和田ひろ子の発言 (本会議)

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○和田ひろ子君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました倉田寛之議長の不信任決議案に賛成する立場で討論を行います。(拍手)
 先ほど我が会派の簗瀬進議員も述べましたが、私の個人的な正直な感想を述べれば、議長、あなたは議員として大先輩であり、そして経験豊かな議員であります。先日の井上前参議院議長の辞任に当たり新議長に選出をされ、議長としての実績を踏み出されたばかりであり、不信任決議は大変残念であります。しかし、その倉田議長に、今ここで不信任決議案に賛成するのは、そうすることが日本の民主主義を高めると確信するからにほかなりません。
 今日の政治の状況を見てみますと、現憲法下、二院制の下で、良識の府参議院の存在や独自性がますます重要になってきております。しかし、今回の倉田議長の取られた行動は、これから参議院改革の先頭に立たれる議長としては、民主主義を冒涜する、議長にあるまじき行為であると言わざるを得ません。
 振り返って四月二十二日、就任あいさつのとき、あなたは、この議場において、全参議院議員を前にして何と言われましたか。「公正無私を旨として、議院の正常かつ円満な運営を図り、もって本院の権威の高揚と使命達成のため、全力を尽くす覚悟でございます。」と、その覚悟のほどを述べられたはずです。ところが、倉田議長の今回の行為は、就任のときに述べられた議院の円満な運営を図ることとは正に正反対の行為です。
 そもそも健康保険法改正案は、失業率も依然として高い数字で推移しているような現下の厳しい経済状況の中において、サラリーマンの医療費患者負担を三割に引き上げ、また、老人医療の対象年齢を七十歳から七十五歳以上に段階的に引き上げるという、国民の生活に直接影響を与える改正案であります。いや、改悪案でありました。この失業率五%以上の不況下に国民に痛みを伴わせる以上は、当然、国民的合意があってしかるべき法案です。
 しかし、厚生労働委員会において、まだまだ審議時間が足りないとの声や公聴会を行うべき要求に何もこたえず、さらに、総理出席の総括質疑を求めていた委員会質疑中に、また、理事会協議を約束していたにもかかわらず、一方的に正に抜き打ちとでもいうべき強行採決が行われました。しかも、阿部厚生労働委員長の声が全く聞こえない中、強行採決は行われたのです。当然、採決は無効とすべきであります。
 いかに阿部委員長が委員会報告書を作成し、議長に提出し、それを議長が受理しても、委員会の議事録やその混乱の模様を報じたテレビがその真実の姿を国民の前に明らかにしております。国民の目をごまかすわけにはいきません。正に議会制民主主義を踏みにじるものであります。
 議長は、このような厚生労働委員会の審議経過を見るならば、円満、慎重な審議を行わなければならないと言われるべきであります。しかるに、あなたは、議長職権によって会議の開会を強行決定し、野党のいない議場において本会議の開会を宣言し、本会議において強行採決が行われました。
 議長、強行採決を行おうと本会議場に入られ、議長席に座られたあなたの胸に、何の痛みも感じられませんでしたか。議長の今回の行為は、良識の府としての参議院のあるべき方向と正に逆行するものであります。
 議長、あなたの取るべき方法は、厚生労働委員会の阿部委員長からの報告書は真実とは違うのではないか、議院運営委員会にもきちんとそのことを伝え、今回の採決を無効として改めて審議途中からやり直すことを指示すべきはずであります。
 倉田議長の行為は、国会の形骸化に議長自らが手をかし、さらに参議院の独自性を自らが放棄したものであり、日本の民主主義の歴史に大きな汚点を残す結果になると断ぜざるを得ません。参議院自らによる二院制抹殺であり、参議院の存在意義を否定する倉田議長の行動は、民主主義を高めるどころか、民主主義の歴史を無視する暴挙であります。
 倉田議長、今回あなたの取られた行動は、政権が維持できればなりふり構わないで突き進む政権与党の操り人形となってしまわれました。議長としての公正公平な職分、職権を見失ったものであります。
 本院は、長い間、参議院制度の改革に、多くの先輩、そして現同志も含め、様々な議論を積み重ね今日に至っているところであります。この意味からも、倉田議長は議長としての資質が完全に欠落しています。倉田議長の行ったことは、日本の民主主義、議会制民主主義、日本における二院制を高めることとは正に正反対の行動です。
 本会議の強行開会、強行採決、強行ずくめであり、民主主義の形骸化、参議院の形骸化を後世に残したことが、倉田議長、あなたの唯一の功績となります。
 以上、私は、民主党・新緑風会を代表いたしまして、倉田寛之議長不信任決議案に賛成する理由を述べ、多くの議員の賛同を得るため、是非皆さん方の真摯なる御判断をお願いし、討論を終わらせていただきます。(拍手)

発言情報

speech_id: 115415254X04320020731_007

発言者: 和田ひろ子

speaker_id: 13242

日付: 2002-07-31

院: 参議院

会議名: 本会議