奥田紀宏の発言 (国際問題に関する調査会)
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○政府参考人(奥田紀宏君) 石油の話と若干重なるところもありますが、問題の大半が中東関係ですので、ひとわたりお話を申し上げたいと思います。
石油との関係で、日本の外交がどの程度機能しているのか、機能していないのではないかという御指摘だと思います。
確かに、大使館の活動として、これまで石油の取引でありますとか新たな利権の獲得でありますとか、そういったものに個別の契約について活動していなかったのではないかという御指摘であるとすれば、それはそうであったというふうに思います。
しかし、この点については石油関係だけではないのですけれども、外務省、それから外務省の大使館といたしましてもできるだけ、邦人の企業の活動というものが公正さを損なわないという条件ではありますけれども、できるだけそれは応援していかなけりゃならないということで、力を入れ始めているところだというふうに承知しております。
それからもう一つは、大きな外交をやっていく中で、やはり我々は石油の確保ということは、時代は変わっていますけれども、忘れてはならないと思います。いろいろな見方はあろうかと思いますけれども、例えばアフガニスタンの復興を助けるということも、大きく言えば将来的にはそういう石油の安定的な供給につながるということもやはり視野に置いてやっていくべきではないかと思います。
中東の国でどこの国と仲良くすべきかということについて、石油の関係では今経済産業省の方から申し上げたとおりかと思いますけれども、もちろんそういう観点からはそのとおりでありますけれども、やはりこれまでのいろいろな政治的な関係、それから特にパレスチナ問題等々の関係でいえば、やはりサウジアラビアも重要でありますけれども、日本としてはその周辺国家、特にエジプト、ヨルダンというような国は非常に重要でありますし、そういう国としてこれまで付き合ってまいりました。
それから、必ずしもいつも仲良くしているというわけではありませんけれども、いろんな意見の違いはあるわけですけれども、イランとの関係は非常に重要だというふうに思いますし、それから、このように九月十一日以降の新しい状況というものを考えてみますと、やはり中東というのをよく相対的に見ていかなければならないのではないかということを最近感じておりまして、例えば、これはテロリストがたくさんアフガニスタンに行っていたということであったわけですけれども、イエメンの関係でありますとか、それからスーダンは長いこと見放されておりましたけれども、スーダンもテロの関係でやはり、すぐ仲良くするという話ではないかもしれませんけれども、忘れてはいけないということかと思います。
それから、非民主的国家が多いではないか、特に王族の国があって、それは不安定ではないかということでありますけれども、日本としてこれらの国を一律に非民主的国家として非難するというようなことはこれまではしたことがございません。それぞれの国なりに民主化の努力というのはしております。クウェート、これは民選の国会もあります。イランも例えば民選の国会もあります。バハレーンでは最近国会というものの力を強めるということをやりました。
それでは、サウジアラビアはどうかとかモロッコはどうかというようなことがございます。これらの国もよく見ていきますと、必ずしも民選ではありませんけれども、諮問議会というようなものを九〇年代に作るとかいうことがございまして、それなりに機能しているということでございます。他方で、そういった体制であるので、よく注意して国内が不安定でないかどうかということを見なければならないということは、そのとおりかと思います。
それから、中東の各国が日本の軍事的な存在、特に最近、テロとの関係で日本の海上自衛隊の艦船が行っておりますけれども、そういったものについてどう見ておるのかということについて、今ここに、何といいますか、しっかりとした情報がないんですが、何月何日にだれがどういうことを言ったということはちょっと私も覚えていないのですが、一般的に日本の政治的な役割、それから軍事的な役割ということについてアラブの国は少なくとも警戒心がない、あえて言うと、歓迎する場合が多いということは言えるかと思います。
それから、どこまで独立国日本として独自の外交戦略でもって中東問題をやっていくかという話です。
これについては、中東局としては日々いろいろと悩んでいるところであります。しかしながら、日本は中東から地理的にも遠い、それから歴史的にもなかなか関係がないというようなことがありますけれども、この時代に、国際社会のいろんな世論を見てみますと、やはり日本が積極的に物を言っていく、それから例えば中東問題、パレスチナ問題に関する国際的な世論の構築というものに参加していくということはこれは否定できない、すなわち、そういうことをやらないというわけにはいかない時代になっているかと思います。そういう中で日本は、地理的な遠隔性というようなこと、歴史的な希薄性ということを逆手に取った外交ということをやっぱりやっていくべきなのかなというふうに思っております。
取りあえず、以上でございます。