加藤紀文の発言 (本会議)

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○加藤紀文君 私は、自由民主党・保守党を代表して、ただいま議題となりました十三年度第二次補正予算案等について関係閣僚に質問いたします。
 質問に入る前に、昨年十二月一日に愛子内親王殿下がお誕生になりました。景気低迷、倒産、失業、米国の同時テロと暗い話ばかりでありましたが、久しぶりの明るいニュースに接し、心よりお喜び申し上げ、あわせて宮様のお健やかな成長を心から祈念いたします。
 さて、最初に、総理のASEAN訪問について質問いたします。
 新年早々、総理は東南アジア五か国を歴訪され、日本とシンガポール間の自由貿易協定の締結を始め、ASEANとの包括的な経済連携への取組、さらにテロ対策、安全保障等について幅広い協力関係を打ち出されました。総理は、今回の訪問の成果、意義についてどのように評価しておられるか、まずお伺いします。
 次に、アフガニスタン支援問題についてお伺いいたします。
 東京において、六十一の国と二十一の機関の参加の下で、アフガニスタン復興支援閣僚会議が開かれ、真剣に協議がなされ、支援策がまとまりました。
 約五百万人とも言われているアフガニスタン難民の支援として、食糧を始め医療、教育、就労問題、そして破壊された道路の整備、地雷の除去等多面的な復興支援が必須であり、それには膨大な資金とマンパワーが必要であります。
 今回取りまとめられた支援策等の実行に向け、総理のアフガニスタン復興支援の基本的な姿勢をお尋ねいたします。
 日本経済の現状認識と景気対策についてお伺いします。
 我が国経済は、国民の消費マインドが冷え込んだまま、一向に回復の兆しを見せません。また、米国の同時多発テロによって内外の情勢が大きな影響を受け、小泉内閣発足当時の九か月前と比べ、特に経済状況が大きく変化する中で、構造改革と景気の回復を両立させることがますます緊要な課題となってまいりました。
 このため、昨年十一月に成立した第一次補正予算によって、目下、雇用対策、セーフティーネット整備等に国を挙げて取り組んでおりますが、現下の状況にかんがみて、景気対策に切れ目が生じないよう第二次補正予算等を早急に成立させ、速やかな執行を期することが強く望まれます。
 さらに今後、厳しさを増す内外の景気動向について、十分監視するとともに、経済の危機管理に知恵を振り絞って、総力を挙げて取り組んでいかねばなりません。
 金融不安等経済情勢のいかんによっては、財政、金融、税制、さらには思い切った規制改革等の政策を総動員して、大胆かつ柔軟な対応を打ち出すことが強く望まれます。
 総理に経済の動向をどう認識されているか、さらに危機管理について基本的な対処方針をお伺いします。
 第二次補正予算についてお伺いします。
 今次補正予算は、景気の下支えを図るため、十五か月予算の考えの下、その一環として緊急対応プログラムに基づき、重点七分野の中から景気に即効性のある公共投資を中心に編成されたものと受け止めています。
 補正予算については、十三年度国債発行三十兆円を前提に財源手当てをする等、いろいろ御苦労されたようでありますが、塩川大臣に、二次補正等の編成に当たり特に工夫された点を国民に分かりやすく御説明いただきたく存じます。
 また、特に倒産等の景気動向が心配されている一—三月の乗り切りに今回の二次補正予算がいかに有効か、竹中経済財政担当大臣に短期的な効果についてお話し願います。
 世界経済、とりわけ日本経済に大きな影響があるアメリカ経済と円安についてお伺いします。
 アメリカ経済は、行き過ぎたIT投資の反動による景気減速や同時多発テロの影響で、昨年の七—九月期の国内総生産が前期に比べ年率で実質一・三%の減少となり、景気回復がかなり先になるのではないかという見方もありました。しかし、最近では個人消費もわずかながら明るさが見られるようになり、意外と早くアメリカ経済が回復するのではないかという見方もありますが、竹中経済財政担当大臣の御認識をお伺いします。
 また、竹中大臣が訪米中に円安を容認する趣旨の発言がありました。円安は、輸出産業にはプラス効果が期待されますが、基幹産業である素材産業の収益を圧迫する要因ともなりますので、円安が産業に及ぼす影響について総体としてどのように判断されているのか。
 また、ASEAN各国や中国等から円安の進行について懸念の声が出ていますが、この点について、我が国の経済のファンダメンタルとの関連でどのように認識されているのか、併せてお伺いいたします。
 中小企業対策についてお伺いします。
 中小企業対策は昨年の一次補正で金融対策等のセーフティーネットの構築等充実を図っており、その対策の効果を見守っていきたいと思っております。
 そこで、中小企業経営を圧迫している問題の一つに地価下落の問題があります。この点について質問いたします。
 地価下落で金融機関から追加の担保提供を求められ、それができなければ借入金の返済を迫られる等々、大変厳しい状況にあります。
 資産デフレ対策を講じることが今一番大切なことではないでしょうか。それには土地の流通税や保有税の大幅な見直し、期限を切って無税にするくらいの大胆な対応も許されるのではないかという意見もあります。
 塩川財務大臣に、追加的な中小企業支援策の在り方と、資産デフレ対策としての土地税制改正に関しての御見解をお伺いいたします。
 最後に、産業の空洞化問題についてお伺いします。
 日本は、これまで技術立国として製造業中心の貿易立国で成り立ってまいりました。それが、日本の企業は大企業から中小企業まで生産拠点を中国に移し、産業の空洞化が深刻なものとなっております。生産性を上げるための企業努力をしても日本の賃金は中国の二十倍以上、産業用電力も日本は三倍以上であり、太刀打ちすることは容易ではありません。
 産業の空洞化を防ぐために、新しい企業の育成、産業の高付加価値化を進めるとともに、エネルギー料金を始め高コスト構造の是正が不可欠であり、経済構造改革の基本テーマとしてどのように取り組んでいかれるのか、さらに中国のWTO加盟に伴う日中間の経済関係が今後どうなるかを含め、総理にお伺いし、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 加藤紀文

speaker_id: 27348

日付: 2002-01-23

院: 参議院

会議名: 本会議