柿本善也の発言 (国会等の移転に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○柿本参考人 柿本でございます。
 まず、こういう発言の機会を与えていただきましたことに御礼を申し上げたいと思います。
 時間の都合もありますので、できるだけ重複を避けて、数ポイントお話しいたしたいと思いますが、その前に、お手元に恐らく「日本再生のシナリオ」というパンフレットが届いているのではないかと思います。きょう、三重県の北川知事初め発言する要旨はここに凝縮して記録されておりますので、これもごらんいただきながらお聞きいただければ大変ありがたいと思う次第でございます。
 そういう点からいきますと、一枚めくっていただきますと、実は「国政全般の改革の起爆剤」という表題が一番上に載っておりますが、まず私が申し上げたいのはこの点でございまして、首都機能を移すということの意味をしっかり考えると、今、国政全般、あるいは国と民間との関係、あるいは国と地方との関係、あるいは行政機能の中の関係、そういうものにいろいろな意味で改革が必要とされていると思います。そういうものを促進することになるのではないか、こういうことでございまして、これは今後の論議をお願いしたいという点でございます。
 例えば、首都機能移転といいましても、恐らく東京のあらゆる役所機能、国会も含めて、移るとお考えではないだろうと思います。ある部分を移していくということでありまして、その場合には、やはり政治と官庁組織との関係とかあるいは官と民との関係、あるいは行政機能の中身の分化の問題、そういう点を伴わなければならない。逆に言うと、そういうことを伴うことが改革の促進になる、こういうことでございまして、その要旨はこのパンフレットから御理解いただけるのではないかと思います。
 例えば、我々の関係する地方分権の問題でいえば、これは中央政府と地方のいわゆる役割分担ということ、特にパートナーシップを確立する必要があるわけですが、その中で、やはり中央政府が持っておられる法律をつくる機能とか資源を配分する機能等の大枠の話、これはやはり国がやってもらわにゃいかぬですが、その他のいわゆる実施機能とかあるいは許認可機能とか、こういうのは地方団体とまさに役割分担して、お互いにパートナーシップで相談しながら対等の立場でやる、これが地方分権の本格化の本旨だと思いますが、そういうことからいたしましても、中央政府の機能をやはり二つ以上に分けていく、こういうことが必要だと考えておりまして、その中身を今後よく吟味していただきたいな、こう思う次第でございます。
 もう一つは、この観点から必要なのは、先ほど来から出ていますが、東京に一極集中、あらゆるものが、それは行政や政治だけではなくて経済から報道から娯楽から、いろいろなものが東京に集まり過ぎているということについての問題点ということを、やはりしっかりと腹に据えてかかるべきではないか。
 今のままでいきますと、太陽の黒点ではないですけれども、どんどんあらゆるものを吸い寄せていくという不気味な機能を持っておりまして、そのことが、発展の芽を育てるのじゃなくて、画一化とか、あるいは我々が読む新聞も東京系の新聞ばかりで、支社の記事はほとんどそのままでは載せていただけない。本県の例で言いますと、室生寺の五重塔が壊れたときは全部ニュースに出ましたが、普通のニュースはほとんど出ることはございません。東京でセレクトされる、こういう機能をこのままでいいのか、こういうことを考えると、これに対して何らかの新たなインパクトを与える、そういう一つの手段ではないか、あるいは動機づけではないか、こういうことを申し上げたいと思う次第でございます。
 そういう観点で首都の移転ということを考えた場合、もう一つは首都のありようというか姿ということについて、ちょっとこの際、申し上げておきたいと思います。
 やはり首都の姿は、国から見た東京と、東京を外国から見たイメージと、これは両方とも大切だろうと思います。そういう際に、先ほど来出ましたのでくどいことは申し上げませんが、やはりいろいろな日本の新しい面を見せる、文化、歴史的な深さも、そういうものを含めて見せるような首都のあり方ということは大変貴重な意味合いを持っているのではないか、こう思っている次第でございまして、そういう点も含めて今後の御検討をいただければ大変ありがたいと思います。
 それから、景気との関係その他が議論されていますが、やはり首都機能の移転というのは世紀、少なくとも数十年をかけた課題で、大きなサイクルの課題であるというふうな理解で、決して片方をないがしろにするという意味ではございませんが、それは別の舞台で議論されるべきものであろうと私は考えている次第でございます。
 そういうことで、日本のイメージの面からも、この首都機能の移転ということは、重要な一つの我々の日本という姿の示し方にもなるのではないかと考えている次第でございます。
 以上のような点を御考慮いただきまして御議論いただければ、大変ありがたいと思う次第でございます。
 以上でございます。(拍手)

発言情報

speech_id: 115304298X00620011204_006

発言者: 柿本善也

speaker_id: 15093

日付: 2001-12-04

院: 衆議院

会議名: 国会等の移転に関する特別委員会