中野寛成の発言 (憲法調査会)
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○中野(寛)委員 団長にかわり、派遣委員を代表いたしまして、その概要を御報告申し上げます。
派遣委員は、中山太郎会長を団長として、幹事葉梨信行君、委員久間章生君、幹事島聡君、幹事赤松正雄君、委員藤島正之君、委員春名直章君、委員金子哲夫君、委員井上喜一君、それに私、中野寛成を加えた十名であります。
なお、現地において、赤嶺政賢議員及び東門美津子議員が参加されました。
地方公聴会は、四月二十二日午後、沖縄県名護市の万国津梁館において、二十一世紀の日本と憲法をテーマとして開催いたしましたが、それに先立ちまして、二十一日午後、沖縄県庁において、稲嶺恵一沖縄県知事及び県職員から、沖縄振興計画の素案、沖縄の米軍基地問題、沖縄の観光産業の現状等について説明を聴取するとともに、翌二十二日午前には、平和祈念公園に赴き、国立沖縄戦没者墓苑、平和の礎を視察いたしました。
地方公聴会においては、まず、中山団長から今回の地方公聴会開会の趣旨及び本調査会におけるこれまでの活動の概要の説明、派遣委員及び意見陳述者の紹介並びに議事運営の順序を含めてあいさつを行った後、平和憲法・地方自治問題研究所主宰山内徳信君、弁護士新垣勉君、ビジネススクール校長恵隆之介君、沖縄国際大学法学部教授垣花豊順君、大学生稲福絵梨香さん及び沖縄県議会議員安次富修君の六名から意見を聴取いたしました。
その意見内容につきまして、簡単に申し上げますと、
山内君からは、憲法九条は国民の命そのものであるから、政治家は憲法を尊重擁護し、また、我が国は平和国家のモデルとして、九条の精神を世界に広めるべきであるとの意見、
新垣君からは、さきの沖縄戦の教訓は、軍事力で国民の生命は守れないということであり、個人の尊厳の観点からも、非武装平和主義を体現する憲法九条を守るべきであるとの意見、
恵君からは、交戦権は国の当然の権利であり、また、武力の裏づけなくしては国家の独立と平和は維持できないので、憲法九条を改正すべきであるとの意見、
垣花君からは、憲法、教育基本法の基本理念である個人の尊厳が普及徹底するよう、国会議員、教員等は、憲法の個人の尊厳を尊重擁護すべきであるとの意見、
稲福さんからは、学ぶことは義務ではなく権利であるので、奉仕活動の義務化は行うべきではなく、ボランティア活動では、地域に支えられて地域とともに生きる関係が重要であるとの意見、
及び
安次富君からは、戦争放棄の理想は保持しつつ、必要最小限の自衛力の行使及びその際の国民による直接的コントロールを憲法に明記し、また、立法権と行政権の完全な分立、地方自治の充実を憲法に明記すべきであるとの意見
がそれぞれ開陳されました。
意見の陳述が行われた後、各委員から、我が国の安全保障体制、自衛隊、日米安全保障条約の合憲性、九条以外の条項に関する改正の是非、災害時の自衛隊の役割、国家による国民の安全保護のあり方、非軍事面での国際貢献、日米地位協定の見直し、有事法制の問題点、教育問題などについて質疑がありました。
派遣委員の質疑が終了した後、中山団長が傍聴者の発言を求めましたところ、傍聴者から、平和憲法の重要性、国家主権の確立の必要性、沖縄で憲法が十分に守られてこなかったこと、有事法制の問題点等についての発言がありました。
なお、会議の内容を速記により記録いたしましたので、詳細はそれによって御承知願いたいと思います。また、速記録ができ上がりましたならば、本調査会議録に参考として掲載されますよう、お取り計らいをお願いいたします。
以上で報告を終わりますが、今回の会議の開催につきましては、関係者多数の御協力により、比較的円滑に行うことができました。
ここに深く感謝の意を表する次第であります。
以上、御報告申し上げます。