中津川博郷の発言 (文部科学委員会)

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○中津川委員 副大臣、私の考えと同じなんですよ、その目的とするところは。公立学校の信頼回復、後で触れたいと思うのですが、教員の質と数の向上。だけれども、今のようなやり方じゃ無理なんだということを私は申し上げているのです。
 そこで、二つの外国の例を少し申し上げたいのですが、アメリカなんですが、一九六〇年から七〇年代前半にかけて、リベラルな風潮のもとで、画一的な教育を排除して、子供の選択を重視して個性を尊重するという、今日本がやろうとしているような、総合学習とちょっと似ています、積極的に教え込まない、自分たちで見つけなさい、ふわっとした教育、それが進められたのですよ。その結果どうなったか。暴力や麻薬問題で学校が荒れて、学力は著しく低下してしまったのです。
 そこで、一九八三年にレーガン政権が、あの有名な「危機に立つ国家」という報告書を出して、教育方針を転換したのですよ。この報告書は、政府から国民へ向けての教育改革宣言とも言えて、全米で三千五百万部も売れたのです。大ベストセラーですよ。レーガン政権は、教育は大事なんだ、そういう思いで取り組んだ。
 しかも、そのころ日本がお手本だったのですよ。教育視察団というのが、日本のゆとり教育以前の教育の実態を知ろう、日本はすごいな、敗戦直後、焼け跡からこれだけになってきたんだ、日本は教育に熱心な国なんだ、みんなで教育をやってきたからここまで来たんだという、その実態を調べに来たのですよ。そこで、理数教育というのは国づくりの根幹と位置づけて、授業時間、卒業単位も増強したのですよ。そして、この方針がブッシュ、クリントン、そしてブッシュ・ジュニアと引き継がれているのです。
 結果、大学入学資格学力検査の成績は、一九九八年の数学の平均点が過去二十五年の最高を記録して、二〇〇〇年では過去三十年の最高記録を更新した。また、全体の教育レベルについても取り組んだために、学校内の規範も大変よくなったのです。今までは、学校というのが一番危険な場所だった、よく映画とかテレビでもやりました。学校が再生を果たしたのですよ。だから、アメリカの経済がこんなによくなったんじゃないですか。日本を見てください。経済がだめ、教育がだめ、これは平行線なんです。
 イギリスについても全く同じなんですよ。第二次世界大戦以降の経済的衰退、これが深刻化して、七〇年代以降、トピック学習、これも文部省がとる総合学習と同じです。教育政策を、考える力の重視した詰め込みから、子供中心で楽しく勉強させる、そういう方向へ転換したことで学力が低下して、国力も低下したんですよ。
 これを救ったのがサッチャーさんじゃないですか。一九八八年、首相は、イギリスの最大の課題は教育の質の向上なんだ、日本、ドイツ、アメリカの経済競争に勝つためにはよい教育を受けた若者が必要なんだ、こういう思いで、イギリスの未来をかけて教育改革に取り組んで、大改革に着手したんですね。
 具体的には、ナショナルカリキュラムというのによって、七歳、十一歳、十四歳で全国共通の到達度試験、ナショナルテスト、学校別に公表されました。先生も評価されました。学校単位でも競争が働く制度になったんですね。競争原理というのは大事なんですよ。この改革が、アメリカと同じ、メージャー、ブレアに引き継がれているんですよ。ブレア首相なんか、特に教育、教育、教育、教育と言ったじゃないですか。より一層の学力向上政策を出しているんですね。それで、イギリスの親の九〇%がブレア首相の教育政策を支持しているんですよ。イギリスも教育によって今復活しているんですよ。
 全部の国の例を出したら時間がありませんので、中国もそうなんですよ。中国もそうなんです。インドもそうなんです。シンガポールもそうなんです。どの国も、グローバルなこの時代を生き残るかぎは人材なんだ、教育を国の政策の根幹にするんだということ、その思いで真剣に取り組んでいるんですね。
 そんな中、日本を見てください。ゆとりと称して、きれいな言葉並べて、個性、生きる力、何ですか。教育内容を削減しているのは日本だけじゃないですか。アメリカ、イギリスのやっているのをバックしているんですよ、後追いしているんです。
 私は、そう長い時間じゃないとき、岸田副大臣も立派な方でありますし、遠山大臣だって見識があると思います、きょうは局長もお見えですが、皆さん見識がありますよ、日本人はばかじゃありません、これを変えるときが来ると思います。早ければ早いほどいいですよ。これ以上国力を落としてどうするんですか、いかがですか。

発言情報

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発言者: 中津川博郷

speaker_id: 22886

日付: 2002-04-24

院: 衆議院

会議名: 文部科学委員会