江田五月の発言 (法務委員会)
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○江田五月君 今後とも留意して力を入れていきたいという御発言の中身に期待をいたします。これ以上は今日は詰めません。
次に、裁判員制度を、これをどういうふうに検討していかれるかということですが、まだ恐らく検討会スタートしたところでは、まだどこまでどうするというのはこれからだと思いますが、先日、私、面白い経験をしまして、裁判員制度で裁判をやる模擬裁判というのがあったんです。
これは日本裁判官ネットワークという皆さんが主催をして、配役は、大体皆現職裁判官がやられるわけですが、もちろん法服着てやるわけじゃない。一般の観客がいて、現職裁判官が現職裁判官の役を担って三名、あと男性三名、女性三名。これは会場に来ている人から抽せんで引いて、これに裁判員になっていただいて、全部でしたがって裁判体は三プラス六という構成になったんですね。
で、事件は強盗致傷で、被告人が当初、捜査段階は自白をしていたんですが、公判になって否認をするということで、なかなか現場の物証というものが非常に乏しい事件なんですが、私は面白そうだから行ってもいいかと言ったら、来るなら何か役割を担えというんで検察官役をやりまして、起訴状朗読、冒陳、それから若干の補充尋問、余談ですが、主任弁護人役は中坊公平さんがやられて、私も中坊さんも途中までしかいられなかったんですけれども、後で結果を聞くと、私、検察官役をやって、ずっと考えてみて、これは検察官としては有罪を確信できるなと思ってやったんですが、結論は何か七対二で無罪になっちゃったというんで、模擬裁判でも負けると悔しいなと思ったんですけれども。
いや、言いたいのは、そういうのをやってみて、やはり裁判官の方は、私は事実認定、裁判官はプロだから間違いないなどとは思いません。思いませんけれども、やっぱり事実認定のときのどういう論理でどういう証拠の判断でやったらいいかということは、それは分かっている。しかし、一般の皆さんになっていただくと、これは論理的事実認定の手法というようなことは恐らくそんなになじんでいない、あるいは証拠法、これは全くなじんでいない。
そうすると、事実認定というのは黙って座ればぴたりと当たるというものじゃないので、やっぱりそこに、こういう考えでやってくださいね、こういう論理で考えてくださいねとか、証拠についてはこういうことですよという、そういうものが要る。そういうときの、証拠法則なんかはいいですが、それ以外に事実の認定がどういうふうにしてなされていくかという事実認定、心証形成の科学的研究なんというのは、あるかもしれないけれども、私は寡聞にして余り聞いたことがないので。
そうすると、裁判員制度を導入しようとすると、一般の人が心証を形成するときにどういうプロセスがあるのか。やっぱり一般にどうも声が強い、大きい人の方が心証形成に影響が高いということがあれば、これはその辺はちょっと割引しなきゃいけませんよというようなことも考えていただかなきゃならぬし。
そんなことを、司法制度改革推進本部としても、あるいは検討会としても、御自分で模擬裁判をやってみるとか、あるいは大学や何かでそういうことを一杯やって、心証形成過程を一杯データを取って、そしてそのデータに基づいて裁判員制度の制度設計をしていくとか、こういうことが必要ではないかと思いますが、そういう、これは提案ですが、どうお考えになりますか。細かなことについて、じゃ、事務局長。