川内博史の発言 (農林水産委員会)
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○川内委員 ありがとうございます。
私も、市場原理を全く無視した中に農業を位置づけるというような無謀なことは考えていないんですけれども、ただ、大規模経営にして規模の利益で日本の農業もやっていくというようなことにしてしまうと、それは本当の意味の日本の農業ではない。じいちゃん、ばあちゃん、父ちゃん、母ちゃん、僕と私で、家族で経営する、小さいながらも、小規模ながらも経営していける、それが日本の社会の本当の構成の単位だ、社会を構成する基礎の単位だということで、そういう小規模零細な農家がやっていけるようなサポートを私たちがしていくということが必要なのではないかというふうに考えているわけでございます。
次に、私も食品安全庁のことについてちょっとお聞きしようと思ったんですけれども、先ほど岩永先生がお尋ねになりましたので、その次の通告の問題に行かせていただきたいと思うんですけれども、食品安全庁をもしつくるとしてもつくらないとしても、とにかく食に対する消費者の安全とか安心を求めるそのニーズをしっかりと満たしていくということは必要なことでしょう。
しかし、大臣、毎日東京だけで一千万人分の残飯が出るわけですよ。不景気だ不景気だ、こんなに景気が悪いと言いながら、毎晩東京だけで一千万人分の残飯が出ている今の状況、今日の日本を取り巻いている状況を考えると、私は、食の安全も大事だけれども、もっと根本的なところで、先ほど大臣がおっしゃったように、都市と農村との交流、そしてつくられる作物あるいは畜産物というものがどれだけありがたいものであるかということを、やはり国民の皆さんに認識をしていただいて、それこそかみしめていただいて食べていただく。それがやはり、制度や法律で安心を保障するより何よりの安心、安全の保障になると思うんですね。
先日、農水省さんで重大改革というのを発表されて、スーパーやレストランで職員を研修させるというようなことが発表されたんですけれども、私は、重大と、大と、大きいという字がつく割には、スーパーやレストランで研修をさせるというのは余りにもせこいんじゃないか。それはなぜかというと、もっと大きな構想を持っていただきたいと思うわけですね。
私が逆提案をさせていただきたいんですけれども、農水省の職員の方々は、やはり農業を実地にやるべきだと思うんです。田んぼをつくり、畑をつくり、そしてまた牛を飼い、豚を飼い、鶏を飼う。牛や豚のふん尿の始末を毎日すれば、いかにこれが大変なことかということがおわかりになられると思うし、田んぼをつくれば、化学肥料を使うことがどれだけ怖いことかということもおわかりになられると思う。畑も同様です。
私がこういうことを言うと、よく、いや、うちは実家が農業で、私もちっちゃいころはやっていましたとか言う人は多いんですよ。これは、与野党問わず政治家もそういうことを言う人はいっぱいいます。だけれども、なりわいとして何年間かそれを毎日やるというのと家が農業だというのとでは、もう全然違う。
家が商売をやっていても、自分が商売をやっていなきゃ商売の厳しさなんというのはわからないわけですから、やはり、農水省のエリートであればあるほど、入省して三年間か五年間ぐらいは農業をやっていただきたいというふうに思いますし、また私は、文部科学省と御相談をいただいて、小中学生にも農業体験、農業の実習というものをしていただくようにしていただきたい。そして、実際に農の現場で、これからの農政を担うお役所の皆さんと小中学生が出会う。それで農業について語り合う。それが日本の社会というものを、子供たちが大きくなったときに、農業は大事なんだ、あのときにあの田んぼで一緒に耕したおじさんが言っていた、そのおじさんが今は偉くなってテレビに出て農業のことを語っている、そういうような状況というものをつくり出していくことが、日本の本当の意味の改革だというふうに私は思うんです。
大臣、今の、スーパーやレストランで研修をさせるんじゃなくて実際に農業をさせる、やっていただく。それと、小中学生に農業体験をしていただくというようなことに関していかがお考えになられるか、ぜひお聞かせいただきたいと思います。