水産委員会)

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○国務大臣(武部勤君) 遠藤副大臣を本部長に充てたのが、この問題の重大性、重要性、国民の間に不安が走り、いわゆる風評被害等が蔓延して大変なことになってはいけない。したがって、政治家の判断が求められる。しかも、この問題は、農林水産省だけではなくて厚生労働省、それから各都道府県との関係も重要でありますので、そこで私は、遠藤副大臣を本部長にいたしまして、十日の日、BSEの疑いがある牛が発生したということが判明したその日の夜、早速、対策本部を立てたわけです。そして、そのときの遠藤副大臣、後からお話があると思いますけれども、本部の設置に対しての厳しい訓示もいたしました。
 また、私は、米国の多発テロ事件が発生したその日の朝八時半に農林水産省の幹部職員を集めまして、そのとき申し上げたのは、いわゆる狂牛病、BSEの疑いのある牛が出てきたことも今度のテロ事件も、起こり得ないと思っていることが起こり得るということのあかしだと、だから、これまでのようにこんなことはあろうはずがないだろうという前提で仕事をしてはいけない、起こり得ないことが起こり得るという前提で仕事をしてくれと。しかも、その際に、報告、連絡、相談、点検と確認、私どもの事務所で秘書がこれを怠ったら鉄拳が下るんだ、そういう発言までいたしました。その上で、こういう事態が事実として起こったわけですね。
 焼却処分と畜産部長が自信を持って記者会見していながら、実際にはそうではなかったという事実がなぜ起こったのか。私は一人一人呼んで調査しまして、一つわかったことは、現場にいわゆる牛海綿状脳症サーベイランス要領というのがありますが、その中で、一つは、疑いを否定できないもの、もう一つは、その他中枢神経症状というのがあるんです。通常このサーベイランス要領がなければ、現場ではと畜検査員もまた家畜防疫員も、単なる中枢神経症状であるならばこれは今までは加工に回っていたということだそうですが、この牛海綿状脳症のサーベイランス要領というのを別につくっているんです。
 その中に、一つは、疑いを否定できないもの、一つは、その他中枢神経症状という項目があるんです。これはシロではないんですね、常識で考えても。だから、クロに近いものとシロに近いもの、しかし真っ白でもないというものについては当然と畜場法、これは厚生省所管ですが、と畜場法によれば、食肉に供さないものは廃棄処分という用語を使っています。廃棄処分は、焼却、埋却または化製工場で衛生上問題のないように処理するとなっているんです。しかし、もう当然、牛海綿状脳症のサーベイランス要領にこの二つが書いてあるわけですから、これに対してきちっとマニュアルで、この二項目については焼却すべしというマニュアルがあれば現場では混乱しなかったと思うんです。
 しかし、このマニュアル、このサーベイランス要領をつくった、出した当の農林水産省畜産部長は、こういう要領でやっているはずだから焼却していたはずだと。しかし、これはもう言いわけにはなりません、これはもう点検と確認を怠っていたわけですから。どう処理した、こうしたであろうと思うけれども実際どうしたんだということを千葉県やあるいは厚生労働省を通じて確かめなかったというところが問題です。
 その後もファクスが来ていたり、いろいろ、加工業者が自分のところで持っているけれども、どうしたらいいだろうという、そういう相談を徳島県にしたりしている。私ども、本部長も私も聞いたのが十四日の夕刻であるということで、私はもう本当に言葉を失うほどの状況でありまして、今、岸先生が御指摘のように、責任者として危機管理意識に欠けていたんじゃないかと言われれば、全くそのとおりです。
 ですから、私どもは、とにかく本部長に直ちに何でも報告するようにということにあわせまして、私自身も省の責任者として先頭に立ってこの問題に対応すべく全力を挙げていきたい、このように考えておりまして、御理解をお願いしたい、かように存じます。

発言情報

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発言者: 武部勤

speaker_id: 7886

日付: 2001-09-20

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会