岩本荘太の発言 (本会議)

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○岩本荘太君 国会改革連絡会(自由党・無所属の会)を代表いたしまして、ただいま議題となりました平成十二年度決算並びに関連事項について、小泉総理並びに関係大臣に質問をいたします。
 まず、平成十二年度決算に先立つ平成十一年度決算の審査状況であります。
 昨年、すなわち平成十三年十二月十一日に決算委員会で審議が始まりました。私もその全般的質疑で質問をいたしましたので、早速その情報をEメールマガジンで皆様に伝えました。ところが、返ってきた反応はこうでありました。平成十一年度の決算とは、読み間違えたかと思って読み直してしまいました、間違いないようなのでびっくりいたしました、であります。
 この皮肉なEメールが問題にしているのは、決算の中身ではありません。決算の取扱いに対する国会の姿勢です。世の中の一般常識では、こんなに遅れて決算が審査されることが信じられないのです。その平成十一年度決算の審査にしても、その後一向に進展を見ておりません。
 そして、今回の平成十二年度の決算審査です。平成十一年度と併せて効率的かつ集中的に審査しようとする決算委員会委員長並びに各委員の皆様の御努力は高く買うものでありますが、この遅れはいかんとも弁解のしようがありません。
 民間会社であれば、決算は予算にも勝る重要な審議事項です。審査の結果によっては首脳陣の首が飛ぶことも覚悟しなければならないほどの重要事であります。ところが、国の決算はどうでしょうか。審査時期の遅ればかりではなく、是認されなくても法的に何の支障も来しません。こんな状態が本当に許されるのでしょうか。国内総生産の一・三倍の累積赤字を抱えて四苦八苦している現在であれば、なおさら無駄な支出を排除しなければ国民は納得いたしません。
 言うまでもなく、決算審査の大きな目的の一つは、予算が政策的に間違っていなかったかをただし、反省すべき点は後年の予算編成に反映させることであります。今の状態ではその目的が達成されているとは到底思えません。
 この異常とも言える決算審査の実態を正すためには、行政府としての立場と議会運営上の立場の両面から検討が必要だと思いますが、まず、行政府の長としての立場から、総理はこの実態をどう見ておられるのか、また決算審査というものをどのように認識されておられるのか、ここに改めてお聞きしておきたいのであります。
 参議院の独自性確保の一手段として、参議院では決算を重視すべきである旨の御意見を、先輩諸氏はもとより、同僚議員各位からも広くお聞きいたしております。予算は衆議院、決算は参議院と整理すれば、責任分担がはっきりし、国民からは見えやすくなるとも思われます。
 過日、三月二十六日の予算委員会で小泉総理との質疑の中で提案をいたしました。
 その内容は、一つには、後年度予算編成に反映させるために審査時期を早めることであります。前年度の決算審査を秋までに済ませれば、一年度は飛びますが、翌年度の予算編成には反映できることになります。
 二つには、審査の結果、その予算が政策上適当でないことが判明した場合には、その責任の所在を明らかにし、さかのぼって責任を追及できるような制度とすることであります。
 さらに三つ目には、総理大臣を始め関係閣僚出席の下に予算審議並みの短期的集中的審議とすることであります。もちろん、現在の参議院での予算審査の在り方は見直されることになるとは思いますが。
 以上の提案に対して総理からは全面的に賛同を得たところでありますので、これらの諸点についてこの場で更に検討を深めるために、以下、質問をいたします。
 まず、一点目の決算書の早期提出であります。
 近年、決算の内閣から会計検査院への送付、会計検査院からの回付が年々早まっていると聞いております。この努力を更に強めていただき、一月ほど早めて十月下旬までに提出してもらえないか。今はIT時代であります。このような要求には十分に対応願えると思いますが、そういう御意思があるか。と同時に、決算審議について私の今申し述べました考え方に対する御所見と併せ、財務大臣に御答弁をお願いいたします。
 次に、二点目の責任をどう追及するかであります。
 この点につきましては、かつて一九六九年、昭和四十四年の参議院本会議における昭和四十二年度決算概要報告に対する質疑の場で、当時の佐藤栄作総理は、野党からの決算が是認されなかった場合の政治責任の取り方についての質問に対しまして、万が一そのような事態があったとすれば、総辞職、国会の解散もあり得ると明快に答弁をされております。
 内閣の浮沈にまで至らなくとも、何らかの形で責任を明確にすることは、決算の重要性を知らしめる上で大変大切なことであると思っております。決算に対する責任を明らかにするための新たな方策の必要性についてどうお考えになっているか、総理にお伺いいたします。
 三つ目の点につきましては、政策評価、予算への反映という決算審議の重みからいっても、予算委員会と同様、総理はもとより、全閣僚の出席が当然と思いますが、いかがでしょうか。再度、総理の御決意のほどをお伺いいたします。
 また、以上の提案を実現するためには、行政の府ばかりでなく、議会運営の面からの取組も必要です。ここに御参集いただいている議員各位の御協力が絶対不可欠であります。さきに設立された議長の諮問機関、参議院の組織及び運営の改革に関する協議会のまないたの上にのせてもらいたいと願っております。要望として申し述べさせていただきます。
 最後に、ODAの決算についてお伺いいたします。
 昨今、ケニアの発電所工事等、ODAにかかわる不祥事が目立っております。その原因が決算にかかわるものとは思いませんが、決算審査をしっかり行うことで少しでも不正が防止されると思っております。
 相手が外国であること、援助という善意の気持ちからのものであることなどから必ずしも国内並みの実地検査は難しいのでしょうが、財源は国民の税金です。よもやおろそかにすることは許されません。
 平成十二年度決算検査報告書では、ODAの現地調査については限度がある旨記されておりますが、ODAの現地調査の実態を外務大臣はどうとらえておられるのか、また、より立ち入った調査が実施できるよう検査院と協力して相手国政府に働き掛けるおつもりはないか、お伺いをいたします。
 以上で質問を終わりますが、聖域なき構造改革は、まず国会改革からであります。決算審査の改革は大きな国会改革の一つであると信じております。小泉総理並びに関係大臣の前向きな御答弁をお願いいたしまして、質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 115415254X02220020508_016

発言者: 岩本荘太

speaker_id: 17813

日付: 2002-05-08

院: 参議院

会議名: 本会議