石破茂の発言 (外務委員会)
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○石破委員 川口大臣、御苦労さまでございます。きょうは沖北と同時に審議をいたしておりますので大変お疲れのことかと思いますが、幾つか質問をさせていただきたいと存じます。
主に、先般の本会議におきます大臣の外交演説に沿いまして質問をさせていただきます。
まず冒頭に、これは質問通告をいたしておりませんが、川口外交というのは大体どのようなものを目指しておられるかということにつきまして、抽象的な質問で恐縮ですが、お尋ねをいたしたいと思います。
歴代、いろいろな外務大臣がいらっしゃいました。きょうはここに柿澤元外務大臣、そして高村元外務大臣いらっしゃいます。私、いろいろな歴史上の外務大臣を思い起こしますときに、例えば、ポーツマス条約を結んだ小村寿太郎外務大臣というのがおられた。あのときには、日本はロシアに戦争に勝って、多くの領土がとれるであろうというふうに国民は大変に期待をしておった。しかし、外務大臣の小村寿太郎は、なかなかそれは難しいな、横浜を出るときに多数の人が見送ってくれたけれども、帰るときは多分だれも出迎えに来ないであろうというようなことを言った。その言葉どおりに、民衆は成果が得られなかったではないかというふうに大変激高したと伝えられておる。しかし、そのときの小村寿太郎の判断は極めて正しかったであろうと私は思っています。
あるいは、国際連盟を脱退したときの外務大臣は松岡洋右であった。彼は、国際連盟における最後の演説の中で、十字架にかけられるキリストに日本国をなぞらえて演説をした。そして国際連盟を脱退した。私はそのときの新聞の縮刷版を見たことがありますが、我が代表、堂々退場すということで、国民全体が松岡洋右の決断というものを歓呼をもって迎えた。
しかし、どちらの決断が正しかったか。国民が熱狂しなくても、人気がなくても、やらねばならない外交というのは世の中にあるだろう。しかし同時に、国民の支持ということが、大臣のお話にありますように外交の政策遂行には不可欠である。このあたりをどのようにとらえるかということであります。
川口外交というのはかくありたいということにつきまして、大臣の御所見を承りたいと存じます。