土屋品子の発言 (決算行政監視委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○土屋委員 自由民主党の土屋品子です。
 今回は、食の安全保障という視点から、食料の安全確保に関する問題、O157の問題、学校給食についてなどの質問をさせていただきます。
 昨年、国内で発生した牛海綿状脳症問題にも代表されますように、私たちの身の回りを考えますと、食の安全確保に関してはさまざまな問題が顕在化してきています。このことは国家にとって根幹をなす問題であり、したがって、政府方針と予算的裏づけは重要であると考えます。
 この十年ほど、食料安全保障に関して行政がとった動きを見ますと、対症療法が中心で、予防措置が未熟に思います。九一年の牛肉・オレンジの輸入自由化、食品添加物全品目の原則表示義務づけ後、九五年の加工食品の期限表示義務づけまで大きな施策はなかったのではないでしょうか。その間に、輸入レモンやワイン、緊急輸入米、ミネラルウオーターなどから農薬やカビ、異物が発見されたのは御存じのとおりです。同じ九五年には米市場の部分開放で輸入も始まり、我が国の食料事情は、自給率の問題を含めて、安全保障という面から真剣に取り組む必要が出てきたわけです。
 この年には総合衛生管理製造過程、HACCPの承認制度も導入されました。そして九六年には、病原性大腸菌O157による食中毒が多発し、社会問題となりました。さらに牛乳の不正表示事件など、食が安心なものでないという認識が国民に根づいた年でもあったわけです。その年に、政府は食品添加物の指定対象を天然添加物にも拡大したわけですが、食の危機管理体制の構築にまでは至っていなかったのではないでしょうか。
 その後、ダイオキシン汚染、九七年や環境ホルモン問題、九八年が起こりましたが、二〇〇〇年にすべての生鮮食品の原産地表示を義務づけるまで政府の対応は局部的で、特に、海外からの輸入品を含めた危険予防対策はとられていなかったかと思います。雪印乳業が食中毒事件を起こしたのもこの年です。
 二〇〇一年には、スナック菓子から未承認遺伝子組み換え作物の混入が発覚して、回収騒ぎにまで発展いたしました。牛海綿状脳症問題と重なり、政府の対策も矢継ぎ早に打ち出されましたが、主なものだけでも、欧州連合諸国からの牛肉、牛肉製品の輸入禁止、遺伝子組み換え食品の表示制度開始や有機農産物認証制度の完全実施、そして当然のことではありますが、BSEの全頭検査も開始しました。政府の対応も臨機応変になり、一定の成果も上がってくることを期待しています。
 二〇〇二年のことしは、アレルギー物質を含む食品の表示を義務づけるなどの措置をとられました。しかし一方で、食肉、加工食品の偽装事件や無認可添加物使用問題、基準値を超えた残留農薬でホウレンソウの回収が相次ぐなど、食の安全という言葉が余りにも空虚に聞こえる事件が続発しています。
 食の安全に限れば、総合的な対処は、食品安全委員会(仮称)の設置に代表される今回の機構改革で改善できる面もあると考えていますが、総合的に長期的視野に立った政策がないと不安で仕方がありません。しかし、現状では統括的に担当する省庁がないということでございますので、今回は個別の身近な問題に関して、各論の対応策がどのように認識され、改善されているのかを後ほど質問させていただきます。
 また、食に関する教育に関しても余りにも関心が低過ぎることに、国民健康上も伝統文化という面からも不安を感じてなりません。単に栄養を摂取するための食事やマスコミの商業主義的な情報に踊らされることなく、本来の食のあり方を見直すという面からも、ぜひ御理解をいただき、前向きな検討をお願いしたく質問する次第です。
 まず最初の質問でございますが、食料安全保障の基本的な考え方について。
 食品衛生法に基づき厚生労働省が定めている農薬の残留許容限度濃度について、二〇〇六年を目標に、二百種ほどの残留農薬基準を新たに設けると発表されたばかりでございますが、農薬は世界で約七百種類とも言われ、現在基準が設定されている農薬二百二十九種と合わせても、基準づくりのおくれは否めません。中国製冷凍ホウレンソウで殺虫剤の基準違反が相次いでいるように、輸入食品の比重が高い我が国にとって食料安保は大変重要です。食料安定供給面から基本的な考えを武部大臣にお伺いしたいと思います。
 また、農水省では、国民の口に入る食料について、原材料も含めた輸入品と国産品の比率をどうとらえているのか、具体的数字でお答え願いたいと思います。
 内閣官房には、食品安全委員会の準備状況と食品安全行政に関する関係閣僚会議の開催状況及びその討議内容について、差しさわりのない範囲で結構でございますので、お答えいただきたいと思います。
 大臣には、きょうはお忙しい中、ありがとうございます。

発言情報

speech_id: 115404127X01220020703_004

発言者: 土屋品子

speaker_id: 28254

日付: 2002-07-03

院: 衆議院

会議名: 決算行政監視委員会