額賀福志郎の発言 (憲法調査会政治の基本機構のあり方に関する調査小委員会)

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○額賀小委員 山口先生、ありがとうございます。
 自民党の額賀福志郎であります。大変御示唆に富んだ御意見をいただきまして、参考になっていると同時に、みずからも反省しながら聞いておりました。
 さてそこで、幾つか御質問させていただきたいと思いますけれども、一つは、端的に現状の政治状況に照らし合わせまして、内閣と与党との間の不透明な関係ということにも言及されました。これは、要するに、行政に対して政治家及び政党が不当に影響力を行使し過ぎる嫌いがあるのではないかということでございます。
 これはさまざまな観点から分析ができると思っておりますけれども、いろいろな問題が起きたから、政治家と役所及び官僚との間は意見交換はしてはいけないとか、さては与党と内閣の事前協議制はいかがなものかというような御意見も出たわけであります。具体的に、今までの自民党が五十数年間歩んできた政治慣習とかの流れからいえば、即座にその次元まで持っていけるかどうかというのは若干疑問があるわけでございます。
 したがって、逆に、今度は、政治家と役所、官僚が何らの意見交換もできないというような状況になれば、では、官僚は善で、政治家あるいは政党は悪という論理がまかり通るのか。官僚は無謬なのかということになると、官僚主導の政治から政治主導の政治に転換させようと努力をしているときに、再びまた官僚主導あるいは官僚独裁に導く可能性もあるのではないか。その転換の過程の期間でありますから、思い切って改革をする必要はあるけれども、そういう潜在的な意識も持っていなければならないのではないかと私は思っておりますので、そこのところをどういうふうに先生は認識なさっているのか、あるいはまた、これから改革をしていく場合にどういう意見があるか、参考的に教えていただければありがたいということが一つ。
 それからもう一つは、先生のお話を聞いておりますと、いずれにいたしても、内閣と政党の政策形成の過程が十分ではないということでありますね。先生は、内閣にオール与党のスタッフを全部入れて、言ってみれば与党と内閣の一体性を図れということでありますけれども、英国の場合は、先生も御存じのとおり、選挙に向かうまでの過程で、政策形成に十分な党内での意見のすり合わせとか議論、それから国民の意見とか選挙区の住民の意見を反映させていると思っております、非常に細かい分野に至るまで。
 自由民主党とか日本の政党は、どちらかというと、選挙は大まかなスローガンで戦って、そして、単年度の予算編成主義でありますから、概算要求とか予算編成のシーズンになって初めて具体的な政策形成の議論がなされていくというのが今までの慣例でありました。したがって、先生がおっしゃるような構想に至るまでには、相当な体制の改革をしていかなければならないわけであります。
 だから、私は、先生の理想は非常に参考になると思っておりますけれども、国民の意識改革あるいは政党人としての意識改革、制度改革あるいは意思決定の機構も改革していくということが考えられなければならないというふうに思っております。その点も二つ目の質問としてお聞かせいただければありがたいと思っております。
 それから、私は、先生と同じで、どちらかというと首相公選制は今の日本において適切なシステムなのかということに疑問を持っております。したがって、今の議会制民主主義を健全な形につくり上げていくことが、将来の二十一世紀の日本の政治制度としても適切ではないかと思っております。しかし、たくさんの矛盾を抱えておることも事実でありますので、日本の議会制度を十分な形にしていくためにさまざまな提言をなされてくれたわけでございますけれども、端的に、今の時点においては、小選挙区制にいたしましたけれども、比例制を加味した選挙制度であります。したがって、言ってみればリーダーと政策を国民が選択できるというような形に十分にはなっておりません。だから、どうしても選挙がリーダーと政策を決定する形にはならないでおるのが今の形で、多党制になっているわけであります。
 そうすると、今後の議会制民主主義をきちっとしていくためには、二党制的な形がいいのか多党制的な政党形成がいいのか、この辺について、日本の歴史とか慣例だとか、そういう観点から見てどういうふうにお考えなのか、お聞かせいただければありがたい。

発言情報

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発言者: 額賀福志郎

speaker_id: 18998

日付: 2002-03-14

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会政治の基本機構のあり方に関する調査小委員会