武部勤の発言 (農林水産委員会)
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○国務大臣(武部勤君) 平成十四年度農林水産予算の概要を御説明申し上げます。
平成十四年度一般会計予算における農林水産予算の額は、関係府省計上分を含めて三兆一千九百五億円となっております。その内訳は、公共事業費が一兆五千五十六億円、非公共事業費が一兆六千八百四十九億円となっております。
平成十四年度の農林水産予算は、農林水産業の構造改革、都市と農山漁村の共生・対流を推進するとともに、新しい森林・林業基本法及び水産基本法を踏まえた林野・水産政策を推進するとの観点から、重点施策に思い切った予算配分を行うなど、新たな政策展開が図られるよう編成いたしました。この中で、昨年十二月に閣議決定された平成十四年度予算編成の基本方針等に即し、公共事業から非公共事業への転換を行い、地域農業の構造改革対策等の強化を図ることとしたところであります。
以下、予算の重点事項について御説明いたします。
第一に、食料自給率の向上を基本とした食料の安定供給の確保を図るため、農林水産業の構造改革を推進してまいります。
このため、効率的で安定的な経営体が農業生産の大部分を担う農業構造の確立に向け、農地の利用集積・集団化、集落営農の新たな確立と効率化、加工・流通部門も含めた農業経営の法人化等を推進するとともに、経営所得安定対策の具体化検討のための調査を実施いたします。
また、食品流通の効率化・高度化、食生活指針の一層の普及・定着、国産食材の利用促進、BSE対策の着実な推進等による安全で安心な食料供給などにより食料消費対策を推進してまいります。
さらに、輸入増加により国際競争力の確保が求められている野菜等について、生産の高度化、流通システムの改革等により構造改革を推進するとともに、稲作を中心とする水田農業について、地域の個性を生かしながら競争力を強化する取組や、効率的な流通を行う産地に機動的な支援を行うシステムの構築を進めてまいります。
このほか、水田の汎用化、畑地かんがい等の推進により、食料自給率向上の基礎的条件である生産基盤の整備を経営・生産対策と一体的に進めるとともに、ライフサイエンス、環境等の研究開発の戦略的展開を図ってまいります。
第二に、都市と農山漁村の共生・対流を通じて地域の活性化を推進してまいります。
このため、人・物・情報の循環が都市との間で可能となる新たな村づくりを推進するとともに、グリーン・ツーリズム、農業体験学習、新たな森林利用、海との触れ合いの場の創出等を通じて農山漁村の振興を図ってまいります。
また、農山漁村における社会資本整備を、都市のライフラインを支える緑の基盤として、循環型社会の構築や自然との共生に寄与するものに改革いたします。
さらに、食と農の環づくりとして、農業の自然循環機能を活用し、都市と農山漁村とにおける食品リサイクルを始めとする有機性資源の循環利用等を促進してまいります。
第三に、望ましい環境の創出を基本とする新たな森林・林業政策の展開を図ってまいります。
このため、地球温暖化の防止を始めとする森林の有する多面的機能が持続的に発揮されるよう、水土の保全、森林と人との共生等重視すべき機能に応じた健全な森林の育成等を進めるとともに、森林整備のための地域における取組に対する支援を導入します。
また、森林資源の持続的利用に向けて、施業や経営を育成すべき担い手に集約することによる林業の振興、需要構造の変化に対応して低コストで木材を安定供給するための木材産業の構造改革、地域材利用の推進等を総合的・重点的に展開してまいります。
さらに、山村地域の生活環境の整備、都市と山村の共生・対流の推進等により、活力ある山村づくりに取り組んでまいります。
第四に、資源管理を基本とした新たな水産政策の展開を図ってまいります。
このため、資源回復計画の導入による水産資源の適正な管理と経営安定を推進してまいります。
また、責任ある栽培漁業の推進による水産資源の積極的な培養と養殖業の構造改革を推進してまいります。
さらに、流通経路の簡素化や物流の合理化等により水産物流通システムの改革を図るとともに、水産加工業の構造改革を推進してまいります。
このほか、新たに策定する漁港漁場整備長期計画に基づき、一体的・効率的な水産基盤の整備による豊かな沿岸域環境の創造と漁村の総合的な振興を推進するとともに、水産業・漁村の有する多面的機能について、その適切な発揮に向けた施策を推進してまいります。
次に、特別会計については、食糧管理特別会計等について、それぞれ所要の予算を計上しております。
最後に、財政投融資計画については、農林漁業金融公庫による財政融資資金等の借入れ等総額二千六百六十二億円を予定しております。
以上、平成十四年度農林水産予算の概要の説明を終わります。