浜田卓二郎の発言 (財政金融委員会)

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○浜田卓二郎君 今日、参考人の皆さん、御苦労さまでございます。
 午前中の議論を聞きながら何をお聞きしようかいろいろ考えてまいりましたが、冒頭ちょっと一言感想だけ申し上げたいんですが、大塚委員の質疑は大変切れ味が良くて拝聴させていただきました。大分現場で御苦労していらっしゃるわけで、現場には優しい御見解も開陳されまして、その代わり小泉さんにはいささか厳しいコメントもありました。
 実は私は、やっぱり世界で一番大きなずうたいの銀行が、しかも日本の金融危機を克服しようという、そういう気概に燃えてスタートするわけですから、正直申し上げて、もうちょっと緊張感が欲しかったという気はいたします。
 これは中身を知っての話じゃなくて、極めて印象派的な話を申し上げたいんですけれども、あの四月一日に私は早く朝起きまして、やっぱり商売柄ですから全紙を取っているわけでありまして、新聞がこんなに参ります。赤旗まで来るわけでありますが、まあ、池田さんの……。全国紙の全面広告、これはまず目に映りました。誠にスマートであか抜けた広告なんですね。でも、私が感じたのは別の印象でありまして、この重大な再出発の、しかも金融危機を克服しようという使命を担ってのまなじり決してのスタートにはあの広告は映らないんですよ。モデルが二人のトップですけれども、スマート過ぎるせいかもしれませんが、いかにも私にはにやけて見えたんですね。
 私ども、選挙やるんです。そうすると、一生懸命あのポスターの図柄を考えて張るんですね。このときは真剣勝負なんですよ。ああいうスマートな立ち姿で腕を、腕じゃなくて、足を組み掛けたようなポーズで、いかにも格好よく映るポスターというのは票にならないんです。私なんかも時々全身像をポスターになんて誘惑に駆られることがあるんですけれども、二十五年選挙やっておりますけれども、こんなことはしたら駄目なんですよ。つまり、危機感というのが伝わらないんですね。
 ですから、私はとっさに金融庁の親しい方に電話を入れまして、何を監督しているんだ、もっと危機感にあふれたスタートをしてほしいと。そういえば、あそこに切替えに、要するに合併に伴ってどういう、コード番号とかいろいろミスが顧客からもあったということでありますけれども、そういうことの説明で大きな紙面を使ってやるんなら分かりますけれども、スマートなイメージを売るような場面じゃないだろう、そういう気で金融庁の方にはお話をさせていただきました。そのときはシステム破綻が起きるとは全然予測していなかったんですけれども。
 是非、この大日本経済の血管、動脈、これが金融システムでありますから、それがこれだけの大きなずうたいになって、これだけの大きな使命を担ってスタートするわけでありますから、どうかひとつ、もう過ぎたことをあれこれ言っても仕方ありませんが、どうかひとつ緊張感をみなぎらせて、この危機を克服して、大きな役割、使命を果たしていただきたいということを一言感想で申し上げたいと思います。
 竹中大臣、お時間が余りないようでありますので、ちょっと質問の順序を入れ替えて先に竹中大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
 私ども、当委員会で不良債権問題については何度も質疑を繰り返し、心配をし、やってまいりました。私の記憶では、昨年の暮れに近い委員会で、私の質問に対して山本全銀協会長さんが、一生懸命不良債権は処理をしております、たくさんの額を処理してきました、しかし処理をした額とほぼ同額の新たな不良債権の発生がありますと。それは新規に発生するものと、それから既にある債権の劣化していく部分と、この合計での話でしょう。そして、現実に不良債権として発表される絶対額はそれほど減少しておりません、むしろ増えている。そのときも、山本会長のお話では、最近の傾向は処理する額よりも発生する額の方が増えぎみでありますというお話でありました。
 私も、今回の質問に当たりまして二、三状況を聞いてみました。全く同じような答えが今でも返ってくるわけでありまして、不良債権処理は一生懸命やっていらっしゃるけれども実は進んでいないということだと思います。
 そこで、なぜ進まないか。これはもう私は単純な理屈だと思うんですよ。銀行の収益ではなくて企業の収益力が回復しなければ、これは不良債権はなくならないですよ。ですから、だれが犯人なのかということをもっとまじめに考える必要がある。
 で、柳澤大臣は一生懸命やっていらっしゃるのはよく分かります。今回も特別検査をやられました。後で柳澤大臣に伺うわけですけれども、私に言わせれば、特別検査をやったからといって、あるいは検査体制を強化したからといって、それで不良債権の処理ができますという話ではない。もっと実態を考えてやっていかなきゃいけない。それも必要だけれども、片方がなければ、それは私は無理な話だと思うんです。
 ですから、どうも、私は小泉改革は基本的には支持をしてまいりました。でも、この経済政策、これが欠けているということを言い続けてまいりました。経済政策をしっかりやらないと、つまりデフレをきちんと阻止をして景気を拡大基調に持っていく、そんなに高度成長みたいな話はもう無理だというのは分かっていても、少なくともデフレ政策で対応してきた今までのことというのは、私は反省されてしかるべきである。デフレ阻止までは踏み込まれました、この点は正当に私も評価しているつもりですけれども。もう一歩踏み込んで、やっぱり経済環境を良くする、企業の収益性を回復させるということがなければ、つまり企業の収益力の回復ということを同時に考えていかなければ、私は不良債権の処理はいつまでも処理と発生のイタチごっこに終わってしまうというふうに思うわけでありまして、どうも小泉内閣は金融にしわを寄せ過ぎているというふうに思ってまいりました。日銀総裁いらっしゃいませんけれども、もう金融はじゃぼじゃぼというぐらいに量的緩和もしておられますし、ゼロ金利も長過ぎるぐらい続いているわけであります。
 今度は柳澤大臣の方にしわを寄せて不良債権を早く処理しろと、これはまあ結構なことですけれども、それで解決するような経済実態ではあるまいということを申し上げたいわけでありまして、経財全体の政策の責任者でいらっしゃいます竹中大臣の見解を承りたい。

発言情報

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発言者: 浜田卓二郎

speaker_id: 11564

日付: 2002-04-16

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会