國松善次の発言 (国会等の移転に関する特別委員会)

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○國松参考人 滋賀県知事の國松でございます。
 こういう機会をいただきまして、大変ありがとうございます。
 限られた時間でございますので、三点に絞って簡潔に申し上げさせていただきたいと思います。ただ、既に十分御議論をいただいておりますので、生意気なことを言うことになるかもしれませんが、お許しをいただきたいと思います。
 まず一点目は、この首都機能移転を考えるときに、今なぜそれを考えなきゃいけないのかという、このことをしっかりみんなが押さえておかないと、どうもこの議論がなかなか時間ばかりたって前へ進まないし、世論も高まらないという感じがいたします。とりわけ、こんなに日本経済が深刻な状況になっていたり、国、地方ともに財政的に苦しいというときだけに、この問題とそういう今日的な状況が一緒に考えられてしまいますと、むしろ大変不幸なことになるのではないかと思うからであります。
 首都機能移転を考えるときに、やはり時代認識というのは極めて大事ではないかとまず私は思います。今の日本の状況からいえば、日本が二十世紀の延長線上でこれからいくのか、新しい世紀をスタートに、これからやはり何百年先も見越しながら、しかも日本が世界で求められているという立場を十分意識した国づくりをするのかしないのか、ここがポイントになるのではないかと思います。したがいまして、この問題は、日本の新しい時代を見据え、むしろ日本の新しい時代をつくるんだ、新しい日本をつくるんだという視点で、首都が今のままでいいのかどうかということを考えるべきではないかと思います。
 日本の過去を振り返ってみますと、それぞれ時代が地名で語られています。それは何かといえば、都をどこに置くかによってその時代をつくり、文化をつくってきたということのあかしではないかと思います。そういう意味では、やはり都、首都をどこに置くかということが次の時代をつくることであることは間違いありません。どんなリーダーが生まれてどんなことを言うよりも、まず首都をどこに置くかによって新しい時代をつくることが明確に可能であり、日本はそうしてきました。そして、過去を振り返ってみますと、四百年ごとに、あたかも西と東に振り子のように都を移すことによって今日の日本をつくってきたというように私は思います。したがって、これは新しい日本をどうデザインするか、こういうことだと思います。
 二点目は、その場合の新首都の、どういう都市像にするかということだと思いますが、四点申し上げたいと思います。
 一つは、今の東京のように、何もかも、政治、経済、文化、学術、あらゆるものを首都に持っていって、そのことによるキャッチアップをするということでは成功しましたが、これからはそうではなくて、首都機能を純化させるという形で首都を考えるということが大事だろう。頭脳部門を経済やその他の部門と分離して、頭脳としての機能をさせるということが大事ではないかというのが一点。
 二点目は、世界で日本の役割が求められているわけですから、日本の顔が明確に見える首都であるべきだと思います。
 三点目は、日本の首都であると同時に、これからは、日本の首都はアジアの首都も意識した首都づくりでなければいけないのではないかと思います。
 四点目は、同時にそれは新しい首都の理想像を描くべきであろうと思いますので、例えば、自然と人間がいかに共生した、環境に配慮した都市であるとか、より人間臭いといいますか、生活しやすいとか、そういうような新しい都市像を具体的に提示する首都というのを考えるべきだと思います。
 大きな三点目で申し上げたいと思いますのは、三重・幾央の魅力でありますが、私は、三点あえて申し上げたいと思います。
 一つは、中部圏あるいは関西圏の接点のような位置にありますだけに、周りに母都市としてさまざまなすばらしい都市機能がネックレスのように配置されているように見えますので、これをうまく生かすことによってコンパクトな新首都をつくることができるというのが一点。
 二点目は、見事なまでに日本の歴史、文化がこの地域にあるという点で、この日本の歴史、文化の宝庫をうまく生かすという形で新しい首都ができる、日本の顔づくりを非常に明確にしやすいというのが二点目です。
 三点目は、位置がいい位置にあるということです。東京から見ると遠いというように見がちでありますが、現在の首都からどうだというのではなくて、日本の将来にとってどうなのか、アジアの首都ということも意識して首都をどこに置くべきだということも含めて考えれば、むしろ三重・幾央の位置が全国からもアジアからもいい位置にあるということと、交通手段もあらゆる交通手段がフルに生かせるという意味で、むしろ非常に適地ではないかと思います。鉄道、道路、航空その他も含めて、見事に交通位置がすばらしい、こう思うわけであります。
 ちょっと生意気な言い方になったかもしれませんが、お許しをいただきたいと思います。(拍手)

発言情報

speech_id: 115304298X00620011204_004

発言者: 國松善次

speaker_id: 15560

日付: 2001-12-04

院: 衆議院

会議名: 国会等の移転に関する特別委員会