石原慎太郎の発言 (国会等の移転に関する特別委員会)

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○参考人(石原慎太郎君) 最後の要するにバックアップシステムですけれども、栃木県はなかなか巧緻なことを考えて、東京との要するに共同作業で、私たちは首都の移転なんかを考えていないと、バックアップシステムだけ栃木に持ってきたらどうだ、東京も賛成してくれ。私は、駄目と言ったんです。そんな必要ないでしょう、東京は広いんだし。それはね、あなたがおっしゃったみたいに東京、千葉、神奈川、埼玉が沈没したような地震というのは、起こったらこの国終わりですよ。今までそんな例もないし、しかし、同時にやっぱり栃木県だってどこだって、北海道だって沖縄だって、このごろボーリングの技術が進んできてお金が安くなったから、千五百メートル掘ったら東京そこらじゅう温泉出ますぞ。地下水掘ろうと思ったら温泉出て困っているんだから、みんな。
 それは、世界で一番大きなファイアリング、火山帯の上に日本はあるんですよ。こんな大きな火山列島というのはないんですよ。案外御存じないけれども、ミッドウェーから西へ千キロ来まして、あの辺りから海底火山があって、カムチャツカまでつながっているんです。それ全部天皇の名前が付いている、日本の天皇の。これは日本人が見付けたらしいんだ。神武天皇から始まって、江戸の何とか天皇まで何百という海底火山がある。それぐらい日本というのは大きなファイアリングの上にありますから、私はとにかくどこがいい、悪いかというのは、何というのかな、バックアップですから、最小限のことでこらえておいたらいいと思うし、それから、銀行がやるのは当たり前ですよ、そんなものはね。ITを使っている時代に銀行の機能の分散なんて当たり前な話で、さっさとやるのは、そんなに金も掛かりませんし。
 ただ、人間が右往左往する、やっぱり、何というのかな、行政を含めて、立法も含めての国家の中枢機能というのは、ここはやっぱりあるキャパシティーがなかったらできないでしょう。
 ですから、話は前後左右しますけれども、地震の対策のときも、せっかく国があるんだから、いろいろとにかく県とも連合を図っていろいろな措置をしたらどうなんだと。
 私は、たまたま九月十一日にちょっと基地の問題で行っていたらあれが起こったので、まあ前の日ウルフォウィッツに会っただけで終わっちゃったんですけれども、向こうからいろいろ聞かれましたよ、逆に。例えばサリンのような、ああいう化学テロに遭った後、日本は何をしたかといったら、何もしなかったですな、国会は。やったのは裁判と合同慰霊祭だけだ。向こうはたまげていましたけれども。
 事ほどさように、帰ってきて、政府にもFEMA作ったらどうですかと言ったら、動かない。だから、これは要するに首都圏の責任でやります。せめて首都圏だけでもやります。ですから、それがきちっとできてきたら、私はいろんな点で人間が動かずに済むようなバックアップシステムが当然できると思いますし、それから、調べてみましたら、災害、災害と言いながら、県と国のネットワークはあっても、県同士の、例えばどこに電話掛けたらいいか、そういうラインの確保が全くない。こんな国ないですね。だから、それはワールドカップの前に、図式の上ですぐできることですから、東京も参与を使って各県と話してやっていますけれども、ということです。
 それから、最初の問題ですけれども、それじゃ立法府でいろいろ立法、新しい法律できているけれども、そのうちの何%が議員立法なんですか。全部役人が作った、国が提出したほとんど法律じゃないですか。議員だけで済むというなら結構ですよ、国会移ってもらっても。そのためにぞろぞろぞろぞろ、予算委員会の答弁も含めて、皆さん国会議員が必要としている役人を連れていったら霞が関がら空きになっちゃう。現にそれが韓国で起こっているんだから。
 私は、それは立法のためだというんだったら、それは皆さんがもうちょっと、そういうのを的確に、役人に力をかりずに議員立法されたんなら結構だけれども、とにかく立法府で論ぜられる議案、立法案のパーセンテージを見れば、ほとんどつまり役人が作ったものじゃないですか。それだったら、要するに立法府だけ移ればいいといったって、そこへ結局行政府が移っちゃうことになるんですよね。同じことが今韓国で起こっている。
 それから、東京という首都の機能を運用している人ですけれども、確かにおっしゃるとおり、二百四十万の人が昼間人口で他県からやってきてここで働いてくださっている。それは本当に人間の生活のサーキュレーションを考えたら非常に不自然なことだと思います。今度は国交省とも諮り、塩川さんなんかとも話して都市再生法を作りまして、とにかくもう今までの規制をほとんど無視した形で、要するに都心にリターンをしてくるような、そういう都市構造というのを作ろうということで始めましたので、これは少し時間が掛かるでしょうけれども、その弊害はやがて除去されると思います。
 それは都庁の役人も他県の要するに住民がたくさんおりますし、東京で働いている警察官も過半は都民じゃないという不思議な現象がありますので、これはやっぱりもうちょっと修正するような都市の改造というものを政府とも諮ってやっと今年から動き出したということでございます。

発言情報

speech_id: 115414298X00320020515_007

発言者: 石原慎太郎

speaker_id: 28341

日付: 2002-05-15

院: 参議院

会議名: 国会等の移転に関する特別委員会