速水優の発言 (財政金融委員会)
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○参考人(速水優君) 先ほども申しましたように、昨年来、内外の中央銀行の歴史に例を見ないような思い切った金融緩和を実施してまいりまして、その結果、金融市場においては強力な緩和効果が生じております。短期金利は長めのものまでゼロに低下してきている、マネタリーベースは前年比三割弱の極めて高い伸びになっている、こういうような措置は、金融市場の安定確保を通じて景気の底割れを防止するという点で大きな役割を果たしてきたと思います。
しかしながら、経済が様々な構造問題を抱える下で、企業や家計の経済活動は十分に活発化するには至っていないのが現状だと思います。金融緩和が力強い効果を発揮するためにも、金融システムの強化や経済・産業面の構造改革を進めて民需を活性化させていくことが不可欠ではないかと思います。
私どもも随分金融を緩め、その都度申してきたことは、私どもはできる限り流動性を供給している、しかしこれが本当に効いてくるのは、構造改革等が効果を発揮して民間需要が、企業の設備投資にしてもあるいは民間の消費の仕方にしても、もう少し前向きになって需要が出てくるということが起こってきて初めて私どもの緩めていた金融というのは、そういうものの動きをサポートして本当の意味での金融緩和の効果が出てくるのではないかというふうに考えております。そのことは私どもも、緩和の都度ステートメントで、やはり構造改革ということが実を結んでいくことがない限りなかなか効果は出ませんよということを申してきたつもりです。
ただ金を出すだけでは、これはそんなに効果があるものではありませんし、ここまで緩んでおりますと、ある外国の中央銀行の総裁、非常に親しくしている人ですが、これ以上中央銀行が金を出すということは、ひもは引っ張るものであって、ひもの先に風船が付いていて、幾らひもを押してもこれは動かない、そんなものになっちゃいますよということを言った総裁がおります。そういう感じもしないではありません。そういうことを考えながら、小泉政権が早く構造改革を一つ一つ作っていく。
構造改革という場合もいろいろ項目があると思うんです。ただ構造改革といったら、またかと国民も思われる方が多いのかと思いますけれども、私ども地方の支店を通じて調べたところではかなり進んできているように思うんです。そのことは諮問会議でも発表させていただいたんですけれども、何といってもやはり規制の緩和・撤廃をもっともっと続けていくこと、それによって民間の競争原理というものが自由に働き、グローバリゼーション、東西南北が一つの市場になっているわけですから、日本だけがそういうものを規制やあるいは補助でやっていったんではこれは相手にされなくなっていくわけですから、そういうものを同じ市場の同じ土俵の上に乗るように早く持っていく必要があると。その過程においていろんな競争が行われていくということが、企業家に刺激を与え、また消費者に新しい需要を作り出していかせることになっていくんじゃないか。また、民間でやれることは官はなるたけ手を引くようにしていく、これも小泉さんがよくおっしゃることですけれども、このこともまだまだやる余地は十分あるように私も思います。
あるいは、技術面で産学協同のようなことをもっとやってもらうというようなこととか、企業家にとってはやはりイノベーションといいますか、産学が協力して新しい技術なり需要のクリエーションをやっていくといったようなことがまだまだ行われていく必要があるように思います。その点は民主党の方からもひとつよろしく御協力いただきたいと。
それが出ていかないと、幾らお金を出しても経済が成長していかない。小泉さんがよく言われるように、改革なくして成長なしと。成長なくしてまた物価が正常化していくこともないというふうに私どもも考えております。