小川和久の発言 (国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会)

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○小川参考人 御質問ありがとうございました。
 私自身は、集団的自衛権の問題については、日本という国が掲げてきた平和主義とか、あるいは外交を国連中心主義でやるといった原理原則に沿うような外交・安全保障構想を描き、それを個々の政策として実行する中で周辺諸国の日本に対する不信感を払拭し、その中で初めて集団的自衛権の行使について万全の体制をとることができるという順番で考えております。
 残念ながら、日本というのは、周りの国から見ると凶状持ちでございます。凶状持ちとは何だと言われたので、昔、罪になるようなことをしたと見られているのですよといったような説明をするのですけれども。だから、やはりこれは本当に、時間をかけてじっくりと周辺諸国の不信感がなくなるような外交などをやっていかなきゃいけない。
 ただ、それまでの間は、やはり集団的自衛権はあるけれども行使できないなんということを言っていると、これは同盟関係を構築する上で、相手がアメリカであろうと中国であろうと同じなんですけれども、相手から見たら当てにならぬやつだなという話ですから、これはもう我が国の安全にかかわる話でございます、国民の命にかかわる話でございます。だから、私は、これは正面から憲法改正の議論をして、憲法の完成度を、平和憲法の理念を実現すべく高めていく、肉づけをしていくという歩みを進めながら、同時に、やはり集団的自衛権に関する日本なりのモデルを提示して、その範囲内で実行していくということを一つのステップとして置くべきだと思っています。
 私自身は、たまたまちょうどアメリカの、当時ブルッキングスの主任研究員であったマイク・モチヅキ氏が同じことを同じときに言ったので、同じようなことを考える人がいるんだなと言って二人でしゃべったのですが、日本国憲法と、それから日米安保条約と国連憲章の三者の整合性で読み込み、集団的自衛権の日本モデルというのは描き得るだろうと思っています。
 日本国憲法は、国連加盟を否定しておりませんし、当然ながら国連憲章のどの条文をも否定していない。一方、日米安保条約は、第一条、第七条、第十条において国連憲章との関係がうたわれている。当然ながら国連憲章のもとの条約だという意味のことが第一条に書かれているわけであります。そして、国連憲章の対応するところが百三条ですね。これは当然ながら、そういった個別の国が結んだ条約に対して国連憲章の方が優越するとなっている。
 そこにおいては、集団的自衛権、個別的自衛権を定めた国連憲章第五十一条の文言について我々はどう向き合うのかという話になってまいります。国際的な平和を実現するために国連の安保理が機能するまでの間という言い方がなされていたと思いますけれども。
 であれば、国連安保理が機能した状態とはどういう状態なのかということを明確に定義をし、それが実現したという段階までは日本は集団的自衛権をきちっと行使をする。しかし、その段階では撤収というのは非常に難しいのですが、やはり日本側の軍事行動をとめて、同盟国との間で既に調整しておかなきゃいけないのですが、米軍に対する支援もやめる、そういったことは可能だと思っているのです。
 ただ、本来的には、やはり日本という国が普通の、世界の平和に責任を持つ国としてどういう形で実行力を持つかということから入っていきますと、日本の国内でしか通用しない、あるいは与野党間の力関係において生まれてきた議論というのは、いま一度整理をすべきであると思っております。
 先ほど来、前田先輩からも、頭に血の上った議論というのは、やはりしない方がいいというお話がありまして、大変適切なアドバイスであると思いますし、私は、この国会の審議そのものが大変冷静で建設的だと思っております。ですから、今回の事態を機に、急がなきゃいけないという思いに駆られる必要はありません。しかし、着実に日本が責任を果たすということで議論を進めていっていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。

発言情報

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発言者: 小川和久

speaker_id: 17213

日付: 2001-10-13

院: 衆議院

会議名: 国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会