櫻井充の発言 (厚生労働委員会)

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○委員以外の議員(櫻井充君) ただいま議題となりました建築物における衛生的環境の確保に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、発議者を代表して、その趣旨及び内容の概要を御説明申し上げます。
 近年、我が国では、建築物の内装、建材などから放散される有害化学物質で、建築物の居室内の空気が汚染されるために、健康被害を訴える人が増えています。頭痛、ぜんそく、目まい、倦怠感などの症状を呈し、ひどくなると、仕事を続けられなくなる、不登校になるなど、日常生活を送れなくなります。このような健康被害は、一度かかってしまうと有効な治療法、治療施設がなく、清浄な空気の土地で自然治癒を待つしかありません。現在、病気として認められていないために、健康保険が適用できず、周囲の人から理解されることなく、苦しい生活を送っている方もいらっしゃいます。このような健康被害者は年々増加しており、全国に数百万人もいると言われています。
 このような健康被害は、個人所有の住宅だけでなく、会社等の大規模な建築物の空気汚染によっても引き起こされます。大規模な建築物は、個人所有の住宅とは違い、その空気環境が不特定多数の人に健康上の影響を与えるということを考慮すると、有害化学物質による健康被害の拡大を未然に防ぐためには、こうした大規模な建築物の空気環境を適正に管理し、良好に保つことが非常に重要です。
 この法律案は、今国会にともに提出いたしました特定有害物質による建築物の居室内の空気汚染の防止等に関する法律案が居室内の特定有害物質の規制に関し人の健康という観点から基本的な事項を定めることを踏まえつつ、特定建築物の居室内の空気の質をより安全で良好な状態に保たせるようにすること等を目的として、更なる措置を講じようとするものであります。
 次に、この法律案の概要について申し上げます。
 第一に、特定有害物質の濃度の調整についての定めの追加であります。
 空気環境に、特定有害物質による建築物の居室内の空気汚染の防止等に関する法律案に規定する特定有害物質の濃度を含むことを法律上明記することにより、政令で定められる建築物環境衛生管理基準の空気環境の調整の内容に特定有害物質の濃度の調整についての定めを追加することとしております。
 第二に、空気環境の定期測定等であります。
 特定建築物の維持管理について権原を有する者は、定期に、特定建築物における空気環境の測定及び当該特定建築物において供給する飲料水の水質検査を行い、その結果を記録しておくとともに、特定建築物所有者等は、その結果の記録を帳簿書類として備えておかなければならないものとしております。
 また、保健所の業務として、空気環境の測定、水質の検査等を行うことを明確にするため、多数の者が使用し、又は利用する建築物の維持管理について、環境衛生上の相談に応じ、及び環境衛生上必要な指導を行うことに加え、これらに付随する調査等の業務を行うものとしております。
 第三に、指定評価機関による特定建築物維持管理評価制度の創設であります。
 都道府県知事の指定による指定評価機関は、申請により、定期に、特定建築物の維持管理について、建築物環境衛生管理基準に照らして評価を行い、その結果に基づいて当該基準に適合している旨等を記載した特定建築物環境衛生管理基準適合評価書を交付することができるものとするとともに、特定建築物所有者等は、この適合評価書の交付を受けたときは、当該評価に係る期間内に限り、当該特定建築物において、その維持管理が建築物環境衛生管理基準に適合していることを示す表示を掲示することができるものとしております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 現在、特定有害物質によって被害を受けている方たちは行き場を失っています。一刻も早く被害の拡大を防ぐためには、この法律の制定が喫緊の課題と言えます。
 委員各位におかれましては、どうかこれらのことについて十分に御理解を賜り、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 櫻井充

speaker_id: 7865

日付: 2002-05-21

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会