小泉純一郎の発言 (厚生労働委員会)
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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、具体的に数字を出せということだったらば、私よりもほかの方の方が適当だと思います。
しかしながら、総理大臣の答弁として、大方針ですね、これは、医療というのは国民皆保険制度、今、日本としては、世界からもむしろ日本みたいな皆保険制度というのは学ぶべき点があるということが言われるぐらい進んできたと思います。それは、揺りかごから墓場までという、日本が戦後イギリスを目標とした国民皆保険制度あるいは社会福祉制度、いろいろ外国を見習いながらやってまいりましたけれども、ある面においては目標としていたイギリスの保険制度、社会保障制度、医療制度を比べますと、日本では患者はお医者さんを選ぶことができる、病院を替えることができる。そういうことから見れば、むしろイギリスよりも国民が選択の幅が広がる、いいなという面もある。そういう点において、私はこの皆保険制度というのは維持していきたいと思います。
そして、今の人口構造を見ますと、これからどんどんどんどん高齢者が増えてまいります。若い人、今年の出生率を見ましても、今までだったら大体、戦後の一時期は一年間二百七十万人程度赤ちゃんが生まれていたと思いますが、今は百二十万人を切ってきたということを見れば、高齢者はますます増えてくる、若い人は減ってくる。となると、病気というのは若い人よりも高齢者の方が当然、病気になる率は多いということを考えれば、今のまま変えないでいきますとますます医療費は増えていきます。これはもう経済が好況であろうが不況であろうが、好況不況にかかわらず、病気が増える少ないという問題ではないと思います。
そういうことを考えれば、私は、このままの制度でやっていけば、この医療費の負担をどうやって見ていくのかということを考えますと、その都度見直しをしていかなきゃならないし、あるべき負担というのは、患者さんの負担、そして診療側の負担、保険者の負担、なおかつ公費、税金としてどの程度国が税金を投入すべきかと、いろいろな見方があると思います。この組合せで、もうこれ以上負担できないと。病気になっていない人にも負担をお願いしているわけですから、しかも最近では、月に百万を超える患者さんはかなり増えてきたし、中には月で一千万円以上掛かる患者さんも出てきた。しかしながら、一定の高額医療費がありますから、三割負担、二割負担といっても、じゃ、百万円掛かったから二十万円、三十万円負担してもらうのかというと、六万三千六百円で済んだ。今、大体七万円ぐらいになっていますけれども、超えましたけれども、必ずしも全体の二割負担、三割負担じゃないと。高額の場合は、実際は一割負担、それ以下の負担でも医療を受けられる制度になっているわけであります。こういうことを考えますと、どんどんどんどん医療の質を改善していかなきゃならないのも同時でありますけれども、お互いの負担というのはどうあるべきかということをやっぱり全体として考えるべきじゃないかと。
患者さんの立場にとってみれば、どんどんどんなものでもできるだけ負担が低い方がいいというのは当然であります。できれば、高度成長時期みたいに、もう医療費は無料にした方がいいという状況もあるでしょう、高度成長が続けば。私もそう思ったことありますよ。このまま高度成長が続いて経済成長の伸び率の方がどんどんどんどん増えていけば、それは。
だから、こういう点を考えると、今の時点におきまして、私は医療費の伸びというのは国民全体でどう分かち合うかということを考えると、患者さんの負担もある程度していただくということがこの国民皆保険制度を維持していくんだという点で……(発言する者あり)