2002-05-17
衆議院
中谷元
国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会
中谷元の発言 (国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会)
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○中谷国務大臣 テロ対策特措法に基づく対応措置に関する基本計画の変更について御報告申し上げます。
テロ対策特措法に基づく現在の基本計画では、協力支援活動等を外国の領域で実施する自衛隊の部隊等の派遣期間が来る五月十九日までとされていることから、これを六カ月間延長し、本年十一月十九日までとすることが、昨日の安全保障会議の後、本日の閣議で決定されました。なお、あわせて、私が定めている実施要項についても、総理の承認を得て変更し、実施期間が本年十一月十九日までとなります。
次に、今回の基本計画の変更に係る背景について説明をいたします。
国際テロの脅威につきましては、アフガニスタンではタリバーン支配が終了し、アルカイダも、アフガニスタン国内での活動が困難となりつつあります。しかしながら、ビンラディン、オマル等のアルカイダ、タリバーンの幹部はいまだ捕まっておらず、逃走しており、また、各地には、アルカイダ、タリバーンの残存勢力も残っております。したがって、これらが再結集し、米軍、暫定政権等を攻撃する可能性があるなど、残存するアルカイダ等によってもたらされている国際テロの脅威は、今も除去されておりません。
これに対する国際社会の取り組みとしては、軍事、経済、外交等のあらゆる手段を講じてアルカイダのネットワーク及びテロ組織の根絶に取り組んでおり、現在、軍事組織の派遣を含め、何らかの形でこのような取り組みに参加している国は、約七十カ国に及んでいると承知をしております。
こうした国際社会の取り組みのうち、特に諸外国の軍隊の活動としては、アフガニスタンやその周辺においてアルカイダの残党の排除などのための作戦が継続されており、いまだ終結にはほど遠く、今後も時間を要するものと考えております。
すなわち、テロ対策特措法による我が国の支援の対象となる昨年九月十一日のテロ攻撃の脅威の除去に努める米軍等の活動については、昨年十月のタリバーン等への軍事行動開始以降、依然として続いていると言えます。
具体的には、アフガニスタン領内においては、米軍等によるアルカイダのメンバーの追跡、掃討のための活動が継続しております。また、各地のさまざまな施設の捜索とともに、さらなるテロを阻止する等のための情報収集も行われております。
最近においても、本年三月には、アフガニスタン東部において、米軍のほか、ドイツ、フランス、カナダ軍等を含む約二千人が参加した大規模な掃討作戦(アナコンダ作戦)が行われ、本年四月以降も、米英軍等による東部における掃討作戦(マウンテン・ライオン作戦)が継続しております。現在も、三、四千メートル級の高山が並ぶアフガニスタン東部の山岳地帯等でアルカイダの残党を追跡、掃討し、あるいは捜索するという活動が続けられており、大規模な作戦が再び行われる可能性も残されております。
現在、アフガニスタンでは、このような作戦のため、約七千人の米軍が活動しているほか、諸外国からも、国際治安支援部隊(ISAF)とあわせ、約七千人の兵員が提供されているところであります。
インド洋上を含むアフガニスタン周辺においては、アルカイダのメンバーが逃亡して国際テロの脅威が拡散することを防ぐための活動等が引き続き行われております。
米国の説明によれば、こうした活動のため、米軍の一個空母戦闘群のほか、十五カ国から二十八隻の艦船、さらにフランス等から空母戦闘群が、また英国よりは海軍任務部隊がこの海域において活動を続けております。なお、米軍以外からの艦船については、米軍の軍事行動の初期段階で十一カ国からの二十一隻であったのが、次第に増加したものとのことであります。
このような諸外国の軍隊の活動に関し、現時点において撤収した国があるとの情報には接しておらず、また、このように現在も多くの国が参加して諸外国の軍隊による活動が活発に実施されていることは、テロとの闘いの継続が各国の共通認識となっていることを示すものと思われます。
今述べたような状況にかんがみれば、今後とも、我が国がかかる国際テロ根絶への取り組みに積極的かつ主体的に寄与していくことは重要であります。現在の状況から見て、我が国の対応措置の種類や派遣規模について、特に変更する必要性は認められないことから、今般、基本計画のうち、自衛隊の部隊等の派遣期間のみを変更することといたしました。
次に、これまでに実施したテロ対策特措法に基づく自衛隊の活動実績について申し上げます。
被災民救援活動については、昨年末、国際連合難民高等弁務官事務所(UNHCR)の要請に基づき、掃海母艦「うらが」により、テント、毛布等をパキスタンのカラチに輸送いたしました。
協力支援活動については、現在、海上自衛隊の補給艦「ときわ」、護衛艦「はるな」「さわかぜ」がインド洋北部において活動中であり、昨年十二月二日以降現在までの間に、米軍等の補給艦、駆逐艦等に対し、艦船用燃料を七十五回、約十二万九千キロリットル補給するなどの活動を行っております。また、航空自衛隊においては、C130H型輸送機等により、昨年十一月二十九日以降現在までの間に、計五十二回の国内及び国外輸送を行っております。
先日、私自身も、インド洋上で活動している自衛艦を訪問し、士気も高く立派に任務を遂行している隊員の姿を見てまいりました。
現在までの約半年間にわたるこのような自衛隊の活動については、二月に来日したブッシュ米大統領が国会での演説の中で、日米両国はテロリスト組織を捜し出し、粉砕すべく努力をしている、日本の自衛隊は後方支援という重要な役割を担っていると評価を示されていることを初めとして、日米間の累次の会談等の場で感謝、評価の意が示されているほか、各国から高い評価を受けております。
これらの活動は、我が国として、国際的なテロリズムとの闘いをみずからの問題と認識し、国際テロリズムの防止及び根絶を目指す国際社会の取り組みに積極的かつ主体的に貢献するという非常に重要な意義を有しているものと考えております。防衛庁としては、引き続き、従来と同様の活動を実施することにより、国際テロ根絶への取り組みに寄与できるよう、また、国民の期待にもこたえることができるよう、全力を尽くしてまいりたいと考えておりますので、御理解、御協力をお願い申し上げます。