森岡正宏の発言 (憲法調査会)
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○森岡委員 敗戦後、日本国憲法が占領軍から与えられまして、かつての日本にはなかったアメリカ型の民主主義が入ってまいりました。先生のお話を頭に入れながら、戦後の半世紀を憲法とともにちょっと振り返りたいわけでございますが、基本的人権とか平和主義とか主権在民などの思想が定着して、日本はこの五十年余りの間に世界レベルではかなりいい社会になってきたと思います。先生がおっしゃるように、人権を守り、人権では世界的に見ると誇るに足る実績を持っておるように私も思います。
しかし一方で、規範意識が低下し、善悪の価値基準というものがなくなって、何もかも経済で片づけよう、損得で価値判断をしようというような風潮がはびこっておりますし、個人主義が行き過ぎて利己主義が非常にはびこっておる。義務を果たすことなく、権利意識ばかりというようなところがあらゆるところで顔を出しておるように思います。
教育の現場そして青少年の犯罪、マスメディアのあり方、そういうところを見ておりますと、その風潮が著しく思いますし、日本人はこの半世紀の間に精神的なバックボーンを失ってしまったのではないか、私はそんなふうに思っておるのですが、先生は日本国憲法との関係でこういう風潮をどう総括されますでしょうか。一言でお願いいたします。