金子哲夫の発言 (憲法調査会)
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○金子(哲)委員 社会民主党・市民連合の金子です。
今、第三回目の本憲法調査会の海外調査の御報告をいただきましたけれども、私も昨年の調査団に一緒に参加をさせていただきまして、きょうの報告を聞きまして、大変特徴的だったなという思いが一つだけしております。
といいますのは、これまでいわばそれぞれの国の憲法状況について調査をし、そしてまた私どももいろいろ質問して知識を豊富にしたということがあると思いますけれども、今度の調査団の中で、会長の報告にもありますように、また、配付されております参考資料の報告にもありますように、中国、韓国から、我が国の憲法、特に九条について言及されたということは、今までの調査会の海外視察ではなかったことではないかというふうに思っております。それだけに、この憲法調査会に対して、とりわけ隣国である中国及び韓国の国々が、この調査会の論議に注目をしてきているというふうに見なければならないのではないかと思います。
特に、憲法九条について言及されたということですけれども、この問題については本調査会でもいろいろ論議が行われてきたところですけれども、その観点でいえば、中国、韓国から主張されているいわば戦後の五十七年間の歴史の中、そしてまたそれ以前の歴史というものに対する、日本の軍国主義による侵略を受けた国として非常に強い関心を持っておられる。また、その行方次第によって、日本のこれからのありように対しての危惧も表明されたということについて、本調査会でも率直に受けとめなければならないのではないかというふうに私自身は感想を持ちました。
それから、韓国の国家人権委員会のことについてお話がありました。今、この報告を聞きながら、私どもの国会でも人権擁護法の論議がされておりますけれども、私自身、この報告を聞いてまさにそのとおりだというふうに思いましたのは、軍事政権を体験したという経験があるとはいえ、いわば国家と国民の人権とのかかわりを特に中心的に救済をしていく、人権救済の基本的な視点というのが、国家とのかかわりの中にあって人権抑圧に対して救済をしていくということが、この国家人権委員会をつくるに当たっていろいろ論議をされてまとめられたと聞いております。
残念ながら、そういう観点から見ますと、日本の今これから審議されるでありましょう人権擁護法案の実体を見てみますと、法務省に管轄が置かれるなどして、国家と国民との人権にかかわる問題を本当に救済するかという問題をこの問題から受けるし、その点をしっかりと、せっかくの調査活動ですから、憲法調査会の調査のみにとどめずに、できればそうした調査結果がこれからの国会論議の中にも生きていくということがあれば、さらにこの憲法調査会の海外視察の役割というものも大きくなるのではないかというふうな感想を私は持っております。
以上、二つを申し上げて、私の意見としたいと思います。