小林元の発言 (文教科学委員会)
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○小林元君 去る一月十五日、十六日の二日間、北海道に委員派遣が行われましたので、その調査の概要を御報告申し上げます。
派遣委員は、橋本委員長、林理事、大仁田委員、亀井委員、後藤委員、中曽根委員、岩本委員、神本委員、風間委員、山本委員、そして私、小林でございます。
一日目は、まず苫小牧市科学センターを訪問いたしました。
同センターは、青少年の科学的知識の普及と文化の向上を図るべく、苫小牧市青少年科学センターとして昭和四十五年の開館以来、博物館、科学館としての幅広い活動を行っており、これまでの総利用者数は三百六十万人に上ります。
中でも、平成十年九月に設置されたロシアの宇宙ステーション「ミール」と実験モジュール「クバント」が広く関心を集め、センターの活動がより活性化されたとのことであります。設置された「ミール」は、十五年間の飛行実績を持つ一号機の予備機であり、世界で唯一現存している機体であります。これらの展示物には入館者が自由に触れることができ、機内も見学可能となっております。
同センターでは、学校教育との連携により、市内全小学校の五年生を対象として、「ミール」やプラネタリウムを活用した天文・宇宙学習を実施しており、平成十二年度は、五十五学級、千八百名ほどの利用があったとのことであります。
次に、苫小牧工業高等専門学校を訪問いたしました。
同校は、昭和三十九年四月に三学科から成る国立の工業高等専門学校として開校されました。その後の改組等により、現在は機械工学科、電気電子工学科、情報工学科、物質工学科及び環境都市工学科の五学科で構成されており、学生数は、各学科一学年一学級四十人、五学年合計で千人の定員となっております。
同校は、実践力のある開発型技術者の養成に加え、地域社会に開かれた高専を大きな柱に掲げております。平成五年度には技術開発相談室、平成十二年度には地域共同研究センターを設置するとともに、校内の施設等を利用した総合型地域スポーツクラブ構想への参画などを通じて、地元産業界を始めとする地域社会との交流、協力関係の促進に努めております。
卒業生の進路としては、三分の一が大学等に編入学、三分の二が就職をしており、うち四割は道内の企業等であります。就職希望者に対しましては九倍程度の求人があるとのことでありました。
同校では、教官や技官の自作によるテキストを使った鋳造や旋盤加工など機械工作実習の様子を視察するとともに、地域共同研究センターや学生寮等を見学いたしました。
現在、千人弱の在校生のうち、三分の一が学生寮から通学しておりますが、高専には中学校を卒業後直ちに入学することとなるため、同校の寮は、修学に便宜を図る厚生施設であるとともに、共同生活による教育目的を併せ持った教育寮であるとの説明がありました。
続いて、札幌市に移動し、北海道内の芸術文化団体等との懇談を行いました。
会場では、北海道教育庁から道の文化振興施策の概要説明を聴取するとともに、北海道文化団体協議会、財団法人札幌交響楽団、財団法人北海道演劇財団、パシフィック・ミュージック・フェスティバル組織委員会及び札幌インターナショナル幼稚舎から活動状況等を伺いました。
各団体からは、近年の経済状況を反映し、地域における芸術文化関連の企画が減少するとともに基金等の運用益が減少し、運営が厳しさを増している、さきの国会での文化芸術振興基本法の成立を契機として、公的支援の拡充、グランドデザインの策定等芸術文化の振興に関する幅広い施策が展開されることを期待するなどの意見が述べられました。
また、幼児教育の在り方、国内外の音楽家の育成、学校における芸術文化教育への各団体の参加などについて質疑応答が行われました。
翌二日目は、まず、北海道庁を訪問し、道の教育事情について説明を受けました。
北海道では、「心豊かに学び 新世紀のふるさとを拓く 人を育む」を基本理念とした平成十年四月制定の第三次教育長期総合計画に基づき教育施策を進めております。教員の資質向上のための研修プログラム、小学校低学年における少人数学級モデル事業、教職員の勤務状況、学校評議員の全道立学校への導入などについて説明がありました。
派遣委員からは、芸術文化団体への行政のかかわり、教職員の勤務体制への指導状況、少人数学級への取組、学校統合の進め方、長期社会体験研修の実施状況、学力低下対策、教員の性別及び年齢構成などについて質疑がありました。
次に、札幌市立福移小・中学校を訪問いたしました。
同校は、昭和六十年から小規模特認校として校区外より児童生徒を受け入れてきた小・中併置校であります。小規模特認校制度は、過疎化が進み、存続が危ぶまれる学校が増える中、自然環境に恵まれた小規模の小学校や中学校で心身の健康増進を図るとともに、自然に触れる中で豊かな人間性を培いたいという保護者の希望がある場合に、一定の要件の下に校区外からの通学を認めるものであり、公共交通機関を利用し、低学年で片道四十分程度までとするなどの条件が付されております。現在、在校生の約九割が特認入学となっており、豊かな自然環境に魅力を感じての応募とともに、自分自身が小規模校を経験している保護者からの応募が多いとのことであります。
同校では、各学年一学級、定員二十名の少人数学級の実施により家庭的な小集団が形成され、小・中合同で学校行事を行うなど異学年交流も盛んに行われており、小学校から中学校への移行もスムーズだが、高等学校へ進学後には少なからずギャップを感じることとなり、切磋琢磨の必要性という面から学校外との接点を増やすよう指導に努めているとのことでありました。
最後に、札幌ドームを訪問いたしました。
札幌ドームは、札幌市がワールドカップサッカー大会の開催地に立候補したことを機に市が建設したものであり、昨年六月に開業となりました。運営は、いわゆる公設民営の形を取っており、札幌市のほか道内外の企業等の出資による株式会社により行われ、プロ野球、Jリーグ、コンサート等での積極的な活用が期待されております。
ワールドカップサッカー大会開催に向けての準備状況、ドームの運営状況等について説明を聴取した後、ドーム内の各施設を視察いたしました。
以上で報告を終わりますが、今回の調査に当たりまして、関係の皆様方に大変お世話になりましたことに対し、この場をおかりいたしまして厚く御礼申し上げます。