小泉純一郎の発言 (予算委員会)
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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日本でもイギリス並みに戸別訪問解禁論争といいますか、解禁の議論が盛んにあった時期があるんですが、その過程で、私も参加しておりましたけれども、多くの反対論の中に、戸別訪問をすると買収なり品物を持っていって頼まないと失礼だという日本人的な感覚が根強いと。人に頼みに行くのに手ぶらで行くのは常識ないんじゃないかと疑われちゃうと。まして有力者に限って、人のうちにお願いに行くのにお茶菓子一つぐらいは持っていくのは、それはもう人間として常識だろうと言われちゃうんですね。それを、何も持っていっちゃいけないと、ただ頼んで帰ってこいと、これ、どうもしにくいというのが一部に根強くあるのは事実であります。
しかし、時代は変わっているんだと。もうそれは選挙法違反なんだから、そういうのを断れば当然理解してくれるんだという賛成論、会合で会いますと必ず出ます。
そしてもう一つは、これ、戸別訪問やられると、やられる方は、これはたまったもんじゃないと、うるさくてしようがないと。もう何人もぞろぞろ、時間を問わず朝から晩まで、玄関、ベル押されて出てみると、この人お願いしますと。入れ替わり立ち替わりこんなことやられちゃたまらぬと、もう来ないでくれと、こんなものもう禁止してくれという声があるのも事実なんですね。
だから、両方ありますしね、これは本来、人を投票に依頼する場合に、行って頼むというのは非常に悪いことじゃないと思うんですが、これは運用する問題、活用する問題、選挙民自身の問題、また候補者自身の問題にかかわってくる問題だと思います。
特に、立会演説会が禁止されたのも、本来、各党が一つの場所に集まって、よその演説会に行かなくても全部、一か所へ行けば全候補の演説会が聞けるという趣旨だったんですけれども、何回かやっているうちにやじ合戦になっちゃった。自分たちの支援者ばかりのときだけ大量動員して、やじり倒す、相手候補を、敵対する。それで、終わっちゃうと帰っちゃう。もう静かに聞こうとしたなんて、もう何にも聞けないと。それがだんだんやっても無駄だと。
いい趣旨が運営しているうちに生かされなくなっちゃうんですね。そこがまた選挙運動なり民主主義の難しさであって、この戸別訪問も、私は趣旨はいいと思うんです。それを実態面からあとどうやって今後改革していくかというのは、これから各政党、議員の間でもっと私は議論していい問題ではないかと思っております。