徳留健二の発言 (国会等の移転に関する特別委員会)

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○政府参考人(徳留健二君) 国土交通省の徳留でございます。
 国会等の移転につきまして、これまでの経緯等につきまして御報告をさせていただきます。今、舘野さんから御報告のあった部分もございましてダブる部分もございますので、ダブるところは割愛しながら説明をさせていただきたいと思います。
 本日、私ども、資料を用意しておりまして、七項目について御説明を申し上げたいと思います。
 資料に沿って、まず第一ページでございますが、国会等の移転に関する主な経緯、これはもう既に先生方御承知のことだと思いますし、今の御説明もございましたので省かしていただきますが、一枚のチャート風にまとめたものでございまして、昭和五十年の二月、新首都問題懇談会、このころから首都機能移転の問題が議論をされるようになったということでございまして、決議あるいは法律、調査会、審議会等々を経て現在に至っておるということを一枚の紙に表したものでございます。
 二ページ目でございますが、国会等の移転に関する法律、これは平成四年に議員立法で制定をされまして、平成八年に改正をされたものでございます。
 前文のところに、なぜ国会等の移転が必要かということの前書きがございまして、略しておりますが、「略」のところには、我が国の現状、政治、経済、文化等の中枢機能が東京圏に過度に集中して、その結果、地価の高騰、人口の過密、生活環境の悪化、大規模災害時の危険の増大等の状況にあり、他方で、地方における過疎、経済的停滞、文化の画一化というような問題が生じてきておる。
 さらに、平成八年の改正におきまして、阪神・淡路大震災の教訓ということで、阪神・淡路大震災による未曾有の被害の発生により、大規模災害時において震災対策の中枢機能を確保することの必要性、重要性について改めて認識したところであるというような文言が入りまして、以下、書いてありますような文章になっておるわけでございまして、一極集中を排除し、多極分散型国土の形成に資するとともに、地震等の大規模災害に対する脆弱性を克服するため、世界都市としての東京都の整備に配慮しつつ、国会等の東京圏外への移転の具体化について積極的に検討を進めることということで、あと第一章、アンダーラインを引いておりますが、第一条、国の責務でございます。
 国は、国会並びにその活動に関連する行政に関する機能及び司法に関する機能のうち中枢的なもの(以下「国会等」という。)ということでございますが、こういうものを東京圏以外の地域へ移転するということについて積極的な検討を行う責務を有するということでございました。
 第三条におきましては、この移転の検討を行うに当たっては、広く国民の意見を聴き、その合意形成を図るということでございます。
 第三章は国会等移転審議会のことでございまして、審議会は、内閣総理大臣の諮問に応じて候補地の選定等について審議をするということでございまして、これは平成十一年の十二月に既に答申を総理大臣に出しておるところでございます。総理大臣が報告されて、現在国会で議論されているということ。
 「第四章 移転に関する決定」でございますが、「審議会の答申が行われたときは、国民の合意形成の状況、社会経済情勢の諸事情に配慮し、東京都との比較考量を通じて、移転について検討されるものとする。」、二十二条でございます。二十三条が、移転を決定する場合には、移転先について別に法律で定めると、こういうふうに決められておるというところでございます。
 第三ページは以上でございます。
 四ページは、これは先ほども御説明がございましたが、平成二年の国会決議。それから、下の方に書いておりますのは、これは衆議院の方で平成十二年五月に、二年をめどに候補地の絞り込みを行うという決議をされておりますので、参考までに載せております。
 それでは、「国会等移転調査会について」、五ページでございますが、調査会報告でございます。これも移転法に、先ほどの国会等の移転に関する法律に基づきまして調査会が設置をされまして、そして、平成五年四月に第一回が開催されてから約二年半にわたりまして精力的な検討が行われまして、平成七年十二月に内閣総理大臣に報告が行われております。総理大臣は国会に報告をされております。
 この会長は、関経連、当時相談役の宇野さんでございます。この委員会の任務は、移転の対象の範囲あるいは時期あるいは移転先の選定基準等々の事項について検討するということになっておりまして、委員は三十二人以内でございまして、衆議院の先生方八人、参議院の先生方六人、それから学識経験者十八人以内ということで、いずれも総理大臣が任命をするということになっておりました。
 調査会報告は平成七年十二月十三日に出されまして、九十五ページほどの大部の報告書でございますが、その内容を簡単にポイントだけ申し上げますと、まず、「首都機能移転の意義と効果」ということでございます。これにつきましては、規制緩和、地方分権等国政全般の改革に効果がある、それから東京一極集中の是正、それから災害に強い国土づくりに効果があるというこの三つ。さらに、新たな経済発展、人心一新の好機等々が述べられております。
 それから、移転の対象とは何かということでございますが、立法府におきましては国会、衆参両院、事務局あるいは法制局等々でございます。それから、行政につきましては内閣、中央省庁。中央省庁におきましても、政策立案及び危機管理に必要な中枢機能ということが述べられております。それから、司法につきましては最高裁判所ということでございます。
 それから、「移転先地の選定基準」ということで述べられておりますが、日本列島上の位置、それから東京からの距離、東京と一定の距離を置きつつ、また機能面においてある程度連携できる場所ということでございまして、大体一、二時間のおおむね六十キロから三百キロメートル程度の範囲。ただし、東京圏との連担を避ける。それから、国際的な空港があるかどうかが必要であるということ。それから、地震災害等に対する安全性。大規模な地震が発生した場合に著しい地震被害を生ずるおそれのある地域は避ける。その他の自然災害に対する安全性。火山災害、水害、土砂災害等、こういったものに対して安全なところということでございます。あとそのほか、地形が良好であるか、あるいは水の供給が安定的にできるか、あるいは土地の取得は容易であるかどうかといったことも選定基準の中に入っております。
 移転先の選定方法につきましては、権威ある専門的かつ中立的な選定機関を設置し、移転先候補地を選定し、国会へ報告する。それから、国会が最終的に移転先地を決定というふうなことが提言をされておりまして、専門的かつ中立的な選定機関という意味では、先ほど御説明いたしました国会等移転審議会、平成八年の法律改正によりまして設置が決まりましたその移転審議会が設置をされて、移転先候補地を選定をしたということでございます。
 「移転の時期の目標」、これは若干報告が、もう時期がずれておりますが、報告後二年程度をめどに選定して、世紀を画する年までに建設開始を目標というふうに書かれております。これは時間的なずれがございます。
 それから、「東京の整備のあり方」ということで、首都機能移転後も東京は我が国の全体の繁栄を牽引していく、言わば経済首都、文化首都としてあり続けることが重要であるということでございまして、移転跡地の活用等によりまして、生活者重視の観点あるいは東京の災害対応力の強化等の観点から活用して東京の整備を図っていくべきであるということを述べておられます。
 それから、国会等移転審議会、六ページでございますが、これは先ほど申し上げましたように、調査会の提言を受けまして法律が改正されて設置が決まったものでございますが、平成八年十二月に設置をされました。以後、約三年にわたりまして審議が行われまして、平成十一年十二月に内閣総理大臣に答申が行われております。これも当然内閣総理大臣の、委員の任命は内閣総理大臣が両議院の同意を得て任命をするということになっております。
 「検討の主な内容」でございますが、移転先候補地の、「2」の「検討の主な内容」のところでございますが、総合評価の対象地域十か所。最初大くくりでいろんな地域を候補地として考えたわけですが、最終的に、北東地域それから東海地域、三重・畿央地域、この三地域の中から更に細分化した対象地域を十か所でございますが選びまして、これを総合評価の対象地域といたしまして、この十か所の地域に対しまして十六の評価項目、例えば東京からのアクセス、あるいは全国からのアクセスが容易であるかどうか、地震災害に対する安全性はどうか、水供給の安定性があるかどうか等々、十六項目につきまして専門の先生方が真剣な検討をされまして、そして最終的にそれぞれの項目について五点満点で評価、一点、二点、三点、四点、五点という形で評価をしていただきまして数値化して、そしてそれを最終的にウエート付けをいたしまして、重み付け手法と言っておりますが、そういうことで評価をされまして、五百点満点でございますが、各地域の点数を出されております。
 「移転先候補地の選定」、三番目の骨子でございますが、候補地としては、ここに書いてありますように、栃木・福島地域、岐阜・愛知地域、それから三重・畿央地域は他の地域にはない特徴を有しており、新たな高速交通網等が整備されることになれば移転先候補地となる可能性があるとされたということで答申はされましたが、その後、審議会答申後、衆議院及び参議院の国会等の移転に関する特別委員会理事懇談会におきまして、三地域が移転先候補地であると、三地域を同列として移転先候補地とするということを確認をされているというふうに理解をしております。
 「首都機能移転の意義・効果」、これは先ほど調査会報告でも申し上げましたが、再度こういう意義・効果を確認をされておるということでございます。
 それから、「移転費用の試算」も同時に出されておりまして、最大ケース、五十六万人、一番下でございますが、最大ケース、五十六万人、八千五百ヘクタールの面積の首都移転を行う場合、首都機能移転を行う場合に費用が十二・三兆円、公的負担が四・四兆円、民間投資・負担が七・九兆円。それから、第一段階、これはまず国会都市、国会中心に移転をすると、大体人口も十万人ぐらいで、面積も千八百ヘクタールぐらいという第一段階の場合には約四兆円の移転費用が掛かる、そのうち公的費用は二兆三千億円というような計算をされております。
 それから、七ページでございます。ちょっと時間、申し訳ありませんが、七ページでございますが、「移転費用についての国会等移転審議会試算と東京都試算の対比」というものを出しております。これは昨年の十一月ごろだったと思いますが、東京都が移転費用につきまして試算をされまして、それを発表されました。
 「移転費用の試算結果の比較」の棒グラフのところでございます。東京都試算が、右端、二十・一と書いてありますが、二十・一兆円掛かるという試算を発表されました。これは審議会試算、真ん中にあります最大規模十二・三とございますが、これに対応する数値でございまして、約七兆八千億円審議会試算に比べて大きくなるという試算を出しておられました。
 これには、いろいろ中身をチェックをしたわけでございますが、下に「以下の特徴を有している。」ということで書いておりますが、施設整備費、これは建物を建てる費用、あるいは基盤整備費、これは土地の造成等でございますが、そういったものについて少しスペックが高いといいますか、高コストな整備手法を使って計算をされておると。例えば、上水道を引く場合に水道管を敷設するわけですが、シールド工法を使うとか、こういったことがございます。それから、用地取得単価につきましても、移転審議会では一万一千円の単価で計算をしておりますが、東京都の試算におきましては四万二千円と非常に単価が高いということでございまして、山林・原野の比率が低い都市計画事業の実績を適用というような、岐阜県内の例を使っておられるというようなことでございます。
 これは細かくは次の八ページ目に書いておりますが、これは省略させていただきます。
 それから、最後のページでございますが、東京一極集中の状況をまとめております。
 まず、人口等の集中でございますが、東京圏への人口集中は平成六年、七年と一時的には緩和いたしましたが、平成八年以降六年連続して転入超過ということでございます。これは下のグラフを見ていただければ一目瞭然でございます。今後とも東京圏への一極集中は変わらないものと予測と、またその他の諸機能の集中も依然として高い水準にありますということでございます。人口の集中状況、国土の三・五%に全国人口の二六%、東京圏に集中しているということでございます。
 それから、諸機能の集中状況につきましても、情報・ネット企業事業所数が四二%、情報サービス業売上高が六六%等々、本社機能も約五七%が東京に集中しておりますといったような数値を並べております。
 それから、十ページ目は東京圏の過密の状況でございまして、地下鉄混雑率とか、あるいは都心三区への通勤・通学時間が一時間半以上掛かる人の割合とか、住宅面積、公園面積等をお示ししておるところでございます。
 簡単でございますが、以上で説明を終わらせていただきます。

発言情報

speech_id: 115414298X00220020508_010

発言者: 徳留健二

speaker_id: 25720

日付: 2002-05-08

院: 参議院

会議名: 国会等の移転に関する特別委員会