阿南一成の発言 (行政監視委員会)

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○阿南一成君 そこででありますが、日本政府が巨額の円借款を投じてタイのバンコクで進めている地下鉄建設事業で、車両など運行システムをドイツのシーメンス社が受注をしたとの報道に接しました。日本のODAに関係する大型プロジェクトで日本企業が受注できなかったというのも、これは私は極めて異例なことではないかと思うわけであります。この背景には、援助に絡む日本企業の割高なコストの存在が報道では言われております。現地では、円借款で事業費を膨らませ、ODAの名をかりた日本のゼネコンの救済が行われているのではないかというようなうがった見方もしております。
 またさらに、このODAの中で最大のプロジェクトでありますバンコクの新国際空港の建設に際しましても、二〇〇〇年の九月に日本のゼネコンが落札をした契約が、タイ政府により、談合で不正に価格をつり上げたということで白紙に戻されたという報道に接しております。タイ政府による調査の結果は、三〇%以上もコストがアップをしておるということが判明したと、これも報道でありますので、私もそれがどの程度正しいのか分かりませんが。
 いずれにいたしましても、途上国というのは行政能力が乏しい、乏しいと言うと大変いけませんが、まあ乏しいになっていますね。したがって、我が国の商社なりコンサルト会社等が大型プロジェクトの開発計画を作る、そして相手政府国に持ち込んで日本政府に援助を要請させるということもあろうかと思います。このため、今回のODAをめぐる一連の問題も、日本のODAが特定の日本企業や特定の政治家の支援企業を潤しておるのではないかというようなメディアの批判があるのであろうと思っておる次第であります。
 無償援助が中心の欧米と比べますと、日本のODAは有償の円借款の比率が高い。したがいまして、肥大化した援助のツケが結局途上国の国民に将来重くのし掛かり、経済発展の妨げとなるというのがマスメディアの主張の論点であります。
 このようなODAの現状につきまして、大臣の御認識をお伺いいたしたいと思います。

発言情報

speech_id: 115414281X00320020408_011

発言者: 阿南一成

speaker_id: 27524

日付: 2002-04-08

院: 参議院

会議名: 行政監視委員会