吉川春子の発言 (内閣委員会)

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○吉川春子君 まず、私の方から提案者の共通認識と共産党の立場を申し上げます。
 政府は、道義的な責任を果たすとして、一九九五年七月に民間団体である女性のためのアジア平和基金、アジア女性基金を設立して、総理大臣のおわびの手紙と国民の募金による償い金の支給で事態を収拾しようとしてきました。しかし、この取組は国家補償に代わるものではありません。国連等も指摘するように、被害者に対する謝罪、名誉回復にはならないと私たちは考えます。韓国、台湾の被害者などからも、女性のためのアジア平和基金の事業は日本政府の責任が明確ではないと非難され、受取を拒否されています。
 韓国、台湾に対するアジア女性基金償い金事業は五月一日で打ち切られました。七月二十日には償い事業の資金である国民のカンパを集めることを打ち切るという広告を私は新聞で拝見しました。その結果、最終的に償い金を受け取った元慰安婦は二百八十五人とのことですが、国別の受取人数は一貫して公表していません。報道によると、五月一日時点では二百三十五人で、フィリピンの元慰安婦が最も多い人数とされています。NGOの調査で、韓国の元慰安婦の申請者は二百五人、そのうち償い金を受け取った人は十数人程度とされていますけれども、五月時点では人数がもう少し増えていたかもしれません。
 いずれにしても、韓国の慰安婦問題はアジア女性基金では解決が付きませんでした。最近も韓国の被害者が述べているように、謝罪なくお金を受け取ったらお金で性を売ったことになるといって受取を拒否しているからです。
 また、インドネシアでは、アジア女性基金は老人ホームを五十か所建設しておりますが、これは従軍慰安婦被害者を対象とした事業ではありません。インドネシアでは元慰安婦の認定が行われていないからです。イスラムの国で元慰安婦として名のり出ることは到底できなかったのです。しかし、九〇年代に政権が替わり、NGOの運動も発展し、インドネシア政府も被害者個人個人に対する補償を要求する態度に変わっているというのが、今年の二月、この提案者でインドネシア調査をした結果得た結論です。
 もとより、アジア女性基金は国家補償に代わるものではなく、戦時性的被害者問題の解決には立法により日本政府の責任とその謝罪を行うということが必要だと、こういう立場で私たちは法案を提出しました。
 以上のように、アジア女性基金についてはそういう評価でございます。

発言情報

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発言者: 吉川春子

speaker_id: 26901

日付: 2002-07-23

院: 参議院

会議名: 内閣委員会