簗瀬進の発言 (政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会)
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○簗瀬進君 今日質問をするということで、昨日も早く寝た方が頭もすっきりとしていい質問ができるのかななんて思っていたんです。夜寝ました。しかし、なかなか、いろんなことが頭の中によみがえってきて簡単に寝られません。いや、なぜこんなに日本の政治と金の問題といいますか、こういうスキャンダルというようなものが日常茶飯事的に起きるのかなと。
私にとっては、例えば、保利議員もそれから町村議員も、かつての自民党時代の政治改革本部で薫陶を受けた先輩でもございます。そのときも、やっぱりあのリクルートの問題で悩んでおりました。何でこうなのかな、構造的な原因が私はあるのではないのかなと、日本にもまた特有な部分があるのではないのかなと。
私は、それがどうも議院内閣制度における、今、与党の方でも政と官の在り方について御検討をなさっておりますけれども、正にその議院内閣制度、立法府と行政府が、例えば刑法の規定の適用では立法と行政府、分かれるんですよ。
というのは、刑法は涜職罪ですから、職務ですから、これは公務員にある者、大臣にある者に対する規制なんです。ところが、日本は議院内閣制でありますから、大臣が行政の最高権力者かなと思いますと、実は議院内閣制の中ではそうなっていないという実態があるわけですよ。
例えば、これは質問、お答えを求めるつもりはありませんけれども、鈴木宗男さんの問題が正にそうじゃありませんか。彼は外務省に籍を置いていない方でありました。しかし、外務大臣よりも外務省の皆さんに対しては強い権限を発揮できるポジションに置かれていた。しかし彼は、職務権限はそういう意味ではありません。
また、この前の防衛庁のあのリストの問題、中谷防衛庁長官は三十八ページの報告書で結構だということで、総理官邸にもそれを報告をしてこれでよしと言っていながら、その後、与党の防衛族の大ボスと言われている幹事長の一言によって、もう防衛庁の幹部職員が三十八ページを簡単に四ページにダウンサイズする。これは現職の防衛庁長官よりも強い権限を発揮する、元防衛庁長官で今は職務にない人が発揮をしている。
正に、議院内閣制というのはそういうことになるわけですよ。ところが、刑法の規定は職務を前提にしているという形になると、刑法はむしろ行政と国会を画然と分けているところの中で処罰を絞っているんです。しかし私は、そういう意味では、この職務云々で犯罪の成否を分けるというのはむしろ議院内閣制にはふさわしくないような権力者の犯罪抑圧システムなのではないのかなと、こういうふうに思わざるを得ないんですね。
正に、議院内閣制で立法府と行政府が共同である場合には、権限のあるなし、表の権限よりも裏の権限によって行政が動かされているということがむしろ実態的になっている。その中で犯罪が起こったときには、そのときに限っては職務にある者しか問われないという形になると、永遠にこれは逃げちゃうじゃないですか、実際の権限を持つ人は。正に、議院内閣制の中における権力犯罪のシステムはその点が非常に不備であると、こういうふうに私は指摘せざるを得ないんですね。
正に、だから今回のあっせん利得処罰法案でも、ここでも今度は権限、これは議員の権限ということでありますけれども、やっぱりその権限のあるなしというふうな形で、実態とは別のところでこの犯罪の成否が決まるような具合になっている。これではいつまでたっても本当の意味での権力犯罪に対するチェックというのはできないのではないのかなと。
だから、そういう意味でも、野党の我々は、まずは請託とかあるいは権限に基づく影響力の行使とか、こういうようなものは削除すべきだと。正に、今の日本の行政実態、政治実態に合った犯罪防止システムはそこにポイントがあると我々は考えている。
だから、参考人の土本さんのような最高検察庁の検事であった人も、私は本当はあの方は政府寄りの、与党寄りの御発言をなさるのかななんというふうにちょっと想像していたら、全く違いまして、職務権限、権限に基づく影響力の行使、これを残しておくとどんどんどんどん逃げられますよというようなことを、彼はずばりそのことを指摘した。
言うならば、私は日本の権力犯罪をこれからチェックをするシステムとして一番主眼に置かなければならないのは、表の権限のないところで実際に影響力を行使し得る、そういう人たちの行動をどうチェックするのかと、そういう人たちの倫理をどういうふうに確保するのかと、その部分が一番ポイントではないのかなと思っておるんですが、与党の見解を聞きたいと思います。