中村哲の発言 (国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○中村参考人 多々調子外れな点があったということは、皆さんにもそう聞こえると思いますが、逆に、日本全体が一つの情報コントロールともいえるような状態の中に置かれておる中で、私の率直な感想を述べただけでございます。
 と申しますのは、これはこれから述べることについて深く関連してまいりますけれども、私が見る日本の現状というのは、初め、無限の正義の米国対悪の権化タリバンとの戦い、こういう図式ですべてが動いておるということは、まず一つその前提がおかしい、土俵がおかしいのではないかというのはそういうことでございまして、現地は何も知らされておらないのではないかと。
 ひどい新聞になりますと、ビラをまけば反タリバン勢力が立ち上がってたちまち崩壊する、言論統制が現地で行われるということでございますが、現地で最も事情を知っているのは一般庶民でございます。これは意外に思われるかもしれませんけれども、現地で最も信頼性があるのは、パシュトゥー語のBBC放送、これによって、私もペシャワールにいて、アフガニスタンから電話がかかってきて知ったわけでございます。
 現地の人は極めて冷静に現実を読んでおります。これは失礼ですけれども、日本大衆、日本国民全体、それから、非常に先生方には申しわけないんですけれども、先生方以上に一般庶民の方が冷静に事態を判断しておるということは言える。アメリカのことも伝わってきますし、アフガニスタンのことは、もう当事者本人ですから、ある意味で非常に冷静なのはアフガニスタンの民衆であろうということをまず申し上げておきたいと思います。また、ああいう部族国家で言論統制しようというのが無理があるんです。
 そういう事態の中で私はそう申したわけでございますが、憲法の枠内、これも私、実は恥ずかしい話で、よく法律のことを知らないのですね。
 憲法の枠内と申しますが、実際に自衛隊が、日本では自衛隊と申しますが、英語で言いますと、これはジャパニーズアーミーというのですね、ディフェンスアーミー。必ず、日本軍としか訳しようがないですね。日本軍が難民キャンプに来るのかということで、憲法枠内どうこうというのは、これは日本側の内輪の論議でありまして、現地ではそうは見られない。ジャパニーズアーミーがアメリカンアーミーに協力しておる、こうしか見られないわけですね、どう見ても。
 ああいう駆逐艦が来る映像がわっと流されてきたりとか、日本軍が来て難民キャンプを設営するとかいうことでございますが、憲法の枠内と枠内でないということは、恥ずかしながら、この私、日本を長く離れておりましてよくわかりませんけれども、現地の大部分の人々にとっては、これはジャパニーズアーミーで、憲法がどうかというのはよくわからないというのが現実ではないかということだと思います。
 それから、私の表現が、書かれた表現が英米の蛮行というふうなことは、やや刺激的な言葉でございますけれども、これは私は、このニューヨーク・テロ事件の蛮行というならば、現在進行しておるアフガニスタンへの空爆は蛮行と……(発言する者あり)それは違うというふうにおっしゃいますけれども、テロリスト、テロリズムの本質は何かと申しますと、これは、ある政治目的を達するために市民も何も巻き添えにしてやるということがテロリズムであれば、これは少なくとも、テロリズムとは言わないまでも、同じレベルの報復行為ではないかというふうに理解しております。
 まず、例えば自衛隊が……(発言する者あり)ちょっとお聞きしてください。

発言情報

speech_id: 115304303X00520011013_018

発言者: 中村哲

speaker_id: 17126

日付: 2001-10-13

院: 衆議院

会議名: 国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会